おらと煙は・・・  ~ Diary of  ”Maikuru” ~

高い所が好き。山の頂上で食べるラーメンが大好物。
密かにアクティブ宣言した勘違いオヤジの日記。

月山

2018年10月06日 | 山歩き
平成30年9月23日(日)     晴れ





 週末の天気に恵まれないこの頃ですが、この日だけは晴れの予報となっておりました。涸沢カールで一人筋肉痛に苦しまなかったおらは自信をつけて、早く次の山に行きたいと心待ちにしていたコンディションです。
妻は具合が悪いから家にいると言って布団に入っています。具合が悪い人間を置いて出掛けるのもどうかとは思いましたが、今年初の月山山頂にちゃちゃっと行ってくる事にしました。

涸沢カールの時にバーナーやラーメンを全部リュックから出したので再度詰め込んで、水は2.5L持って7時に自宅を出発しました。これのおかげで筋肉痛にならなかったと思われる魔法のサポートタイツも忘れずに履きます。
スピード競争しているかのような前車2台に必死についていって、7時40分位に姥沢駐車場に到着。県外ナンバーを含む沢山の車がすでに駐車していました。
快晴の青空の下で月山がおいでおいでと言っているかのように、姥ヶ岳とともにくっきりとその姿を見せています。脚に自信を持ったおらにはとても近く感じます。










 準備を整え、7時45分歩き始めます。リフト乗り場までは舗装路歩き。










7時55分、協力金200円を払って更に歩きますが、早くも息が切れてきます。今日の魔法のタイツは効きが悪いようです。リフト乗り場で登山届を記入して8時5分リフトに乗りました。この日は、月山に登る人がかなり多いです。







冴えるような青空の下、空気もピリッとしていて霞み一つないシャープな景色の中を、リフトは静かに森林限界の上までおらを運んでくれます。姥ヶ岳を登っている人の姿も稜線と空の境に見る事ができます。紅葉も始まりかけているようです。









8時20分上駅に到着、月山と、最初に登る姥ヶ岳が近く見えます。










まずは石段を歩いて、分岐を姥ヶ岳方面に曲がります。登っていくにつれて山の色合いや景色の見え方が変わっていきます。



















体調が悪いのか(体力を過信しているだけ)サポートタイツの魔法が解けたのか(過信しているだけ)、息が切れて立ち止まりたくなります(それが本来の姿)。
一人で登る時はどんなにゆっくりでも歩き続けるように心がけています。人が多いこの日は後ろからの足音が気になりますが、景色も楽しみながらなんとか歩きとおして8時43分姥ヶ岳山頂到着。

朝日方面は雲海。







庄内平野。







湯殿山。







紅葉も始まっている。







木道を一回りしますが人が多く、ゆっくり休憩する事ができません。水を飲んでミネラル補給飴を口に入れ、8時48分歩き始めます。最初は稜線の木道歩きです。







金姥へ一旦下ります。下る前の高い所からこれから歩く道と月山山頂。数分後あそこを歩いている自分を想像するとタイムスリップしたような感覚になります。今見えている所にいる自分を鳥瞰する妄想を楽しむのも(おらだけ?)、山歩きの癒しの一つです。







金姥からの登り返しでも息が切れてきますが、前後が列になっているのでみなさんと同じペースで歩き続けました。

9時19分牛首到着。ベンチは人で埋まっているので高い所の岩に座って休憩します。カロリーメイトで栄養補給しました。空が全部青いです。














入れ替わり立ち替わり人が行き来して落ち着きません。9時24分、山頂までのキツい登り坂へ歩き始めました。







この坂を登り切れば山頂なのですが、結構長い時間登り続けなければいけないので途中でめげそうになります。山頂が遠くてガッカリしないように「まだ地獄の一丁目」と何度も自分に言い聞かせ、気持ちを保って歩くのです。
もう涸沢カールでの自信やサポートタイツの魔法は信じておりません。
















登る人が多いだけでなく、すれ違いもあるので大変です。登るペースもそれぞれだったり、譲ったり譲られたり、すごく気を遣います。それでも少しづつ高度を稼いで10時10分、鍛冶小屋跡通過。










