リートリンの覚書

日本の神様22・泉門塞之大神・八十枉津日神・枉津日神・神直日神・大直日神 改訂版


泉門塞之大神
よみどのさえのおおかみ


黄泉の国と現世との間にある
黄泉比良坂を塞ぐ大きな岩

道反の大神は岐神として、
日本各地に祀られています。


別名 


道反大神(ちかえしのおおかみ)

塞坐黄泉戸大神(さやりますよみどのおおかみ)

道返大神(ちかえしのおおかみ)

道反之大神(ちがへしのおほかみ)



神格 


疫病・災害をもたらす
悪神・悪霊の侵入を防ぐ神


「日本書紀」では


本文では、
このように登場しています。

“塞がる巨岩は、これは泉門塞之大神です。”

伊弉諾尊は
千人で引くほどの巨岩で
黄泉の坂路を塞ぎました。

その巨岩が泉門塞之大神です。


祀る神社

 
生馬神社(島根県松江市)


八十枉津日神(やそまがつひのかみ)
枉津日神(まがつひのかみ)


黄泉の穢れから生まれた神。


別名 


八十禍津日神(やそまがつひのかみ)
大禍津日神(おほまがつひのかみ)

“まがつひ”の名義は
「災厄の神霊」という意味。
神産みの段で、
黄泉から帰還した伊邪那岐命が禊を行い
黄泉の穢れを祓った際に生まれた神です。


神格 


災害を司る神
災厄の神
厄除けの守護神


「日本書紀」では


本文では、
このように登場しています。

“それによって生まれた神を、八十枉津日神と名付けました。”

神産みの段で、
黄泉から帰還した伊邪那岐命が
禊を行い黄泉の穢れを祓った際に
生まれた神です。

第五段第六の一書では
八十禍津日神と大禍津日神とされています。


「古事記」では


「古事記」では神産みの段で、
黄泉から帰還した伊邪那岐命が
禊を行い黄泉の穢れを祓った際に
八十禍津日神と大禍津日神の
二柱が生まれています。


そのほか


甘樫坐神社の祭神は、
現在は推古天皇ですが、
『五郡神社記』によりますと、
八十禍津日神・大禍津日神・神直日神
・大直日神とあります。
推古天皇を主祭神とするようになったのは
江戸時代以降のことです。


祀る神社


甘樫坐神社(奈良県)
秩父神社 境内 禍津日社(埼玉県秩父市)


神直日神
(かむなおひのかみ)


穢れを祓い、禍を直す神

禍津日神が生まれた後、
その禍を直すために生まれた神です。


別名 


神直毘神(かむなほびのかみ)

神直備神



神格 


穢れを祓い、禍を直す神


「日本書紀」では


本文では、このように、登場しています。

“次にその枉をなおそうとして生まれた神を神直日神と名付けました。”

「日本書紀」第五段六の一書では
八十禍津日神が生まれた後、
神直日神と大直日神(おおなおひのかみ)の
二柱の神が生まれたとしています。

同段第十の一書では少し異なり、
伊弉諾尊が禊の際に大直日神を生み、
その後に大綾津日神(大禍津日神と同一神格)
を生んだとされています。


「古事記」では


「古事記」では
八十禍津日神・大禍津日神が成った後に
神直毘神(かみなほび)、
大直毘神(おほなほびのかみ)と
伊豆能売の三柱が成ったとしています。


祀る神社 


綾戸國中神社(京都府京都市)

早吸日女神社大分県大分市)

警固神社(福岡県福岡市)



大直日神
(おおなおひのかみ)


穢れを祓い、禍を直す神


別名 


大直毘神(おほなほびのかみ)


神格 


禍を直す神


「日本書紀」では


本文では、このように、登場しています。

“次にその枉をなおそうとして生まれた神を神直日神と名付けました。次に大直日神。”


祀る神社


綾戸國中神社(京都府京都市)



八十禍津日神と大禍津日神。
この神は、
黄泉の穢れから生まれた神です。

穢れから生まれた神を祀るとは、
日本という国は
本当に不思議な国です。

他にも
祟り神の魂を祀ったりと。
いわゆる御霊信仰ですね。

昔は、不遇なまま没した人物が、
御霊として災いをもたらすと
考えられていました。

その御霊を慰め、
鎮めようとしたのが
御霊信仰です。

その御霊信仰の原点は、

「災厄の神霊」である
八十禍津日神と大禍津日神を
祀り始めたことかもしれません。

以前は、
神社参拝する際
祭神を調べず祈願していました。

今考えると恐ろしい。

うっかり、
👹御霊さんとか災いの神様に
お賽銭を投げつけ
お願いしているかもしれませんよ。

👹に祈願…
考えただけで怖い😱

今日は、この辺で。
明日も神様シリーズ続きます。

読んで頂き
ありがとうございました。



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