平成30年11月4日(日) 晴れ
天気のいい予報の週末でしたが、土曜日は日東ベストの文化祭とポケモンgoのイベントがあったりして山は諦めていました。そして満を持して11月4日を迎えたわけですが、かなりいい天気が期待できます。
とりあえず先週行きそびれた面白山に行ってみる事にしました。
妻は疲れが抜けないので一人で行って来いと。
霧の中を天童に向けて村山橋を通過します。
天童高原に向け田麦野を通過する頃には霧が晴れてきました。面白山も見えます。
9時20分天童高原着。下界では村山盆地を覆う霧が雲海になっています。
月山と葉山山頂部は雪で白いです。今年の初冠雪は遅かったようでした。
準備を整えて9時28分、出発します。締め掛けの松の脇を歩きます。すぐ前を登山者と見られるもう一人が同じ方向に歩いて行きます。
キャンプ場の脇を抜けて行きます。これから向かう面白山も高い所から微笑みかけてくれています。
先ほどの先行者がキャンプ場をショートカットしてまたおらの前に出て、同じ長左エ門道に入りました。
今日は一人だし黒い人に会うのが恐いので、前を行く人について行って黒い人と出会った時のリスクを減らすべく、ストーカーのごとく追跡します。
有事の際にはおらの代わりに犠牲になってもらうため、先行者を生贄の羊に例えて「スケープゴート作戦」とでも名付けようなどと小馬鹿なことを考えながら歩きますが、生贄の歩くスピードがやたらと速いです。リュックも小さくて総重量も軽いのでしょうがなんでそんなに急ぐのか?というくらい速いです(おらが遅いだけ)。
まあ、おらはといえばラジオで藤沢周平の世界をガンガン鳴らしながら熊鈴も歩みの振動に合わせて大きな音をたてているので、追いかけられる方としては早く不気味でうるさい奴を引き離したい気分なのでしょう。
途中、南面白山と大東岳。
紅葉も明るい日差しの下キレイです。
写真を撮って足を止めている間に少しずつ生贄が離れて行き、ついにおらの視界から消えてしまいました。
誰かの鈴の音が上の方から聞こえてくるようになって9時59分、長命水着。30分で到着は少しおらにはハイペースでした。水で喉を潤します。
生贄は長左エ門道を真っすぐ進んだのか左に折れて三沢山方面に行ったのか分かりません。予定通り先週歩いた三沢山から面白山に至る道をチョイスしました。
長命水の脇の登り坂を登ったところで、2人の下りてきた人が道を空けて待っていてくれました。先ほどの鈴の音と話声はこの方たちのようです。挨拶をすると
「いい天気ですね。」
と声をかけられたので、少し会話をしてから登り続けました。
前週はきれいだった紅葉も、この辺は葉っぱが枯れ落ちて木の枝がスカスカになっています。枯れ落ちた葉っぱが髪の毛のようで、自分の頭のてっぺんを想像すると少しおセンチな気分になります。
先週は妻がゆっくり歩きだったので余裕でしたが、生贄を追いかけ早歩きをしてきたせいもあって少し辛いです。
それでも立ち止まることなく、歩くスピードで呼吸を調節して登り続けました。ラジオからはおらの好きな「ワガママ怪獣やだモン」のコーナーをやっています。気分は上々です。
三沢山山頂手前で前を歩くグループに追いつきます。抜いてペースを乱すのもイヤなので、更にスピードを落とし距離を置いてついて行きました。
10時26分、三沢山山頂到着。前を歩いていた3人組の女性グループと、10人位のもう1グループが休憩中でした。
おらもリュックを下ろして休みます。
月山方面、きれいで何度もカメラを向けてしまう。
南面白山と大東岳。
これから向かう面白山。
ミネラル補給飴をなめて水を飲んで休んでいると、ラジオから世界のマコ様が聞こえてきますが、音量が大きく休んでいる人たちに気を遣います。10人位のグループがそろそろ出発しそうなので、10時32分先に出発させていただきました。
面白山に向けて歩きだすと、三沢山を一旦下って延々と登り続けるのみです。鞍部から山頂を見あげる。いちばん高い所の木の割れ目が登り最後の登山道。
ここからは急な登り道となります。足元が滑るので怖い。
途中、単独の若い女性とすれ違います。挨拶して、濡れた木の根っこが滑って危ないですねと会話して別れました。
10分ほど登るとちょっとだけ平坦な道になりました。山頂までは一瞬平坦になる所が2ヵ所あります。木立ちの間から目指す山頂部を見あげる。
振り返れば高度が上がっているのを景色から実感できます。
2度目の平坦になったところから山頂部。少し近づいたかな?
