『ありがち日記』

近藤史恵『ホテル・ピーベリー〈新装版〉』

表紙の雰囲気が好みだったので読み始めたら…


ストーリー
木崎淳平は仕事を辞めて、ハワイ島のヒロを訪れた。友人から勧められた日本人が経営するホテルは「リピーターを受け入れない」ことが特徴だという。しかし、同宿者がプールで溺れ死ぬ事件が起きてしまう。直後にはバイク事故でもう一人が……。このホテルには「なにか」がある。最後のページまで気が抜けない、不穏な空気に充ちた傑作ミステリーの新装版! 

ミステリーの分類だとは思うけど、思っていた感じとは違った。

ハワイ島にある小さなホテル。そこは最高で3か月滞在できるのだけど、再訪はできないという変わったホテル。そこに滞在している日本人のお客5人と日本人オーナー夫妻、みんな何となく胡散臭い…。

最初にお客の1人がプールで溺れ死ぬ。それは殺人なのか事故なのかはっきりしない。その直後、また1人、バイク事故で死者が出る。

この2人の死には、事故と一言では済ませられない「なにか」があると主人公の木崎は疑うも、彼は探偵でもないので謎解きをするわけじゃない。よくあるミステリー小説のように証拠を集めたり一人一人にアリバイを聞いたり…ということはほぼしない。ただ、自分の問題で悶々しているだけ。

っていうかね、木崎がそもそもなんか好きじゃないんだよな…これが著者の狙いだったらまんまとその通りになっているんだけど、全然共感できない。自分はいろいろあってこのホテルにやって来た、仕事も辞めた、でもその傷には触れて欲しくない(でも誰かに話したいと思っているし実際話す)、他の客の内面は分析するし秘密は知りたい…ってさ、どんだけー。

まずは君の問題をどうにかしないと。

でも、きっと殺人事件なので(ミステリーだし)、犯人は誰なんだろうとドキドキしながら最後まで読み進めたよ、一応。

結末はね…う~ん。始終、胡散臭い雰囲気で通してきた割に、え?そういうのあり??っていう私にとってはアッサリした理由というか肩透かしというかの結末だったな。

登場人物にも全然興味がわかない小説ってのも珍しい。
こういう風に仕立ててあるのだとしたらすごいし、「すっきりした!」という感想の方からは、その理由を聞いてみたい。単純に違う感想を聞いてみたいだけなんだけども。

ハワイは何が何でも行きたい場所ではなかったけど、少しだけ興味は出た。それこそハワイ島、本当にいろんな天気になるのか体験してみたい。海よりは山が好きだから山なら行ってもいいかな。星を観るのもいいな🌠

というわけで、読みやすいけどなんかモヤっとした一冊でした。



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