眠むの木の今週のひとこと

京都の布団屋のブログです
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枕に関してチョッとひとこと…あたりまえの話その②

2006-05-10 15:51:58 | お知らせ

ほぼ10年ほど前から「枕・まくら」が注目されました。戦後の物不足の時代から、日本の高度成長期を経て、安定期に入り、今は…。

それはさて置き、それまでは、眠る時に頭にあてるだけの道具で過ぎなかった認識の「枕」に関しても、もっと機能的なもの・快適に使用出来るもの、と商品開発が進みました。

まもなく町のお布団屋さんはもちろん、百貨店・スーパーマーケット・通信販売・その他のチャネルにありとあらゆる枕が出回りました。テレビ番組でも快眠特集なんかがしばしば放映されるようになり、睡眠に関しての関心も高まってきました。

少し弱りかけていた寝具業界自体も活況を取り戻し、各地で元気な話が飛び交う様になりました。もちろん今でも「枕」に関心が高いのは有り難いのですが、ふとん屋のオジさんとしては気掛かりな事が一つあります。

業界ではそれこそ常識ではあるはず?なのですが、「枕自体の一人歩き」という事です。「夜中に枕が勝手に歩く?(オジさんギャグ)」いやいや、「枕」ばかりが話題にされる事に危惧を感じるのです。

枕が睡眠の質の「70%」を決定すると言うことを業界では盛んにアピールしていました。それには一つ条件があります。

それは、特に優れたものでなくともあくまでも標準的な機能を備えた敷布団を使用した上での話です。結論は、その方の体質と体格を含めて、寝室の環境に合った敷寝具を使用する事です。

誤解の無いようにあえて書きますが、決して高額商品ではございません。高品質で、使用する人の条件に合った適正価格の寝具です。

「そんなモノあるの?」って疑問の声が聞こえそうです…。

信頼できる専門家に相談されれば必ず手に入るはずです。お店の場合なら何度か訪れて話を聞くとか、ネットならメールで質問するとか。何度かコンタクトを取れば「この人なら安心…この店ならOK」と言うように…。


何と言っても睡眠姿勢の基本は敷ふとんです。適正な敷ふとんの上で機能の優れた枕をご使用いただいてこそ、100%のご満足を得ていただける事となるわけです。

ベッドマットレスも含めて、機能的に劣っている物や、使用期間が長く部分的にヘタってしまった敷ふとんの上で使用する場合等は、その枕がもっている特性を充分に発揮できない場合も多々あります。

同じ人が、硬めの敷ふとんで使用するの場合と柔らかめの敷ふとんの場合とでは、身体の沈み込みにも差が出て来る訳ですから、適正な高さも異なってくる訳です。適正な高さは、計算上では柔らかい敷ふとんの場合は硬い敷ふとんに比べて、少し低くなってきます。

その事を理解したうえで、お店のお試しコーナー等で実際に横になり、触感や使用感がお好みに合うかを確認し、必ず『簡単に高さの調節が出来る枕』を、お選びになればかなりの確率で満足度は高くなる事でしょう。

昔からお布団屋さんは研究熱心な方が多くおられます。信頼のおけるご近所のふとん専門店にお気軽に相談される事をお奨めします。


眠むの木の枕に関しての今週のキーワード 「絶対の物は絶対無い---?」

繰り返しですが、体型/特に頭の形・首の深さは人によって千差万別です。必ず『簡単に調節出来る物』それが基本です。

また当たり前の話を当たり前にしてしまいました。次回は少し波風を…
3日以内にアップします。

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