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来年度大学入学共通テスト受験案内

2020-07-29 21:38:29 | 大学入試
 共通テストの受験案内が公開されました。大学入試センターのウェブサイトで、大学入学共通テスト>試験情報>令和3年度試験のページで確認できます。
 英語はリーディング100点、リスニング100点の配点になります。リスニングの試験時間は実質約30分です。第1問・第2問は音声が2回流れますが、第3問~第6問は1回だけです。大学入試センターのウェブサイトでICプレーヤーの操作方法を確認できます。また問題音声のサンプルを聞くことができます。
 数学Aと数学Bの分野は解答する問題を受験生が選択します。


 各国立大学の2次試験(個別試験)については国立大学協会のウェブサイト内のリンク集(国立大学へ入学を希望する方へ>国立大学の入試)で確認できます。


言葉を使うということ

2020-07-27 20:11:42 | いろいろ
 このところ、言葉の使い方について考えさせられることが多いです。たとえば、ネット上にあふれる言葉、あるいは感染症の流行にともなって行政から伝えられる言葉の中には、人びとを息苦しいところに追いつめたり、無用に惑わせたりするものがしばしば見られます。思慮深さを欠いたり、自らの認識のありようへの省察を欠いた言葉のあやうさを感じることが多くなりました。
 言葉について考えるときに思いうかぶことがいくつかあります。
 「百人一首」に採録された和歌を読んでいると、ひとつひとつの言葉の使い方に心血を注ぐ作者たちの姿がうかんできます。和歌という文学は、形式上の制約があるからこそ細やかで濃密な表現、読者の想像力を呼び起こす表現ができたと言えるかもしれません。
 漢文の授業で最初に学んだのは「国破れて山河在(あ)り」で始まる「春望」(杜甫)という詩でした。わずか漢字五文字から成る一行一行にこめられた作者の痛切な思いが胸に迫ってきたことを思い出します。今でも暗唱できる作品です。
 映画「サクリファイス」(アンドレイ・タルコフスキー監督)も思い出します。主人公のまだ幼い息子はおそらく生まれつきに話すことができません。最後の場面で、父が教えたとおりに枯れた木に水やりをしていたその子は初めて言葉を発することになります。「初めに言葉ありき。なぜなのパパ」という言葉でした。人間が言葉を獲得したことの意味を考えさせられる場面でした。



来年度の国立大学入試

2020-07-21 21:45:44 | 大学入試
一般選抜について下記のように発表されています。

出題範囲など
 各大学が今月末までに公表します。志望する大学や文部科学省のウェブサイトで確認しましょう。COVID-19の流行による授業進度の遅れを配慮するかどうかは各大学が個別に判断して決めます。3年生で学習することの多い科目では解答する問題を受験生が選択できる形式などが考えられます。

追試験
 感染症によって「前期日程」「後期日程」を受験できなかった受験生のために、追試験が3月22日から行われます。

日程
 出願期間 1月25日~2月5日
 前期日程 2月25日から
 後期日程 3月12日以降

詳細は国立大学協会のウェブサイトで確認してください。


役に立つこと、役に立たないこと

2020-07-20 21:47:18 | いろいろ
「勉強をして何の役に立つの。」子どもたちからしばしば投げかけられる問いです。大人にとっては途惑ってしまう問いかけです。
 簡潔に答えるのもむずかしいですし、ただひとつの正解があるわけではない問題だといえます。
 「学ぶことは何のために役立つべきなのか」、「学ぶことは何かのために役立たなければならないのか」、「役に立たないこと、あるいは、役に立たないようにみえることは価値がないのか」といった疑問もわいてきます。
 実はこうした課題は、近年の日本の教育政策、具体的なところでは新しい指導要領や大学入学共通テストの内容・出題形式などともかかわっています。
 性急に結論を求めることなく、ていねいに考えていくべき課題だと思っています。

感染症の流行と読書環境

2020-07-19 13:50:38 | いろいろ
 COVID-19の流行にともなって、読書にもさまざまな影響が出ました。多くの書店が休業して、東京都は古書店(古本屋)に休業要請をしました。ネット通販で本を買おうとしたら在庫切れで入手困難という状況も生じていました。図書館も多くが休館になりました。参考文献を読むことができないために論文執筆や研究に支障が生じたという話も聞きました。
 こうした中で、『ペスト』(アルベール・カミュ)、『アンドロメダ病原体』(マイクル・クライトン)、『復活の日』(小松左京)など感染症の流行をテーマにした文学作品が読まれました。
 読みたい本を無料で宅配するサービスを実施した図書館がありました。声優が文学作品(著作権切れのもの)を朗読してネット上に公開するという活動も注目されました(「せいゆうろうどくかい」で検索できます)。
 気持ちを落ち着かせることができること、先人の知恵や努力から学べること、文学作品から生き方や人間のあり方を考えさせられることなど、読書にはさまざまな効用があります。不安をかきたてられるような状況でこそ、少しでも読書がしやすい環境が必要だと思いました。