「せかいで いちばん つよい国」
デビッド・マッキー 作 なかがわ ちひろ 訳 光村図書出版
*先日、紹介した絵本「くつが いく」と、なにか続きのような感じがする。
大きくて強い国の大統領がいろいろな国へ戦争をしにいく。。。
*世界中の人々を幸せにするために。
*絵本の表紙の見返しは、もくもくした煙、飛んでいくのは大砲の玉らしい。
*ほかの国の人々は命がけで戦ったけれど最後には負けて、大きな国に征服されてしまう。
*しかし…
小さな国に ついた だいとうりょうは おどろきました。
なんと、この国には へいたいが いなかったのです。
これでは せんそうが できないでは ありませんか。
小さな国の 人びとは 大きな国の へいたいたちを おきゃくのように かんげいしました。
*これは昔々のお話じゃない。そして現在でもない。
*大きな国の兵隊たちは、征服しに来た小さな国で、料理を食べたり、おしゃべりしたり、石けりで遊んだり、歌をうたったり、冗談を聞いて笑い転げたりした。
*大きな国でもやがて、同じ料理の匂いがしてきたり、石けり遊びが流行り出す。
*ふるさとにもどった晩、息子の部屋で大統領は…
…まるでその歌がきこえるように、物語は終わり、裏表紙には、もくもく雲がのんびりと、平野や山の稜線のうえに浮かんでいる。
*おとぎ話ではない、今私たちが生きる現在のパラレルワールドだ…
*希望をもらえる、ほっとする、本当の幸せのために、いま選びたい、選べるはずだと確信できる。つよい示唆をもらえる絵本だ。