第3弾にてシリーズ完結とな!?
ストーリー
ずっと、俺のそばにいて──。大人気シリーズ堂々完結!
冷血な能力者・白雄の出生の秘密とは。
マンガ家・穂積さんの描き下ろしイラストも特別収録 いきなり文庫!
捜し物屋を営む不思議な兄弟、和樹と白雄のもとに居候する芽衣子。マッサージ店でのバイト中、お客さんの由香から、大切な自転車を盗まれたと相談を受ける。芽衣子達は捜し物屋に自転車捜しを依頼するが、和樹が犯人の恨みを買ってしまい……。一方で和樹は、血の繫がらない義弟・白雄の実父らしき存在にも悩んでいて──。白雄の出生の秘密が明かされる、ドタバタ事件簿第三弾。シリーズ堂々完結!
2巻で白雄そっくりの人物が登場したので、出生の秘密が明かされていくのだろうとは思っていたけれど、まさかその人物が捜し物屋兄弟とのつながりがある他の人物にも深くかかわっているとは…
とあるストーカー事件を解決するところから、これまでの話で散りばめられた伏線もしっかり回収。だからといって、完全にすっきりとは終わらないのが木原さんらしいところ。黒い奴はとことん黒いまま終わった。
それでも優しくて良い奴もいる。不器用で失敗もするけど、他人のことを心配して何かできることをしてあげたいと思うような人。うざったく感じつつも、それでいいと受け入れて微妙な距離を取りつつ安定した関係が続く。血のつながりだけが全てではない。
しかしながら、白雄の和樹に対する想いは複雑で危険をはらむ。もう和樹は白雄から離れられないんだよ…この2人は一体どうなっていくのかな。和樹が結婚するってなったら白雄はどういう行動を取るのかな。男性同士の危うい関係を描くのもまた上手な木原さんなのであります。。。
けっこうこのシリーズを楽しんでいたので、終わってしまうのは少し寂しい。
と思っていたら、なんと木原さんの「吸血鬼と愉快な仲間たち」というシリーズがすでに出ているではないですか!というわけで、そちらもそのうち機会があれば読んでみよう。