常日頃、小規模企業や個人事業の資金計画で重要視していることがあります。
それは資金計画に経営者(家族)のライフプランも加味するということです。
小規模企業の経営者や個人事業主は事業と家計がほぼ一体となっています。
そのため会社の決算書だけで、将来の資金繰りは判断できません。
金融相談を受けているといろいろなケースが登場します。
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ある会社が10年返済で3000万円の設備投資をするような場合。
決算書を見ると税引後利益+減価償却費で生み出したキャッシュフローで、設備投資の返済はかろうじて回りそうです。
ところが・・・。
この方の役員報酬と妻のアルバイト代をあわせても家計収入は年間500万円。
子どもは、中学生が1人、小学生が2人のあわせて3人です。
昨年取得した住宅ローンの返済が毎年80万円で30年間続きます。
子どもたちが大きくなるにつれ、家計の支出は膨らみます。
社長はいまよりも役員報酬を上げないと、子どもを育てていくのは大変なことを認識しています。
でも役員報酬を上げると税引後利益は減りますから、設備投資の返済が行えるのかどうかわかりません。
本当にこの設備投資を実行しても大丈夫だろうか、社長は逡巡しています。。。
そこで中小企業診断士のAさんに相談してきました。
(注)架空の企業です
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kurogenkoku的には、ご家族の生活費は削減できない固定費だと思っています。
将来的にどれだけの生活費が必要なのか。きっちりしたライフプランを検討したうえで将来の役員報酬を設定。
会社の事業計画にはそんなことを盛り込みながら作成していくことが大切だと思っています。
p.s 1
参考までに、ライフプランの計算をするために便利なツールを無償で提供している会社もあります。
『ゼクシィnet』
http://zexy.net/newlife/money/simulation/top.html
右側の「ライフプラン表」だけでも仕上げてみるとイイです。
エクセルに入力するだけなので、そんなに面倒ではありません。
一度お試しになった見るとよいと思います。
「こんなにお金がかかるの?」と、青ざめること間違いなしでしょう(笑)
p.s 2
子供手当てや高校までの授業料無償化など国の施策も大きな影響を与えますよね。
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