名所江戸百景を訪ねて
名所江戸百景
第118景 「湯しま天神坂上眺望」
湯島天神の女坂から、上野方面を望んだ作品です。
雪がやんだあとの一コマを描いています。
近景、右側には男坂の石段がわずかに見えています。
女坂から見下ろす中景には、池之端の町並み、その奥には不忍池と中島が描かれています。
湯島天満宮
湯島天満宮は、東京都文京区湯島三丁目にある神社です。
学問の神様として全国的に有名な神社です。
女坂
湯島天満宮、北方にある勾配緩やかな33段の石段坂です。
男坂
湯島天満宮、東方にある急な38段の石段坂です。
不忍池
東京都台東区西部にある、上野公園内にある池です。上野台地と本郷台地の間の谷にできた海跡湖の名残です。
1965年(寛永2年)天海が寛永寺建立の際、この池を琵琶湖になぞらえて、池中の島に弁財天を祀り、竹生島を模しました。
不忍池辨天堂
不忍池辨天堂は、江戸時代、寛永年間に、天台宗東比叡山寛永寺の開山、慈恵大師天海大僧正により建立されました。
寛永寺
東京都台東区にある、天台宗関東総本山の寺院です。
天海が開山し、徳川家により新たに建立された寺院で、江戸城の鬼門の方角を守護する寺院として創建されました。
徳川将軍家の祈祷所・菩提寺です。
描かれた場所は
現在どのようになっているのでしょうか?
訪ねてみました。
現在は、湯島ハイタウンが建ち、不忍池は見えなくなりました。
最後に
湯島天満宮の境内は、江戸時代と変わらぬ風景でしたが、神社の周りはビルが立ち並び、昔の面影はありませんでした。
残念です。
参考
Wikipedia
太陽の地図帖 広重「名所江戸百景」の旅