『ありがち日記』

三津田信三『厭魅の如き憑くもの』

刀城言耶シリーズの第1作目です!


ストーリー:
戦慄の本格ホラー推理!山深い村に蔓延る恐怖の連続! 神々櫛(かがぐし)村。谺呀治(かがち)家と神櫛(かみぐし)家、2つの旧家が微妙な関係で並び立ち、神隠しを始めとする無数の怪異に彩られた場所である。戦争からそう遠くない昭和の年、ある怪奇幻想作家がこの地を訪れてまもなく、最初の怪死事件が起こる。本格ミステリーとホラーの魅力が圧倒的世界観で迫る「刀城言耶(とうじょうげんや)」シリーズ第1長編。

第3作目を先に読んでしまったので、最初に戻る形となりました。タイトルの読み方が毎度難しいな(本編のほうもなかなかですが…)と思っているのですが、これは「まじもののごときつくもの」です。首無の如き~では、刀城言耶が少ししか登場しておらず何者かわからなかったのですが、今作を読むことで理解。ちゃんと探偵っぽいことをしていました。

昭和の山深い村で起こっている旧家を巡る対立関係や、怪異などをベースとして怪死事件が起き、そこに居合わせてしまった刀城が余所者としての視点と怪異譚収集家としての視点から謎を明らかにしていきます。その手法は、刀城自身のノートのほか、村の憑き物筋の娘である谺呀治紗霧、神櫛漣三郎の2人の視点からも描かれていきます。

丁寧に丁寧に描写されていくにもかかわらず、おかしいところに今回もまた気付きませんでした…言われてみるとそうだよね!という感じ。しかし、すべての謎が解明されたかというとそうではないところがこのシリーズの魅力の一つ…それは魅力なのか!?事件の解決はされますが、ホラー要素、つまり説明のつかないこともまた起こるので、本当のところはどうだったのかという謎が残っていますからね…。

やはり600ページほどの厚みは読むのが大変でした。そのほかにも、「さぎり」という名前の人物が何人も登場すること、カカシ様と山神様という神様の存在など、読み進める中で頭が混乱するところもありました。でもそれがクセになるんですね(笑)しばらく間を置いて、次の作品も楽しみたいと思います。

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