およそ23年ぶりに阪急中津駅で降りてみた。
かつて、通勤で毎日乗降していた駅。
ぴろり〜、じゃっ!じゃっ!じゃっ!
という中津駅以外で聞いたことのない強烈な電車接近警報音、
時を隔てても健在だった。
多少音色が変わった気がするけれど…
かつて同僚とよく通った駅下の居酒屋もそのままの姿で健在。
まるで時が止まってしまっているかのようだ。
歩き始めて気になったのが、悪臭。
かつて、転勤者の間で「大阪臭」と呼ばれていた独特の悪臭だ。
歯に衣を着せずに言えば、腐ったションベン臭。
地下鉄中津駅に近づくにつれ、その悪臭は強烈になる。
真横か背後に浮浪者が歩いているのかもしれないと何度も疑い、キョロキョロしながら歩を進める。
しかし、周囲の歩行者は、談笑しながら何事もないかのように歩いている。
この強烈な悪臭を、気にもとめていないのである。
それは、梅田エリアに近づくまで間断なく続いた。
鼻がもげそうだ。
確かに20年以上前も、大阪臭と名付けた悪臭は漂っていた。
しかし、今宵は尋常ではない。
昨夜の大雨でいたるところの下水道が溢れたのだろうか?
ホテルに到着して1時間しても、強烈な記憶臭のために気分が悪い。
この悪臭を外国人観光客に「日本の特徴」として語られるのは日本人として恥ずかしい。
大阪の行政府と住民、もっと大きく社会問題化した方が良いと思う。
もはや、慣れてしまって気づかないのだろうか?
チェックインしたら近くのバーでウイスキー・グラスを傾けるつもりでいたが、もはや1秒たりとも外気に触れたくはない。
結局、ホテルに引きこもるだけという悲しい大阪の夜。