この坂を登ればもう山頂はすぐそこです。







10時18分、山頂台地に到着。人が多く神社には外からお参りするのみとしました。












ザックを下ろして休憩します。昼食にするには時間も早いしドリップコーヒーを忘れてきたので、ゼリー飲料のみを腹に入れて景色を楽しみました。








葉山の方は雲ができている。










自分と同じ高さの所に雲が浮かんでいます。アルプスの少女ハイジみたいに雲に乗る事は出来ないですが、目の前をゆっくりと流れて池塘に映ったり消えたりします。そんな鏡のような池塘を見ているだけでも退屈しません。

大自然が織りなす自然現象を間近に眺めています。山の上だからこそ見られる景色です。まるで投影された絵がゆっくりと動くようなその様子を、何事も初めてみる幼子のように何も考えずにこの目に映していました。






 さて、すこしばかり景色を楽しみましたが、賑やかな所に一人ポツンといるのも切ないです。妻の様子も気になりますしこの時間なら帰ってから昼食も可能なので、10時36分、早めに下山とする事にしました。



まずは登りと同じ道を下ります。







学生と思われる3人の若い男子がピョンピョン跳ねるように下りていったので、ついていきます。これなら早く着くかもしれません。
鍛冶小屋跡まではどんどん下りましたがそれもつかの間、狭くなるここからは下りも渋滞となりました。登って来る人も沢山いるのですれ違いも大変です。3人組はすり抜けながら下っていきますがおらにはそんなことはできません。
追い抜きはせず、前の人に大人しくついていきます。






人は多いのですが下りのペースは早いのでしょう。太ももの筋肉にかかる負担が大きく、筋肉痛を予感させます。下り初めに若者たちのジャンプ下りについてきたので、消耗を早めてしまったようです。ゆっくり降りようにも、道は譲られるし今いかないとすれ違いの待ち時間も長くなるタイミングもあったりして、意図せぬペースで下ります。

11時17分牛首で10分ほど休憩して、帰りは下道を歩きます。ここからはストックを使用しました。途中で昼飯を準備して食べる気にもならず、このまま家に帰って食べるつもりです。牛首から下の石段を後日太ももが痛くなることも気に留めずドンドンと脚に振動を与えながら下ります。
これから歩く木道が輝いています。分岐から左に折れてリフトは使わない予定。







姥ヶ岳方面。空の青さに何度も写真を撮ります。










月山山頂もだいぶ遠くなってきました。







11時45分に分岐で熊鈴を出して左折し、ここからは静かな木道を下ります。前の方に2組見えますが、この先黒い人が出る可能性があるので、もう少し追いついて後ろをつかず離れず歩く作戦です。
リンドウが咲いていました。










早く前のグループに近づいて、単独で黒い人に出会うリスクを軽減すべく早足でドスドス下ります。明日の筋肉痛上等です。

登山道からは最後の眺めとなる姥ヶ岳と月山。










森林限界から下のゾーンに入ると木道と石畳が混ざった道になります。










木の中を歩いているといつの間にか前の2人組に追い付いてしまい、「どうぞ」と譲られます。人の後ろを歩く黒い人対策はもう一組が前を歩いているはずなので、まあ大丈夫でしょう。

12時10分、水場で給水します。冷たくておいしい水です。







歩いて間もなく、カーブの先の見えないところから

ガオ、ガオ、

という音が聞こえてきます。黒い人がおいでおいでしているのを想像したおらは、一瞬血の気がサーっと引きました。歩みを止めその音をよっく聞いているとずーっとガオガオいっています。
勇気を出して歩みを進めると、少し離れてはいましたが水を引いているパイプのようなものがあり、それが音を出しているようです。そういえば以前もこの音でビビったのを思い出しました。

しばらく歩き続けると下の方から犬の鳴き声が聞こえてきました。間もなくリフト乗り場への道と合流です。
12時25分、無事に合流。黒い人に遭わずホッとします。







12時36分、駐車場着。晴れ渡った月山が、また来てねと両手を拡げて誘っているかのようです。






 ソッコーで家に帰ると茶の間で妻が横になってテレビを見ながら

「もう帰って来たの?」

だって

昼食後、ゆーチェリーで温泉入って、筋肉痛に備え脚をよく揉みました。


 人が多くワニって行動が変わってしまったのが悔やまれますが、快晴の中気持ちのいい山歩きでした。







最新の画像もっと見る

コメントを投稿