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ネタバレ「科捜研の砦」「最後の鑑定人」 岩井圭也

2025-02-09 | 小説・漫画他
岩井圭也さんの本2冊  3つ★~3つ★半くらい

科捜研の砦

先に読んでいた『最後の鑑定人』の続編。
続編とはいっても、時系列では今作の方が先。

前作では元科捜研の土門という立場で離婚した元妻も登場していましたが、本作では辞める前の科捜研時代の土門の姿が描かれます。

「罪の花」、「路側帯の亡霊」、「見えない毒」、「神は殺さない」の4篇が収録
こちらの方が約2年前に出版された前作「最後の鑑定人」よりも私は面白かったです。

★以下、ネタバレのあらすじ★

罪の花
タイトル通り、お花の知識あってこその解決でした。 その時期その場所でしか咲かないお花が現場に落ちていたのを土門が目ざとく気がついた。
この作品で土門と将来妻になる尾藤が仕事の関係で出会い、現場検証に一緒に行ったりするのでした。

路側帯の亡霊
車の事故で亡くなった男性と、軽傷で済んだ友人の男と女性。
結局女性が悪いヤツで、男が惑わされて?使われていた。
事故で死んだと見せる様にする細工は色々と練られていたけど、天井についた整髪料とか、スコップから出た物質とかから、真相を突き止める。

見えない毒
死体の側に落ちていた謎の粉、それを調査するお話。
調査をお願いしたのは、大学の理学部で期限付き講師として働いている菅野。数か月後に解雇になる。研究者として生きて行くことの難しさを描いていました。女性なら尚更なのですよね。
彼女が現在手掛けている論文は脚光を浴びる凄いものだったが、実はしっかりしたデーター画像が無いまま世に出そうとしていたのを、土門がきっかけで踏みとどまる。

土門は父が過労死で亡くなった時に、それが明かれることなかったのを悔やんでいて、だからこそ 過労死によって亡くなったであろう人の家族を思って、調査に一生懸命になっていたのね。
疲れをいやすための危険な麻薬系薬物をを上司が社内でこっそり薦めてたっていうのはちょっと無いのでは?と思ったけど。

最終章 「神は殺さない」
え・・・ってなりました。
殺した手法は電気ショックで、わずかな跡が残るらしい、それを見破られない様にと念の為火事にしたものの土門は見逃さなかった。
科捜研の加賀副所長がまさかの殺人? 当時3歳の娘をスピードかなり出してた車に轢かれてなくしていたそうで・・・その復讐らしいわ。

この時点で土門夫婦は既に結婚後で同居していたけど、凄く落ち込んでいても何も話してくれなかったのね・・・。彼の妻だったら悲しくなっちゃうよな・・・。信頼して尊敬していた上司が殺人を犯していて、それを暴く事になった土門が異様にショック状態なのも理解できる。
土門さん、妻の希望で妻の名字に自分から変えてあげて配慮出来て優しい処もあったのにな・・。凄腕で天才的だけど、クール過ぎて土門さんって私は好みのタイプじゃ無いです。

元妻との出会い、結婚、同居中と、ちょこちょこっと様子が解るものの、具体的な進展具合とか様子が解らないのが残念。
クールな人達なだけに、ちょっと恋愛中の2人を知りたかったなー。
でも恋愛とかっていうのとは、ちょっと違っていそうね。


働く女性の視点もあって、科警研の尾藤(元妻)、大学の研究職の菅野が登場して女性として勤める大変さも描かれていました。
岩井さんご自身が大学で理系の研究をされていたので、その世界の同級生やポスドク等の事もご存知なのでしょうね。

岩井さんって結婚してるのかな?ってちょっと調べたら、だいぶ前に結婚されてお子さんも2人いるのね。数年前に、まだ子供も赤ちゃんで小さかった時なのに、「会社(東京の研究所)を辞めて専業作家になってもいいよ」って奥様が言ってくれて退社したそうな。

「科捜研の砦」2024年6月

・・・・・・・・・
先に読んでいたのは、こちら
「最後の鑑定人」

最後の鑑定人と呼ばれ、科捜研のエースとして「彼に鑑定できない証拠物なら、他の誰にも鑑定できない」と言わしめた男・土門誠。ある事件をきっかけに科捜研を辞めた土門は、民間の鑑定所を開設する。無駄を嫌い、余計な話は一切しないという奇人

4つの短編から構成されていました。
土門の助手の高倉柊子さんもお話にちょこちょこ登場。
彼女が作って来客に出す謎の?ハーブ風味の飲み物、理由があったのは笑った。

★以下ネタバレ★

遺留物のDNA鑑定の結果が動かぬ証拠なのに、被疑者が無罪を訴えている強姦殺人事件「 遺された痕」

気持ち悪すぎる。かなりショッキングな内容だった。
彼氏の父親の片思いが過ぎて、ゾッとしたわ。

ベトナム人の技能実習生七名が住む一軒家が放火され、うち一人がすぐ自白し逮捕されたが、その後はなぜか完全黙秘状態。「愚者の炎」。

技能実習生の大変さや労働条件やら問題になっていますよね・・。

水中から引き揚げられた軽乗用車には、十二年前に起きた未解決強盗殺人事件の関係者の白骨遺体と高価な盗難品が「死人に訊け」。

この本まだ数か月前に読んだばかりなのに、このお話、もう忘れちゃった!

自殺した女性刑事の母親に「娘の遺品を見てほしい」と頼まれる。
通り魔殺人事件の真実が「風化した夜」。

これはなあ・・・。女性刑事が、過去に軽犯罪を犯した少年に目をかけてあげて、彼も自分を慕ってくれていたけど・・・。その子が犯人だったのね。
極悪人ではないけれど、だからって見過ごしていいわけではない・・・。

最後の鑑定人 2022/7/29 岩井圭也

岩井圭也
ネタバレ「科捜研の砦」「最後の鑑定人」
「夜更けより静かな場所」

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2 コメント

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Unknown (わぐま)
2025-02-09 15:38:12
こんちは^^
今日は寒い!陽射しは暖かいんだけど、風が冷たい!!
このシリーズ、好きですよ。
やっぱ出版順に読んだほうが楽しめますよね。1作目の途中で、「元妻なんだ」ってビックリして・・・(笑)
1作目で、まっずいお茶を出す助手さんいましたね~~~忘れてた。
2作目の最後のヤツね・・・もう、苦しくて。尊敬してた上司の犯行を暴くなんて、悲しすぎる。妻の立場だったら言ってよ!って思うけど、土門さんの立場だったら言えないかな^^; 
latifaさんが詳しい内容&ネタバレで書いてるので、少し思い出しました。
3作目があるなら、3作目を読む前にまた来ます♪
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わぐまさん☆ (latifa)
2025-02-09 16:05:43
わぐまさん、こんにちはー!
コメントありがとうございます。
ほんと風が冷たいー。家の中にいるとお天気が良いせいか日当たりの良い部屋は暖かいんだけどね。

そーなのよ・・・。忘れちゃうよね・・・。
わぐまさんも結構忘れちゃってるって言うから、ほっとするー。
3作目が出た時に、絶対忘れてる自信があったので、ちょっとあらすじ残しておいたのです。

確かに自分が土門だったら、人に言えないかもしれないな・・・。
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