今回のテーマは横溝正史。少しだけ解る作家さんと作品だったので、普段より一層楽しく読めました。えーそうだったのか!って知らない事が色々あって。3つ★半
また、家族の物語としても、相変わらずの夫婦の仲の良さは微笑ましいし、扉子が一番新しい時代では今より後の西暦で高校生になっているというのに衝撃。
小3時代からして既に母に劣らず、とびぬけた賢さがあるのにはびっくり。でも、そういう処が一番読んでいて楽しかったな(取り置きした本が無くなっていて、それを探す部分。雨の日だったのでカバーをかけなかったのか?とか)
あと、小3の子が大人向けの本を(昔はそうじゃなかったのね)読書感想文に選んだ事への担任と、子供を尊重する大輔夫婦の対応とかも面白かったし。
これをきっかけに、友達がいない扉子に似たタイプの読書好きの友人が出来た事も嬉しかった。
とても面白かったのだけれど、このシリーズの母子の確執とか、親類内の仲違いっていうのがなあ・・・。今回も双子の姉妹って凄く親しく特別な意思疎通も出来ると思っていたので、仲が悪いという設定が最初から、あらら・・・って思っちゃった。
それと、毎度ですが・・・特定の本を好き過ぎるというか、こだわりが激しいが為に起こる事件が多いんですよね。本好きな人の中にそういう悪事を働く人がいる、っていうのが残念に思うんですよ。動物好きな人に悪人はいない、みたいな言葉があるけれど、読書好きの人にも悪人はあまりいて欲しくないので・・・。
★以下ネタバレ★
創太が、おじさんの乙彦に取り入るため(彼の横溝コレクションを、将来的に手に入れたいが為)にって下心があったのがなあ・・・。普通に横溝ファン同士仲良くしていたら、自然と譲り受けられただろうに。せっかく乙彦は貴重な読書友として仲良くしていた親類の創太と、この事件をきっかけに交流を9年程途絶えることになっちゃって(印象も良くなくなったよね・・永遠に)
井浦清美さんに至っては、母や伯母さん、自分の息子にも振り回されて気の毒・・。
そもそも、この事件にあの栞子さんの母がからんでいたとは。扉子と交流も出来て、今後もからみが出て来そうで心配。そもそも栞子さんとこの母が、あんなに色々あって、人間的にもダークな母なのにも関わらず、また交流復活させているというのも謎なんですけどね。
でも、謎解きが一度できなかった事件を、また何十年後かに再度手掛ける、って設定がユニークで良かったです。動機とかは、なんかごちゃごちゃしていたし、トリック的にも凄い!ってうなる程じゃなかったけれど、それ以外の部分が凄く面白くて良かったです。以上
そうそう、朝日ソノラマ社で10種類出版されていた本「獄門島」の表紙、見て来ました。確かにちょっと怖かった。中古販売値段3万以上かあ!
昔、角川文庫の黒い表紙シリーズが書店の目立つ場所に平置きでだーっと沢山置かれていた時の事を思い出されます。好きで何冊か持ってました。「獄門島」も読んだ記憶があるけれど、もう忘れちゃってます。
「雪割草」は、横溝作品唯一の「家庭小説」で、戦時中に新潟の新聞に連載されていたものだそうです。長らくその存在は忘れられており、全編の草稿が確認されたのは2017年。とのことで、本販売されていたので今度読んでみようっと。
ビブリア古書堂の事件手帖Ⅱ ~扉子と空白の時~ 三上 延 (2020/7/18)
ビブリア古書堂に舞い込んだ新たな相談事。それは、この世に存在していないはずの本――横溝正史の幻の作品が何者かに盗まれたという奇妙なものだった。
どこか様子がおかしい女店主と訪れたのは、元華族に連なる旧家の邸宅。老いた女主の死をきっかけに忽然と消えた古書。その謎に迫るうち、半世紀以上絡み合う一家の因縁が浮かび上がる。
三上延
「江ノ島西浦写真館」感想
ビブリア古書堂の事件手帖 ~扉子と不思議な客人たち~
ビブリア古書堂の事件手帖7 ~栞子さんと果てない舞台~
ビブリア古書堂の事件手帖6 栞子さんと巡るさだめ
「ビブリア古書堂の事件手帖 (5) ~栞子さんと繋がりの時~ 」
「ビブリア古書堂の事件手帖3 ~栞子さんと消えない絆~」
ビブリア古書堂の事件手帖2
「ビブリア古書堂の事件手帖1」
また、家族の物語としても、相変わらずの夫婦の仲の良さは微笑ましいし、扉子が一番新しい時代では今より後の西暦で高校生になっているというのに衝撃。
小3時代からして既に母に劣らず、とびぬけた賢さがあるのにはびっくり。でも、そういう処が一番読んでいて楽しかったな(取り置きした本が無くなっていて、それを探す部分。雨の日だったのでカバーをかけなかったのか?とか)
