読書とかいろいろ日記

読書日記を中心に、日々のあれこれを綴ります。

『振仮名の歴史』 今野真二

2010年11月28日 | 読書日記
振仮名の歴史 (集英社新書)
今野真二
集英社

¥700+税 集英社(集英社新書) 2009/7/22発行
ISBN978-4-08-720501-5

振仮名についての本なだけに、表紙のタイトルにも振仮名がついてます(笑)。

第一章第一節で、サザンオールスターズの「MOON LIGHT LOVER」の歌詞が引かれ、振仮名の使い方を考察。今野先生、ツカミ狙ってますね。
マンガのセリフを引いた箇所もあり、読者の関心を引こうと工夫している様子。

第二節では江戸期に出版された辞書『節用集』から例を採っている。
たとえば行の中央に草書体で「活業」とある。右に平仮名で「なりわひ」とつけ、左に楷書体の漢字で「活業」、その右に片仮名で「クワツゲフ(=カツギョウ)」、さらにその下に「よわたり」。
日本語「なりわい」=漢字「活業」=漢語(中国語)「活業(活業)」=日本語「よわたり」
振り仮名を一つの形式として、日本語と漢語をめぐる情報が詰め込まれている。
今野先生はその様子を「めくるめくような世界」と表現している。こういうのがほんとうに好きなんだろうなー。かわいいなー。

ぶっちゃけ、内容は期待していた内容とはちょっと違ってて、おもしろいとは今イチ言い難いんだけど、興味深い内容ではありました。

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