エンヤコラエンヤコラと休まずに登り続けます。長くてキツいけど、最近急な登り坂も楽しくなってきました。
やがて高い木がなくなってくると、背後にはいい景色がひらけます。
最後の急登に息を切らしながら取りかかっていると、単独の人とすれ違います。言葉を交わして別れましたが、服装を見ると、歩き始めで一緒だった生贄さんでした。かなり早いです。
山頂尾根に乗り上げる坂の上で男女が待っていてくれます。結構待たせてしまったので、思わず
「やっと乗り上げた―!」
と叫んでウケてもらいました。
いい展望です。
平坦になった尾根道を少し歩くと、
11時10分、登頂!
360度の絶景です。
みなさん弁当を開いたりお湯を沸かしてコーヒーを飲んだりしています。カレーヌードルの匂いも広がっています。
おらも負けずにラーメン煮てジューっとベーコンエッグやってドリップコーヒーやりたいところですが、お腹がユルイのと、ケツを痛めているためウォシュレットのないところでもよおすのが嫌なので今日はガマンです。
仙台方面。市街地も見えています。太平洋ははっきりしませんが牡鹿半島までは見えています。(写真にはうまく写らず)
御所山方面。山だらけ。
月山と葉山、いっぱい写真撮りました。。
大東岳と蔵王方面、奥羽山脈の連なりがよく見えています。。
水晶山を見下ろす。奥に月山と葉山(しつこい)。
奥羽山脈北側。
奥羽山脈南方面。南面白山も意外とでかい。
飯豊も見えているが写真には写らない。
山寺方面。
360度パノラマの景色なので、写真機を構えて5回位回ってしまいました。ちょっと変なオヤジです。ラーメンがないと挙動不審です。
景色を堪能し、11時27分下山します。同じ道を戻ります。
尾根道から下り坂になる所で、三沢山で一緒だった団体さんが登ってくるので道を空けてやり過ごします。
「また周回遅れになったー。」
と言っています。生け贄さんとおらの事でしょうか?
木の根っこが滑って危険な下り坂でした。木をつかみながら転ばないように下ります。
やがて前を行く2人組に追いつきます。服装の色から山頂尾根で待っていてくれたカップルのようで、彼女の方が苦労しているようでした。
スケープゴート作戦を思い出し、今度は彼らを生贄にしようと距離を詰めずにゆっくりと下ります。
前週三沢山から見た、恐る恐る下りてきた人の気持ちがよくわかりました。
同じような所から三沢山を見てみる。
下りきったところから登り返して11時55分三沢山到着。リュックを置いて少し休みます。生贄2号たちは休まずに下りていきます。あまり離れないよう、2・3分休んで出発しました。
ほどなくして生贄2号に追いつきますが、やはりここは距離を置いて歩きます。平坦な所では彼らもスピードアップするようです。
途中、単独女性とすれ違いますが、
「この辺で新鮮な熊の糞があったから写真に撮るといいと教えてもらったんだけど、ありました?」
と聞いてきます。
なんですって?
そんなものには気が付きませんでした。ていうか、近くにいらっしゃるんでしょうか?急いで見えなくなった生贄2号を追いかけます。
すぐにその姿をとらえる事は出来たのですが、一気に追いついたためか止まっておらを先行させてくれます。そりゃあガンガン熊鈴鳴らしてラジオもうるさいオヤジにストーカーのようにすぐ後ろに付きまとわれたのでは仕方ありません。
ここであることに気が付きました。
今度はおらが生贄?
