学びの時空へ

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「関西文化の日」14日(土)・15日(日)

2020-11-09 22:33:42 | いろいろ
 今月の14日(土)・15日(日)、関西地方の多くの博物館・美術館などの入館料が無料になります。この機会に美術品の鑑賞や歴史の学習で一日を過ごすのもいいでしょう。
 近鉄電車を利用する場合は、「1dayおでかけきっぷ」で割安に出かける方法もあります。乗車前日以前に購入する必要があります。

関西文化の日とは(関西文化.com)

「1dayおでかけきっぷ」(近畿日本鉄道)


映画「いつでも夢を」、そして目の輝き

2020-11-01 18:23:05 | いろいろ
 マスク着用が日常化してかなりの時間が経過しました。以前より口数も少なくなった人びとの目からますます輝きが消えているように感じるのは私だけでしょうか。
 思い出すのは昔の青春映画「いつでも夢を」(野村孝監督、1963年)です。吉永小百合の目はまぶしいくらい輝いていました。定時制高校生たちからは、ひとりひとりを大切にしたという思いに根ざした連帯感が伝わってきます。生徒たちが「寒い朝」(私の好きな歌のひとつです)を歌いながら下校する場面は心に残ります。
 「空気」を読みながら、情報機器でなんとか友だちとつながろうとしている今の子どもたち。浜田光夫と橋幸夫が殴り合いの喧嘩をして友情を深める場面などは別世界の光景かもしれません。

映画「いつでも夢を」 NIKKATSUチャンネル

いつでも夢を~寒い朝 吉永小百合

品切れ、絶版の本を探す、読む

2020-08-09 21:17:33 | いろいろ
 日々、数多くの本が刊行される一方で、出版社で在庫切れになる本もどんどん増えています。廃業したり倒産した出版社も多いです。新刊書店で入手できない本を探したり読んだりする方法を紹介します。

 図書館で閲覧する、借りる。たいていの公共図書館では蔵書をインターネットで検索できます。カーリルというウェブサイトは図書館とその蔵書を検索するのに便利です。

 古本屋(古書店)を利用する。日本の古本屋スーパー源氏はたくさんの古本屋が参加している通販サイトです。

 電子書籍として出版されているものもあります。例えば、現代教養文庫(社会思想社)はインタープレイブックスから刊行されているものも多いです。

 読者からの購入希望に対応して印刷するオンデマンド出版も増えています。講談社学術文庫は大きな活字でオンデマンド出版に対応しています。歴史書の老舗である吉川弘文館は約700点をオンデマンド版として取り扱っています。

 青空文庫というウェブサイトでは著作権切れの出版物を数多く無料公開しています。

 品切れ、絶版の刊行物を重版・復刊する出版社もあります。例えば、岩波書店は岩波文庫・岩波新書を少しずつ重版・復刊しています。ただ、出版社が読者から復刊の要望を受け取っても、必ずしも実現するわけではありません。出版社側としても採算がとれるかどうかという事情がありますので。

 復刊ドットコムというウェブサイトでは、読者からの要望をまとめて出版社に復刊をはたらきかける活動をしています。

言葉を使うということ

2020-07-27 20:11:42 | いろいろ
 このところ、言葉の使い方について考えさせられることが多いです。たとえば、ネット上にあふれる言葉、あるいは感染症の流行にともなって行政から伝えられる言葉の中には、人びとを息苦しいところに追いつめたり、無用に惑わせたりするものがしばしば見られます。思慮深さを欠いたり、自らの認識のありようへの省察を欠いた言葉のあやうさを感じることが多くなりました。
 言葉について考えるときに思いうかぶことがいくつかあります。
 「百人一首」に採録された和歌を読んでいると、ひとつひとつの言葉の使い方に心血を注ぐ作者たちの姿がうかんできます。和歌という文学は、形式上の制約があるからこそ細やかで濃密な表現、読者の想像力を呼び起こす表現ができたと言えるかもしれません。
 漢文の授業で最初に学んだのは「国破れて山河在(あ)り」で始まる「春望」(杜甫)という詩でした。わずか漢字五文字から成る一行一行にこめられた作者の痛切な思いが胸に迫ってきたことを思い出します。今でも暗唱できる作品です。
 映画「サクリファイス」(アンドレイ・タルコフスキー監督)も思い出します。主人公のまだ幼い息子はおそらく生まれつきに話すことができません。最後の場面で、父が教えたとおりに枯れた木に水やりをしていたその子は初めて言葉を発することになります。「初めに言葉ありき。なぜなのパパ」という言葉でした。人間が言葉を獲得したことの意味を考えさせられる場面でした。



役に立つこと、役に立たないこと

2020-07-20 21:47:18 | いろいろ
「勉強をして何の役に立つの。」子どもたちからしばしば投げかけられる問いです。大人にとっては途惑ってしまう問いかけです。
 簡潔に答えるのもむずかしいですし、ただひとつの正解があるわけではない問題だといえます。
 「学ぶことは何のために役立つべきなのか」、「学ぶことは何かのために役立たなければならないのか」、「役に立たないこと、あるいは、役に立たないようにみえることは価値がないのか」といった疑問もわいてきます。
 実はこうした課題は、近年の日本の教育政策、具体的なところでは新しい指導要領や大学入学共通テストの内容・出題形式などともかかわっています。
 性急に結論を求めることなく、ていねいに考えていくべき課題だと思っています。