画像はReal Soundウェブサイトより。
国際共同制作特集ドラマ「太陽の子」がNHKで放映されました。
先月に急逝された三浦春馬さんが出演されていて、
おのずと彼の一挙手一投足、表情に胸打たれながら視聴していました。
ですが
最もわたしが息を飲んだのは
母親役の田中裕子さんが
科学者の長男に向けたことばでした。
長男は国命で原子爆弾を研究していました。
新しいものを生み出したい情熱で
若者は研究に邁進していました。
軍人の次男が出征して帰らぬ人となった頃
原爆は広島と長崎に落ちました。
次は京都かという噂がある中
家族を逃がそうと伝えに行った長男は
自分は逃げないと言ったのです。
「恐ろしいことを 言わはるな
家族だけ逃がして
自分は 見物するやなんて
科学者とは、そんなに偉いんか?」
このお母さんの静かな怒りの表情に
わたしは釘付けになりました。
愛する息子たちが
「国のために」
自ら命を投げ出していく。
どうしようもない怒りが
わたしに刺さりました。
このドラマの最後に
未来はどうなっていますか?
の問いがあります。
未来の今は。
爆弾が落ちていないところでも
若者が生きていけない禍がないでしょうか?
きょうの絵本
『くつがいく』
作・和歌山 静子
出版社・童心社