実はかなりしたたかなカップルだったようです。(誰もそんな事を考えて山を歩いていないと思うけど)
12時18分長命水通過。腹の調子も悪くないので3杯飲んできました。
あとは長左エ門道を歩くのみです。昼時の暖かな日差しが差し込む静かな山道を、ゆっくりと歩きます。紅葉となった木の葉も枯れて日の光を透かし、輝くような色を発しております。おらの頭は日の光で輝かないよう、帽子をかぶっています。
一週間前とも全然ちがう様子に、もう今年の紅葉はこれで終わりだと直感します。今この場所を通り過ぎてあと少し時間が過ぎればここは全く違う風景に移り変わっていることでしょう。時間という後戻りのできない大事なものを、どんどん失っていくような気分がしてなりません。刹那、刹那を大事に有意義に、できれば楽しく過ごしていきたいと強く思います。
自ら望んで自然の中に入り込んで、歩いて汗をかいて、山の頂上まで登り切って、最高の景色を堪能して、怪我をしないで下山して、今しか見られない紅葉を見ることができるなんて、最高の快楽とストレス解消ではありませんか。完っ璧に最高の1日です。何も急ぐ理由はありません、周りの自然に明日からの勇気をもらいながら残された登山道を落ち葉を踏んで歩きます。
途中でリュックも背負っていなければシャツの上にチョッキ、その上にスーツのジャケットみたいな服装の方とすれ違います。挨拶すると、
「5月の中旬頃この辺は○○○(思い出せない)という花が群生するんです。ぜひその時期に来てみて下さい。」
と話しかけられます。その話しっぷりから学者さんかこの辺のガイドっぽいですが、チリチリの細い髪の毛が頭の両脇に残るその頭を見るとお茶の水博士みたいな感じです。
「○○○(思い出せない)という花は奥羽山脈の中でもこの辺から御所山の間ぐらいにしか咲かなくて、月山とか飯豊にも咲かない珍しい花なんです。」
と、学術発表でも聞いているような感じで御茶の水博士が話してくれます。おそらくタダ者ではないでしょう。
(その時期は繁忙期だから絶対ムリ!)
と心の中で思いながら
「ぜひ見てみたいですね~。」
なんて調子よく話を合わせて、さらに詳しく話して下さる博士の話を半分右から左に聞き流しながら、どんな花なのか分かりませんが花が咲き誇る長左エ門道の様子を想像しながら見てみたいなーなんて考えながら残りの道を歩きました。
来年の5月は元号が変わる上に10連休なんかされるものだから仕事が更に忙しくなりそうです。あーあ、せっかくストレス解消中だったのにへこんだはー。
やがてキャンプ場に到着。公園ではたくさんの親子が遊んでいます。
気が付かなかったけど、獣魂碑なるものがあった。
1時、車に戻りました。道端の草の上に座って、しばらく周りの景色を楽しんで帰ってきました。
天気のいい予報の週末でしたが、土曜日は日東ベストの文化祭とポケモンgoのイベントがあったりして山は諦めていました。そして満を持して11月4日を迎えたわけですが、かなりいい天気が期待できます。
とりあえず先週行きそびれた面白山に行ってみる事にしました。
妻は疲れが抜けないので一人で行って来いと。
霧の中を天童に向けて村山橋を通過します。
天童高原に向け田麦野を通過する頃には霧が晴れてきました。面白山も見えます。
9時20分天童高原着。下界では村山盆地を覆う霧が雲海になっています。
月山と葉山山頂部は雪で白いです。今年の初冠雪は遅かったようでした。
準備を整えて9時28分、出発します。締め掛けの松の脇を歩きます。すぐ前を登山者と見られるもう一人が同じ方向に歩いて行きます。
キャンプ場の脇を抜けて行きます。これから向かう面白山も高い所から微笑みかけてくれています。
先ほどの先行者がキャンプ場をショートカットしてまたおらの前に出て、同じ長左エ門道に入りました。
今日は一人だし黒い人に会うのが恐いので、前を行く人について行って黒い人と出会った時のリスクを減らすべく、ストーカーのごとく追跡します。
有事の際にはおらの代わりに犠牲になってもらうため、先行者を生贄の羊に例えて「スケープゴート作戦」とでも名付けようなどと小馬鹿なことを考えながら歩きますが、生贄の歩くスピードがやたらと速いです。リュックも小さくて総重量も軽いのでしょうがなんでそんなに急ぐのか?というくらい速いです(おらが遅いだけ)。
まあ、おらはといえばラジオで藤沢周平の世界をガンガン鳴らしながら熊鈴も歩みの振動に合わせて大きな音をたてているので、追いかけられる方としては早く不気味でうるさい奴を引き離したい気分なのでしょう。
途中、南面白山と大東岳。
