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ぜいぜいぜい・・・ボート停留所に間に合った。切符ない!「ちょっとまって、切符買ってんで。探すから・・・」「OK!乗っていいよ(にこっ)」なぜかものすごく気のいい車掌さん。ありました。切符を見せて降りると、チャイニーズらしき人々がいろんな角度からなんてことない建物の写真を撮ってる。玄関の横に立ったり。よっぽどヨーロッパが珍しいんだなあ。そして、右の角を曲がると行列。そこが「アンネの日記」で有名なアンネ博物館。そう、さっき写真を撮ってた彼らは正解!アンネの隠れていた建物そのものだったのです。博物館は正面からではなく、横の建物から入っていきます。荷物ロッカーはないので、リュックを持っていた私は、「手荷物は前に抱えてお持ちください」と書かれてるので抱えてました。入り口でチェックする男女が。えらく厳重。アンネの家ってそんなに大切にされてるのか・・・他にそんなことしてる人いないので途中でやめましたが。。。本を読んだことなかったけど、あちこちのモニターの分かりやすい英語でだいたいわかりました。お父さんはこの建物の前部分にある会社の経営者でジャム用のペクチンを販売したりしてる。ここの人の親切心で後ろの部分で隠れて生活をしたってこと。アンネや母親は収容所で、伝染病で亡くなった。父親は戦後まで生きていた。だいたいそんなこと・・・本棚で隠してた階段を上がり、彼女達が過ごした部屋を順番に見てまわる。トイレまで。壁には当時の映画スターの切抜きが貼ってあり、みんな神妙な顔つきで見ていく。「これが、アンネが苦しい生活でも笑顔を絶やさず強く生きたという、今では褒め称えられてる証拠の一片か」と。最後の部屋の隅ではモニターが3台上からつるされていてどんどんその前に人が増えていきました。その中で、アンネの父オットーが話していたのです。リアルでした。と、その後ろで階段からおばあさんが転げ落ちてきました。たぶん疲れて足がもつれたのでしょう・・・周りの人はとっさに手を貸したり、3つしかない椅子を譲ったり。後ろに居た娘さんらしき人は「っもぉ~」って感じで怒ってましたが、「大丈夫?」と口々に声をかける人たちにおばあさんは照れながら「にこっ」。アンネの家は人をやさしくする家でした。
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昨日下見したから迷わず行けました!ゴッホ美術館。当たり前のことが嬉しい(:_;)でも、げげげ・・・並んでる。ヨーロッパでこんなに並んでる美術館を見たのはルーヴル美術館以来。あの時は入る気が失せて手前の広場でぼーっと空を眺めて座ってました。。。隣に青年がやってきてナイフでリンゴをむく姿がかっこいいなあと考えながら。けれど、今回は違います。そんな広場はない。前はびゅんびゅん車の通る道路だし。日本の版画に影響されたゴッホだし。日本で見ると高いし。。。と並ぶとすいすい動いて30分くらいで中へ。ミュージアムボートのチケットを見せると、10ユーロが8.50ユーロへ。それでも、高いやん!海外では美術館は安いもんやと思ってた私のつたない知識が覆されました。まさに、観光客ねらいの値段。。。ちょっとがっかり。そして中へ入って、さらにがっかり、そこには今年の春に中ノ島の国立国際美術館で見た絵がちらほら・・・「見たばっかりやん・・これ(>_<)」見たことないのもあったけど、人人人・・・・・正倉院展なみ。やけにみんな礼儀正しく並んで見ていく。遠めにさっさとみて退散。「貧しい農家の食卓の絵」はちょっとよかった。「種をまく人」のモチーフは日本の仏像とか・・・後ろの太陽が人の頭上で光ってるのは後光が指してる意味を表してるって・・・ほんまかいな。日本人向けのガイドテープだけちゃうのん?そんなこと言うの。って疑ってしまいましたが、ほんと?あと、自分たちのような画家が芸術の種をまき、それを画商たちが刈り取るのだ。自分達が次の世代を育てるためにがんばらにゃあいかんのだ・・・みたいな意味もあるとか。ところで、バブル期に買い取った「ひまわり」はまだ日本にあるんかいな・・・あ、急がなきゃ、ボート停留所に次のが来てる時間!あわてて絵葉書1枚買って、預けてたコートをあわてて着て走りました。とほほ(死語か?・・・)
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そうそう、ここでは水上交通が発達しているので、ボートで街を移動できる。アムスの中央駅前からミュージアムボート(美術館のあるところが駅になっている。他にも美術館とか関係なく駅のあるカナールバスというボートがある)に乗ろう。ところが、中央駅に着いたら次のバスまで1時間以上ある。切符売り場のお姉さんに相談したら、2駅先の駅まで歩けば街も散策できるし、そこにつく頃にちょうど次のバスが到着すると思うよ。って。また迷うのか・・・と不安に思いながらも、「まっすぐ行けば大丈夫!分からなくなったら近くの人に尋ねれば教えてもらえるよ」と。案の定、迷ったので、路地裏の花やのかっこいいお兄さん、2人づれの警察官、信号待ちしていた松葉杖のおっちゃんに聞きましたよ。。。みなさんありがとう。あなた達のおかげで私は生きていけます~と思いながら、「私って公害やなあ・・・」そこにいるだけで迷惑な存在。10年前初めてドイツに行った時初めてそんな風に自分を感じました。「ちっとも変わらない」でも、だから困っている人がいたらほっとけない・・・つもり。ボート停留所では、4カ国語話せるらしいアフリカ系の男性がチケットを売っていました。少しドイツ語が話せたので、喜んでくれて写真撮ってしまいました。
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でも、呼び込みしながらチケットを売る姿は必死で、英語のみぺらペーらの外人に、「高いのに来るのが遅い!」と払い戻しさせられてたり・・・買う前にちゃんと値段と時間を確認せ~へんおのれが悪いんちゃうん!とちょっと同情してしまいました。けど、このボートは人気で船内はいい具合に人がいました。上の写真はボートから撮ったものです。いいお天気で11月なのに、ぽかぽかでした。
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さあ!今日はゴッホ美術館へ行こう!しかし、まず、朝食。穴あきチーズのスライス・サラミスライスを食パンに挟んでナイフとフォークでいただき、オレンジジュースを飲み、シリアルを牛乳で、エッグスタンドに半ゆで卵を置いて横からナイフで「カッカッカッ」と割って掬って食べてみる。窓の外には昨日の公園が広がっていて、そのすぐ手前にはアヒルの泳ぐ池が波紋を描いてるのが、木々の合間から見える。私のほかには2人の青年といっしょのファミリー、2人づれの青年、老女づれのファミリー。みなさんきちんと身づくろいして静かにお食事されている。日本の旅館の大食堂と大違い・・・浴衣でやってきて、ゆうべののりでビールを飲んでるおやじとかいるし。ここでは受付にいたお姉さんが最初にやってきてコーヒーか紅茶か聞いてくれる。コーヒーをお願いすると、ポットで持ってきてくれる。穏やかに目が覚めてきたので、そろそろ出かけよう・・・