あと、小3の子が大人向けの本を(昔はそうじゃなかったのね)読書感想文に選んだ事への担任と、子供を尊重する大輔夫婦の対応とかも面白かったし。
これをきっかけに、友達がいない扉子に似たタイプの読書好きの友人が出来た事も嬉しかった。
とても面白かったのだけれど、このシリーズの母子の確執とか、親類内の仲違いっていうのがなあ・・・。今回も双子の姉妹って凄く親しく特別な意思疎通も出来ると思っていたので、仲が悪いという設定が最初から、あらら・・・って思っちゃった。
それと、毎度ですが・・・特定の本を好き過ぎるというか、こだわりが激しいが為に起こる事件が多いんですよね。本好きな人の中にそういう悪事を働く人がいる、っていうのが残念に思うんですよ。動物好きな人に悪人はいない、みたいな言葉があるけれど、読書好きの人にも悪人はあまりいて欲しくないので・・・。
★以下ネタバレ★
創太が、おじさんの乙彦に取り入るため(彼の横溝コレクションを、将来的に手に入れたいが為)にって下心があったのがなあ・・・。普通に横溝ファン同士仲良くしていたら、自然と譲り受けられただろうに。せっかく乙彦は貴重な読書友として仲良くしていた親類の創太と、この事件をきっかけに交流を9年程途絶えることになっちゃって(印象も良くなくなったよね・・永遠に)
井浦清美さんに至っては、母や伯母さん、自分の息子にも振り回されて気の毒・・。
そもそも、この事件にあの栞子さんの母がからんでいたとは。扉子と交流も出来て、今後もからみが出て来そうで心配。そもそも栞子さんとこの母が、あんなに色々あって、人間的にもダークな母なのにも関わらず、また交流復活させているというのも謎なんですけどね。
でも、謎解きが一度できなかった事件を、また何十年後かに再度手掛ける、って設定がユニークで良かったです。動機とかは、なんかごちゃごちゃしていたし、トリック的にも凄い!ってうなる程じゃなかったけれど、それ以外の部分が凄く面白くて良かったです。以上
そうそう、朝日ソノラマ社で10種類出版されていた本「獄門島」の表紙、見て来ました。確かにちょっと怖かった。中古販売値段3万以上かあ!
昔、角川文庫の黒い表紙シリーズが書店の目立つ場所に平置きでだーっと沢山置かれていた時の事を思い出されます。好きで何冊か持ってました。「獄門島」も読んだ記憶があるけれど、もう忘れちゃってます。
「雪割草」は、横溝作品唯一の「家庭小説」で、戦時中に新潟の新聞に連載されていたものだそうです。長らくその存在は忘れられており、全編の草稿が確認されたのは2017年。とのことで、本販売されていたので今度読んでみようっと。
ビブリア古書堂の事件手帖Ⅱ ~扉子と空白の時~ 三上 延 (2020/7/18)
ビブリア古書堂に舞い込んだ新たな相談事。それは、この世に存在していないはずの本――横溝正史の幻の作品が何者かに盗まれたという奇妙なものだった。
どこか様子がおかしい女店主と訪れたのは、元華族に連なる旧家の邸宅。老いた女主の死をきっかけに忽然と消えた古書。その謎に迫るうち、半世紀以上絡み合う一家の因縁が浮かび上がる。
三上延
「江ノ島西浦写真館」感想
ビブリア古書堂の事件手帖 ~扉子と不思議な客人たち~
ビブリア古書堂の事件手帖7 ~栞子さんと果てない舞台~
ビブリア古書堂の事件手帖6 栞子さんと巡るさだめ
「ビブリア古書堂の事件手帖 (5) ~栞子さんと繋がりの時~ 」
「ビブリア古書堂の事件手帖3 ~栞子さんと消えない絆~」
ビブリア古書堂の事件手帖2
「ビブリア古書堂の事件手帖1」
横溝正史の作品は全く読んだことがなくて^^;予備知識入れておけば良かったなぁとも思いましたが、面白く読みました。
扉子が高校生になってびっくりですよね!
まあ、栞子と大輔はあんまり変わっていないような気もしますが。
家族に関しては良いんですけど、本を取り巻く諸々がドロドロでそこは哀しくなりますね。
好きな本のことを同じように好きな人と楽しく話せられればいいじゃないかって思うんですけど^m^
ただ、こちらのシリーズは好きなのでこれからも書いていってほしいなと思います。
コメントありがとうございます。
私もこのシリーズは基本的には好きなんです。
でも、ドロドロした部分だけは、なんだか残念に思えて・・・。
とはいえ、三上さんのこの作品を書くために日ごろ仕入れて溜めている情報量とか努力は半端ないものがあるだろうなあと思ってますし、これからも続編楽しみにしているんですけれどもね。