紅葉も明るい日差しの下キレイです。
写真を撮って足を止めている間に少しずつ生贄が離れて行き、ついにおらの視界から消えてしまいました。
誰かの鈴の音が上の方から聞こえてくるようになって9時59分、長命水着。30分で到着は少しおらにはハイペースでした。水で喉を潤します。
生贄は長左エ門道を真っすぐ進んだのか左に折れて三沢山方面に行ったのか分かりません。予定通り先週歩いた三沢山から面白山に至る道をチョイスしました。
長命水の脇の登り坂を登ったところで、2人の下りてきた人が道を空けて待っていてくれました。先ほどの鈴の音と話声はこの方たちのようです。挨拶をすると
「いい天気ですね。」
と声をかけられたので、少し会話をしてから登り続けました。
前週はきれいだった紅葉も、この辺は葉っぱが枯れ落ちて木の枝がスカスカになっています。枯れ落ちた葉っぱが髪の毛のようで、自分の頭のてっぺんを想像すると少しおセンチな気分になります。
先週は妻がゆっくり歩きだったので余裕でしたが、生贄を追いかけ早歩きをしてきたせいもあって少し辛いです。
それでも立ち止まることなく、歩くスピードで呼吸を調節して登り続けました。ラジオからはおらの好きな「ワガママ怪獣やだモン」のコーナーをやっています。気分は上々です。
三沢山山頂手前で前を歩くグループに追いつきます。抜いてペースを乱すのもイヤなので、更にスピードを落とし距離を置いてついて行きました。
10時26分、三沢山山頂到着。前を歩いていた3人組の女性グループと、10人位のもう1グループが休憩中でした。
おらもリュックを下ろして休みます。
月山方面、きれいで何度もカメラを向けてしまう。
南面白山と大東岳。
これから向かう面白山。
ミネラル補給飴をなめて水を飲んで休んでいると、ラジオから世界のマコ様が聞こえてきますが、音量が大きく休んでいる人たちに気を遣います。10人位のグループがそろそろ出発しそうなので、10時32分先に出発させていただきました。
面白山に向けて歩きだすと、三沢山を一旦下って延々と登り続けるのみです。鞍部から山頂を見あげる。いちばん高い所の木の割れ目が登り最後の登山道。
ここからは急な登り道となります。足元が滑るので怖い。
途中、単独の若い女性とすれ違います。挨拶して、濡れた木の根っこが滑って危ないですねと会話して別れました。
10分ほど登るとちょっとだけ平坦な道になりました。山頂までは一瞬平坦になる所が2ヵ所あります。木立ちの間から目指す山頂部を見あげる。
振り返れば高度が上がっているのを景色から実感できます。
2度目の平坦になったところから山頂部。少し近づいたかな?
エンヤコラエンヤコラと休まずに登り続けます。長くてキツいけど、最近急な登り坂も楽しくなってきました。
やがて高い木がなくなってくると、背後にはいい景色がひらけます。
最後の急登に息を切らしながら取りかかっていると、単独の人とすれ違います。言葉を交わして別れましたが、服装を見ると、歩き始めで一緒だった生贄さんでした。かなり早いです。
山頂尾根に乗り上げる坂の上で男女が待っていてくれます。結構待たせてしまったので、思わず
「やっと乗り上げた―!」
と叫んでウケてもらいました。
いい展望です。
平坦になった尾根道を少し歩くと、
11時10分、登頂!
360度の絶景です。
みなさん弁当を開いたりお湯を沸かしてコーヒーを飲んだりしています。カレーヌードルの匂いも広がっています。
おらも負けずにラーメン煮てジューっとベーコンエッグやってドリップコーヒーやりたいところですが、お腹がユルイのと、ケツを痛めているためウォシュレットのないところでもよおすのが嫌なので今日はガマンです。
仙台方面。市街地も見えています。太平洋ははっきりしませんが牡鹿半島までは見えています。(写真にはうまく写らず)
御所山方面。山だらけ。
月山と葉山、いっぱい写真撮りました。。
大東岳と蔵王方面、奥羽山脈の連なりがよく見えています。。
水晶山を見下ろす。奥に月山と葉山(しつこい)。
奥羽山脈北側。
奥羽山脈南方面。南面白山も意外とでかい。
飯豊も見えているが写真には写らない。
山寺方面。
360度パノラマの景色なので、写真機を構えて5回位回ってしまいました。ちょっと変なオヤジです。ラーメンがないと挙動不審です。
景色を堪能し、11時27分下山します。同じ道を戻ります。
尾根道から下り坂になる所で、三沢山で一緒だった団体さんが登ってくるので道を空けてやり過ごします。
「また周回遅れになったー。」
と言っています。生け贄さんとおらの事でしょうか?
