ぶらり江戸散歩

はんなり日記

日本伝統文化継承者たち

2014年03月16日 09時11分29秒 | お稽古

久しくお休みをしていたブログ。 今年に入ってから仕事も忙しく、また寒い1月、雪の多かった2月、と出かける機会も少なく、着物を着るのも3月に入ってからが今年初めて、と私にしては珍しい。

久しぶりにお友達と日本橋三越で行われていた「日本の伝統文化展」に出かけた。 お天気は良かったが寒い一日、しかしこの日は一日中デパートの中で過ごしたのでさほど寒さは気にならなかった。

今日のお出かけは綿薩摩と花唐草の織の名古屋帯で。

出かけたのはこちら、 「日本の伝統文化展、 次代を担う継承者たち~」と題し日本の伝統文化のいくつかの総家の若手、次期家元達がそれぞれの文化を紹介していた。 華道(宏道流)、琴古流尺八鈴慕会、今久谷窯、香道(志野流)、能楽(金剛流)、宮司家(鹿島家)、旧大名家(島津家)、など若き継承者が丁寧に講演して説明してくださった。 そのうちの一つ、 香道を体験させていただいた。

香道は沈水香といわれる天然香木のかおりを鑑賞する芸道、 この志野流は東山文化の代表格足利義政の側近だった志野宗信を祖に仰ぐ日本最大の香道流派とされている。 室町時代より500年に渡り香道を継承してきた第20世家元蜂谷宗玄の嫡男、蜂谷宗ひつさんがお手前をたててくださった。 香りをきく、というその所作、 静かに香りをきき五感を引き出しながら3種類の異なる香木の香りをきき当てる。

今回は すみれ と題し三種類の香木、 す、 み、 れ と3種類の香りを順番にききながら、 あとで順番をシャッフルしてまた同じ3種類の香が回ってくる、その順番を当てる。 墨で半紙に今きいた香りを れ、み、す、とういふうに順番をつける。本当の香道のお稽古のときにはこの香りだけではなく、 和歌を詠んだりしながら、香り、歌、文芸をたしなむらしい。 静かな、静かな時間が流れていく。 室町、平安、鎌倉時代の武家のたしなみとして脈々と続いてきたこれらの伝統文化、500年前からしていることはなんら変わっていません、との話でこれからもこの奥ゆかしい文化は継承して行って欲しいと思った。 今日の体験教室で見事に3種類の順番を当てた方は2人いらっしゃった。 先生も素晴らしいですね、とお褒めのことば、そして会場からも拍手が。 普段のお稽古の時は当てても誰も何も言わず、拍手も無く、 黙って、静かな中で進んでいく、ただそれだけの時間なのだが日本人の奥ゆかしさ、精神統一、わび、さびはこのような空間、息使い、自然のなかで育まれてきているのだなぁ、と感じた。 会場からは この教室は都内ではどこで習うことが出来るのですか、と男性の方から質問があった。 都内ではやく30のお教室がある、という。 以外に多いのだなぁ、と思った。 通常お教室は5人から多くても10人以内で行い、一日ゆっくりと時間をかけて行う、 やはり優雅な芸と文化なのだ。

ご一緒したのはAさんとSさん、昨年の12月以来久しぶりにお会いした。 Aさんは杜松紫の渋い大島、帯は池田重子さんで頂いた染帯、 Sさんは可愛い兎、松竹梅の飛び柄小紋でシックで可愛く。 

 そして私は三味線のお稽古を久しぶりに着物でする。 普段は洋服でしているのだがたまには着物ですると気もまた引きしまります。

 

 

 


大変な事に!! 三味線のネジが折れてしまった。

2013年08月21日 15時51分13秒 | お稽古
夏休みの間、三味線のお稽古をしていた。 翌日が先生とのお稽古ともあり、おさらいを熱心にしていた。

やっと曲らしいメロディーが弾けるようになった気がして、我ながらちょっと嬉しくなり、一時間以上練習をしていた。 そろそろ終わりにしようか、と思い弦の音調を直していたらどんどん音が崩れ、正しい音が取れなくなり一生懸命ネジを回しながら糸が止まるように直していたら、 ボキッ、と回していた3弦目の糸巻きネジが折れてしまった!!!  エエエェー! うっそー でしょう。。

しかし、手をみるとボキッと折れてしまったネジが左手にあるのだ。 

本来のお稽古姿。 きちんと3本の糸巻きネジが見える。


ところが 無残にも一本折れてしまったネジ。


あれー、 うわぁー、 どうしよう・・・・・。 しかし折れてしまった木のネジはもう元には戻らない。

慌てて先生にメールで連絡をした。 「すみません、大事な三味線の糸巻きネジを折ってしまいました!」と。

先生からは夜遅くに 「大丈夫です、 修理できるので明日のお稽古の時に持ってきてください」とのお返事。
「あぁー良かった。 直してもらえるんだ」とやっとほっとした。

