ライブラリーノート

蔵書は多くありませんが、
楽しく、有意義にしたい。
映画も紹介してゆきます。

1997『東京夜曲』市川準

2024-09-22 15:12:00 | 日記

1997『東京夜曲』(松竹)

監督:市川準

脚本:佐藤信介

俳優:長塚京三、倍賞美津子、

桃井かおり、上川達也

 

浜中(主人公)の女性問題や過去について

疑念を持ち調べようとした若者が

その過去を知った上で静かに

そっと離れてゆくという物語。

人間の性(さが)や感情は

複雑怪奇なもので織りなされ

割り切って断罪することは出来ない、

そう感じて浜中の裁判官たろうとした若者は

静かに離れたのではないか。

随所に挿入される東京の夜景は

インサートイメージになっていて

この映画の主旋律・主題となる映像となっている。

 

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『保健室からの手紙 ”養護教諭”という生き方』アマゾン

2024-09-13 13:47:15 | 日記

抑々私の夢は看護師でしたので、

高校を卒業すると看護専門学校へ進学しました。

幼い頃からの夢に向かって歩き始めた私は

それまで悶々と過ごしていた子供時代を

上書きするかの様に、

一心不乱に看護を学びました。

田舎にある農家の離れに下宿して

ただただ学校と実習病院との往復。

悔しさや意地の様なものをバネにして

頑張っていた気がします。

思春期特有の孤独感、自信のなさ、人と比べて感じる虚しさ、

期待に応えられないもどかしさ、力も根拠もないくせに

無性に反発したくなる衝動。

それでも自分を諦めないぞっていう気持ち。

国家試験に合格し、とうとう看護師になったかというと

違うのです。

看護の勉強や病院実習、子供の施設でのアルバイトなどを通して

別の道を志す様になっていました。

綺麗な顔立ちに美しい優しい言葉選び、

とても知的な子でした。

その子はクラス全員から

初めは女子から、それをみた男子から

総員から無視を受けていました。

―どうしてよいのか、心臓がドキドキバクバクして

息が出来なくなりそうでした。

思い切って母に打ち明けたら

学校に連絡がいって

今度は憎しみのレベルにいじめが変化しました。

誰も守ってはくれなかった。―

寄り添ってあげられなかった

その子との出逢いによって

子供に寄り添うお仕事

養護教諭を目指す様になりました。

 

 

 

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『二十四の瞳』1954年(松竹)木下恵介

2024-09-08 21:53:33 | 日記

監督:木下恵介(脚本)

俳優:

高峰秀子、小林トシ子、

月丘夢路、笠智衆、田村高廣

 

小豆島に赴任した新米教員とその教え子たち12人の物語。

歌を一緒に歌ったり遊んだり穏かな楽しい学校生活。

しかし次第に日本は戦時に突入、

厳しい生活と戦局に飲み込まれる事に。

再会を果たしたが

皆の苦労や戦死を想うと

思わず涙が出る様子までが描かれる。

唱歌を全体を通した物語の主軸・伏線に貫いて

様々な解釈が可能な幅を持たせた映画だと思われる。

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『学校を変える いじめの科学』和久田学、日本評論社

2024-09-08 14:00:28 | 日記

被害者だった人もいる。

傍観者だった事を悔いる人もいる。

いじめられる人をただ見ていた、

本当に可哀想だった。

何も出来なかった事が不甲斐ない、謝りたい。

加害者だった事を懺悔する人もいる。

いじめ、そのつもりはなかったが、

可哀想だった、

集団でいじめていた。

胸が熱くなり、落涙する人もいる。

いじめはただ被害者の責任であろうか、

我慢をすべきものだろうか。

仲間はずれ、無視、悪口が典型的なものであり

小学4~6年生になると

ほぼ9割の子供が、加害・被害何らかの

いじめの経験がある事が調査(2016)で確認されている。

いじめ(大人の場合はハラスメント)は怪我や病気に似て

経過はそれぞれで異なるが治療が必要である。

だから薬学・医学の様に科学が必要である。

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