木の根っこが滑って危険な下り坂でした。木をつかみながら転ばないように下ります。
やがて前を行く2人組に追いつきます。服装の色から山頂尾根で待っていてくれたカップルのようで、彼女の方が苦労しているようでした。
スケープゴート作戦を思い出し、今度は彼らを生贄にしようと距離を詰めずにゆっくりと下ります。
前週三沢山から見た、恐る恐る下りてきた人の気持ちがよくわかりました。
同じような所から三沢山を見てみる。
下りきったところから登り返して11時55分三沢山到着。リュックを置いて少し休みます。生贄2号たちは休まずに下りていきます。あまり離れないよう、2・3分休んで出発しました。
ほどなくして生贄2号に追いつきますが、やはりここは距離を置いて歩きます。平坦な所では彼らもスピードアップするようです。
途中、単独女性とすれ違いますが、
「この辺で新鮮な熊の糞があったから写真に撮るといいと教えてもらったんだけど、ありました?」
と聞いてきます。
なんですって?
そんなものには気が付きませんでした。ていうか、近くにいらっしゃるんでしょうか?急いで見えなくなった生贄2号を追いかけます。
すぐにその姿をとらえる事は出来たのですが、一気に追いついたためか止まっておらを先行させてくれます。そりゃあガンガン熊鈴鳴らしてラジオもうるさいオヤジにストーカーのようにすぐ後ろに付きまとわれたのでは仕方ありません。
ここであることに気が付きました。
今度はおらが生贄?
実はかなりしたたかなカップルだったようです。(誰もそんな事を考えて山を歩いていないと思うけど)
12時18分長命水通過。腹の調子も悪くないので3杯飲んできました。
あとは長左エ門道を歩くのみです。昼時の暖かな日差しが差し込む静かな山道を、ゆっくりと歩きます。紅葉となった木の葉も枯れて日の光を透かし、輝くような色を発しております。おらの頭は日の光で輝かないよう、帽子をかぶっています。
一週間前とも全然ちがう様子に、もう今年の紅葉はこれで終わりだと直感します。今この場所を通り過ぎてあと少し時間が過ぎればここは全く違う風景に移り変わっていることでしょう。時間という後戻りのできない大事なものを、どんどん失っていくような気分がしてなりません。刹那、刹那を大事に有意義に、できれば楽しく過ごしていきたいと強く思います。
自ら望んで自然の中に入り込んで、歩いて汗をかいて、山の頂上まで登り切って、最高の景色を堪能して、怪我をしないで下山して、今しか見られない紅葉を見ることができるなんて、最高の快楽とストレス解消ではありませんか。完っ璧に最高の1日です。何も急ぐ理由はありません、周りの自然に明日からの勇気をもらいながら残された登山道を落ち葉を踏んで歩きます。
途中でリュックも背負っていなければシャツの上にチョッキ、その上にスーツのジャケットみたいな服装の方とすれ違います。挨拶すると、
「5月の中旬頃この辺は○○○(思い出せない)という花が群生するんです。ぜひその時期に来てみて下さい。」
と話しかけられます。その話しっぷりから学者さんかこの辺のガイドっぽいですが、チリチリの細い髪の毛が頭の両脇に残るその頭を見るとお茶の水博士みたいな感じです。
「○○○(思い出せない)という花は奥羽山脈の中でもこの辺から御所山の間ぐらいにしか咲かなくて、月山とか飯豊にも咲かない珍しい花なんです。」
と、学術発表でも聞いているような感じで御茶の水博士が話してくれます。おそらくタダ者ではないでしょう。
(その時期は繁忙期だから絶対ムリ!)
と心の中で思いながら
「ぜひ見てみたいですね~。」
なんて調子よく話を合わせて、さらに詳しく話して下さる博士の話を半分右から左に聞き流しながら、どんな花なのか分かりませんが花が咲き誇る長左エ門道の様子を想像しながら見てみたいなーなんて考えながら残りの道を歩きました。
来年の5月は元号が変わる上に10連休なんかされるものだから仕事が更に忙しくなりそうです。あーあ、せっかくストレス解消中だったのにへこんだはー。
やがてキャンプ場に到着。公園ではたくさんの親子が遊んでいます。
気が付かなかったけど、獣魂碑なるものがあった。
1時、車に戻りました。道端の草の上に座って、しばらく周りの景色を楽しんで帰ってきました。
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