リートリンの覚書

日本の神様55・火籣降命


火籣降命
(ほのすそりのみこと)


海の幸を得る能力を持つ、海幸彦。

瓊瓊杵尊と木花之佐久夜毘売の子です。
火が盛んに燃えたつときに産まれた神。

日本書紀では
隼人等の始祖とされています。

・別名 
火須勢理命(ほすせりのみこと)
火酢芹命(ほすせり)
炎進命(ほすすみ)
火照命
海幸彦

・神格 ?

神名「ホ」は「火」で、
「スセリ」は「進む」という意味です。
「ホスセリ」は「燃焼が進む」という
意味となります。


「日本書紀」では


本文では、このように、登場しています。

“これには、鹿葦津姫は怒り恨んで、さっそく戸の無い産屋を作り、その中に籠って誓約をして、
「私の身ごもった子が、もし天孫の胤(たね)でないとしたら、必ず焼け死ぬでしょう。本当に天孫の胤であるなら、火もその子を害することはできないでしょう」
といいました。すぐさま火を放ち産室を焼きました最初に起こった煙の崎から生まれた子を、火籣降命(ほのすそり)といいます。“

一夜で天孫の子を身ごもった
母・木花之佐久夜毘売は、
父・瓊瓊杵尊に国津神の子ではないのか、
と疑いをかけられてしまいます。
そこで木花之佐久夜毘売は
疑いを晴らすため誓約をして産屋に入り、
産屋に火を放ちその中で、
火照命・火須勢理命・火遠理命の
三柱の子を産みました。

火が盛んに燃えたつときに産まれたので
「ホスセリ」と名づけられました。
兄が火照命、弟が火遠理命です。

第二・第六の一書では、
火酢芹命が長子となっています。

山幸彦と海幸彦の神話では、
兄・海幸彦(火籣降命)は、
海の幸つまり獲物を得る能力がありました。
弟・山幸彦(彦火火出見尊)は、
山の幸つまり獲物を得る能力がありました。
ある時、山幸彦と海幸彦は、
道具の交換をします。
しかし、互いに幸を得ることが出来ず
兄は道具を返し、
自分の釣針を返すよう弟に迫りました。
しかし、弟はすでに釣針を失くしていました。
弟は何度も謝りますが
海幸彦はそれを許しませんでした。
その後、弟と争った海幸彦ですが、
海神の加護を得た弟・山幸彦に敵わず、
生涯仕えることを誓いました。

・主な神社
大歳神社(岐阜県)
鹿児島神社(鹿児島県)



生涯だけでなく、
子々孫々まで支えるハメになるとは…
海幸彦が不憫に感じます。

弟を許していたら話しは、
変わったのかもしれませんが。
兄としてのプライドがあったのでしょう。

結局、先々まで
天皇家と隼人の確執は続きます。

やはり、隼人の方々が不憫。

あれ?
どうも…
天津神より他を応援してしまう。

根が東北人。

さて、今日はこれにて。
明日も神様シリーズ続きます。

読んで頂き
ありがとうございました。





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