レコードの音を賞賛する記事をたくさん書いてしまっているので、基本的なことを…
レコードであれば音が良いわけではありません。
中には、致命的に音質が悪いものもあります。
最近中古で購入した「Do they know it's Christmas」(日本盤)は、そんな音質が残念なレコードでした。
でも、保存状態が良くないわけではありません。
静電気ノイズほぼ皆無、傷も皆無な極上盤です。ほとんど聴かれないまま大切に保管されていたのでしょう。
つまり、元々のレコード盤の音質が悪いということです。
考えられるのは、レコーディング自体が悪いかプレスが悪いかです。
で、80年代に発売されたこの曲を収録したオムニバスCDを持っているのですが、CDの音質は問題ありません。
レコーディングには問題ないということです。
つまり、プレスが悪いのです。
盤は薄くてペナペナだし、おそらく溝が浅いのでしょう。
購入したのは日本盤ですが、実は当時の日本盤あるあるだったりします。
「日本盤は良い!」って意見が溢れているから意外かもしれません。
しかし、日本盤が良いのは品質です。
つまり、輸入盤にありがちな、ジャケット折れていたり、盤面にバリ(成形不良)があったり、A面とB面のラベルを貼り間違えてたりしないし、傷んだスタンパーそのまま使ってプレスしたりもしない。
とにかく、出荷前に不良チェックが徹底されていて品質が保証されている。
でも、音質にはそれほどこだわってないのか、なんだか薄っぺらい残念な音が多いのです。
溝を深く掘ると不良につながりやすくなったりするので、おそらくセーフティで浅く掘って音質より品質を担保しているのではないかと推測しています。
音質にこだわるなら、UK盤・ドイツ盤あたりの方がはるかに上。
ただし、ちょっとした不良、バリ残りやラベル貼り間違えやジャケット破損をつかむ恐れはあります。
アメリカ盤はばらつき多くて、良いものは良いけど、酷いものは傷んだスタンパーでプレスされていて音質最悪だったりもしました。
ハズレがない高音質がCD、ハズレはあるけど時に神がかった最高音質を楽しませてくれるのがレコード盤。
そんな認識です。