京都科学読み物研究会

「本から自然へ、自然から本へ」をモットーに、子どもたちと共に自然を見つめ、本を読み、科学に親しむ活動を続けている会です。

2020年6月27日(土)「コケを見にいこう」

2023-01-27 | *やさしい自然教室(写真)

やさしい自然教室「コケを見にいこう」(2020年6月27日、法然院で実施)で観察したコケの一部をご紹介します。

今回、写真の解説は講師をお願いした藤井久子先生です。

*自然教室の報告は、会報390号(2020年8・9月号)に掲載しています。


コツボゴケ群落。


コツボゴケの雄株。花のような形の生殖器官(雄花盤)から精子が出る。


法然院茅葺の門(外側)。コケの種類不明。コケはこのような土がない茅葺屋根の上でも群落を広げることができる。そして、こういったコケ群落を苗床にシダなどの植物が育つ。


法然院茅葺の門(内側)。コケの種類不明。同じ門でも環境が違い、コケの生え方が違う。


ウマスギゴケ。雌株から帽(ぼう)をかぶった胞子体が伸びている。この帽が茶色い馬のたてがみに似ていることが和名の由来だとか。


ウマスギゴケの雄株の雄花盤(ゆうかばん)。雨水がはねやすいように(精子が飛びちりやすいように)、カップ状になっている(スプラッシュ・カップ)。


ウマスギゴケの若い胞子体。隣は雄株の雄花盤から新芽が伸びている。


ヒノキゴケの群落。


ホソバオキナゴケの群落。


ウマスギゴケの群落の中に、エダツヤゴケが侵入(もしくは先にエダツヤゴケがいたところにウマスギゴケがきて侵略したのかも)。


ウマスギゴケ、エダツヤゴケ、ホソバオキナゴケ。


乾燥気味のコバノチョウチンゴケの群落。


おそらくヒメシノブゴケを中心に、他にも何種か混ざっています(種類不明)。


ジャゴケ。そこにコツボゴケが侵入しています。


ジャゴケ。表面(背面)はヘビの鱗に似た模様がある。鱗のひとつひとつの中には白っぽい気質孔(きしつこう)があるのも見える。


ジャゴケの裏面(腹面)。白っぽいもしゃもしゃしたものは仮根。


ジャゴケの裏面(腹面)。先端の枝分かれの真ん中がやや膨らんでいるが、これが雌株の雌器托(しきたく)。この中で胞子がつくられる。


ジャゴケの雄株。黒っぽい小判形のものは雄器托(ゆうきたく)。ここから精子が出るのだが、これらはもう精子を飛ばし終わったあとの古い雄器托と思われる。


おそらくジャゴケの若芽。


ハイゴケ。葉の1本1本が鎌状に曲がる。


乾燥状態のエゾスナゴケ。


湿った状態のエゾスナゴケの群落。


エゾスナゴケの群落。手前の濃い緑はフデゴケの群落。


フデゴケ。左下に茎の先端部分が外れたものがあるが、これが裸地に落ちてまた繁殖する。


葉が開いているものはナミガタタチゴケ。先ほどのウマスギゴケと同じスギゴケ科で、ウマスギゴケよりも民家の庭や公園など、より身近な場所で見られる。

講師の藤井久子先生がご自分のブログに、このやさしい自然教室のことを載せて下さっています。
こちらもどうぞご覧下さい。

●かわいいコケブログ
https://blog.goo.ne.jp/bird0707/e/fe426d3b0dce4a2d169ad2db1be2f976

 

 


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