リートリンの覚書

古事記 上つ巻 現代語訳 五 伊邪那岐神と伊邪那美神 おのごろ島


古事記 上つ巻 現代語訳 五


古事記 上つ巻
伊邪那岐神と伊邪那美神 おのごろ島


読み下し文


(伊邪那岐神と伊邪那美神)

(淤能碁呂嶋)

 是に天つ神諸の命以ち、伊邪那岐命、伊邪那美命の、二柱の神に、詔りたまはく、「是のただよへる国を修理め固め成せ」とのりたまひ、天の沼矛を賜ひて、言依さし賜ふ。故、二柱の神、天の浮橋に立たして、其の沼矛を指し下ろして画かせば、塩こをろこをろに画き鳴して、引き上ぐる時に、其の矛の末より垂り落つる塩の累積り嶋と成る。是れ、淤能碁呂島なり。其の嶋に天降り坐して、天の御柱を見立て八尋殿を見立てたまふ。



現代語訳


伊邪那岐神と伊邪那美神

おのごろ島

 ここに天つ神諸の命をもち、伊邪那岐命(いざなぎのみこと)、伊邪那美命(いざなみのみこと)の、二柱の神に、詔りして、

「このただよえる国をおさめ固め成せ」と仰せになり、天沼矛(あめのぬぼこ)をお与えになられ、言依(ことよ)さしなられました。

故に、二柱の神は、天浮橋(あめのうきはし)に立ち、その沼矛をさし下ろして、かき混ぜ、塩こをろこをろにかき鳴して、引きあげた時に、その矛のさきより垂り落ちる塩がかさなり嶋と成りました。

これが、淤能碁呂島(おのごろじま)です。

その嶋に、天降り坐(ま)して、天の御柱を見立て、八尋殿を見立てました。



・言依(ことよ)
1・ある事に託す。かこつける。ゆだねる。事を行う口実にする。つける2・言葉によって味方する。助力する。はからう
天浮橋(あめのうきはし)
天と地を繋ぐ天上の浮き橋


現代語訳(ゆる~っと)


伊邪那岐神と伊邪那美神

おのごろ島

 そこで天の神々の仰せによって、伊邪那岐命、伊邪那美命の二柱の神に、「この漂える国土を整うように手を加え、固め完成させなさい」と仰せになり、天の沼矛をお与えなり、委ねました。

 こういうわけで、二柱の神は、天の浮橋に立ち、その沼矛を下界にさし下ろして、かき混ぜると、海水はかき混ぜるたびに、コオロコオロと音を鳴らしました。

そして、矛を引きあげる時に、その矛の先より、垂り落ちた塩が滴り落ちて、積もり、島と成りました。

これが、おのごろ島です。

 二柱の神は、その島に、天降りなされて、天の御柱を立てて、広い神殿を作りました。



明日に続きます。

読んでいただき
ありがとうございました。



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