そして、翌日のお稽古。 この日のお稽古場所は某ホテルの別館2階にある神前結婚式場。 なんと神聖なところでお稽古をするのだろう。 ここは本当は神前結婚式が行われるので普段お式にでも呼ばれなければ入ることがないところ。 新郎新婦が座る椅子に無造作に自分のバッグと三味線のケースを立てかけさせてもらった。 







写真にもあるように神聖な結婚式場。 今日は平日、水曜日、 流石に平日はあまり結婚式が無いのでこのお部屋を練習場にさせていただいている、という。 週に2回、ここでお稽古をつけている。ご前中にも一人、お昼、そして午後からも生徒さんが来られる。 弾いてて何だか不思議な気持ちになり、心地よい雰囲気の中で三味線を弾けるのはとっても幸せな気分だった。 

糸巻きネジの修理は10日から2週間くらいでできるでしょう、と。 この三味線は古い三味線なのでもともとネジが少し古くなっていたのかもしれない。 できれば3本ともこの機会に変えたほうが良いかもしれませんね。とのことだった。 この糸の調節がとても難しく、音程を定める、糸を止めるのが難しい。 先生曰く、これも練習しかありません、とのこと。 そうか、 何事も鍛錬、練習以外の何ものでもないのだ・・・。お稽古事とはそういうものなのだ。

江戸の風物詩 花火、浄瑠璃、三味線

2013年08月04日 11時07分31秒 | お稽古
比較的涼しい土曜日、曇りながら風が少しあり着物を着るにはまだ絶えられる暑さ。 午後から渋谷のセルリアンタワーホテルの中にある 数奇屋金田中にて都一中先生のレクチャーコンサートがあり、参加した。

セルリアンタワーホテルの地下2階には能楽堂と金田中という料亭があり、金田中では三味線のコンサートのような催しも時折している。 12-13人の集まりでこじんまりしていたが返って先生の三味線と浄瑠璃の都一おとさんの唄が近くで聞け良かったように思う。

今日のレクチャーは近松門左衛門の「道行もの」のお話。近松門左衛門、都国太夫範半中と2人の天才が実際にあった事件をもとに名文と名曲で書いた 梅川と忠兵衛「道行三度笠」を紹介してくれた。 お話は大変楽しく、わかりやすく、しかし奥の深い戯曲のため一度や二度聞いただけでは理解できないが先生の三味線の美しい音色にうっとりしながら、あぁ、まだまだ先は遠いなぁ、と思いながら聞いていた。 先生と比べることの方がおかしく、おこがましいのだが・・・。

練習しかない、と観念し家で練習するこの頃です。



普段は洋服で練習するのだが着物で出かける日は着物で練習する。 少しでも気持ちを引き締めて、集中できるように。
先日のお稽古の日は昨年頂いた紅梅の夏着物でうかがった。お稽古だったので帯はミンサーの半幅帯で変わり文庫にした。

帯はこちら。
 

セルリアンタワーホテルでのコンサートへ、今日のお出かけも白い紗紬と薄紫のコプト柄の袋帯で。


そしてこの日は江戸川の花火大会。 コンサートの後江戸川の姉の家の屋上で花火を鑑賞しながらのバーベキュー。 スカイツリーの傍に綺麗な夕日が沈み、 天空にはきらびやかな花火、美しい花火と三味線、浄瑠璃のコンサート、今日は一日 「江戸」の風物詩に囲まれた一日でした。







やっぱり好き 藍型帯

2013年04月23日 23時24分00秒 | お稽古
銀座のお店で着物の汗抜き、丸洗いのキャンペーンがあり、長じゅばんを洗いに出した。

そこでちょうどいらっしていた 京都の岡山工芸さんの呉服屋さん、 本当は京友禅が専門の呉服屋さん。 着物も素敵なのがあったが藍型の帯がすっきりした素敵な紅型の帯があった。 どうも私は藍が好きなのかな、 以前も藍型の帯を頂いたことがあった。いろいろな色がさしてある紅型の帯もあったが私はこのシックな藍型の帯が気に入った。 全通なので締めやすそう。



5月の終わり頃に仕立てあがってくるので楽しみだ。

本当はコートにできるブルーの小紋の着尺が欲しかったのだが行丈が足らず残念ながらあきらめた。

いろいろ教えていただいたTさんとご一緒に。