リフトドライバーに挑戦!60才になったので新しい冒険をします。

ウィークエンドだけトライします。Driveしたらジャーナルを書きます。よろしくお願いします。

接遇的幸福より性格的幸福-3-

2017-03-20 11:48:12 | 日記
マリリン先生との個人教授が軌道に乗り、手探り状態に杖を渡された私は、論文の模擬試験で良い点を取り始めた。
どうして評価が低いのか判ったので、気持ちが軽くなる。
でも、血糖値はまだ下がらない。体調のせいかどうか視力がドンドン悪くなりPCの文字も裸眼では読めず老眼鏡が必要なので、
勉強も大好きな読書もままならない。
映画を観ても、スクリーンの顔がのっぺらぼうだ。(私、大ピーンチ!)

「1980年代前半に大学を卒業した者は手を上げて~!」、
カリフォルニア州立大学ロングビーチ校(略してCAULB、通称Beach)でのセミナー、担当教授の第一声だ。
(くっそぉ … またしても、年齢差別 … )
私は歯ぎしりしながら、怒りの炎を目に燃やし教授を睨んだ。
「え~~、あなた方は、このセミナーに来て正解です。
1980年代前半に大学教育を終えた方々は、現在の論文試験には受かりません。
論文の書き方や定義がその後大きく変わりました。」
白髪頭の生徒達は一斉にブーイング。(はぁ??!! 何だよ。 
聞いてねぇゼ … ザけんなよ!と、キムタクさんを真似てみる。)
そんな事、誰にも言われなかった。全くの初耳だ。
昔はアメリカでも、起承転結、導入・本文・結論という日本でも採用されている方法が一般的だったが、
現在は、結論・証明x3、結論の確認が正しいとの事。
もしマリリン先生についていなかったら、私はここでショックを受け脳震盪を起こしていたかもしれない。

教授は、「今日一日で、3本の短い文章を一緒に書きましょう。
それでコツを呑み込んでください。」と、にこやかに言い、セミナーを開始した。
7:00amから7:00pmまで、お昼1時間を挟んで書き続ける。
どんな質問にも教授の応えは一つ。
「論文の試験に受かりたいですか? だったら、私の言う事をそのまま覚えて実行して下さい。」
200人程の学生の内、カリフォルニア州の教師資格基本学力試験に2,3回落ちた白髪頭が半分、
将来教師になりたくて、カリフォルニア州の教師資格基本学力試験を受ける予定の大学一年生が半分のクラス。
後半5時間余り、前半飛び交った質問は途絶え、学生は教授の説明を神妙に聞き無言で書き続けた。

昔スーパーマリオが出たてに、シンガポール航空でLAXから成田まで飛んだ時、
13時間ずっとゲームをし続け、右手の親指が紫色になった事があったけれど、
その時と同じ位疲れ果てた。PCに慣れた手には、鉛筆書きは重労働だ。
でも、このセミナーは素晴らしかった。
終了後、教授は、「今日習った事を忘れないで下さい。
これからは、どんな論文でも受かります。
博士論文もへのカッパです。(←私訳です。教授は英語で、piece of cakeと、言いました。)
多分大学を卒業したら、修士号、博士号が欲しくなります。そうしないと、給料があがりませんからね。
では、皆さん、good luck!」この教授、お金が欲しくて博士論文を書いたそうです。
どうしてアメリカ人は、いつも目標がお金なんでしょう。
そりゃ、お金は大事だけれど、文学博士号修得の理由がお金だなんて、聞きたくなかったな。

家庭教師とセミナーのお陰で私は終に論文試験に合格し、
大学院の授業を受けられる身となった。同期の学生より9ヶ月後れの再スタートだった。
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接遇的幸福より性格的幸福-2-

2017-03-18 17:03:05 | 日記
先ずは家庭教師探しだ。

いわゆる英語ペラペラの日本人で、翻訳業20年のベテランおばさんを気持ちよく引き受けてくれる先生はいるのか。
大学でも大学院でも論文の成績は優秀だし文章を書くのは大好きなのだ。
なのに、カリフォルニア州の教師資格基本学力試験の論文に三回も落ちてしまった。
(8年生程度の実力で十分受かるらしいのに … トホホホ …)
この試験は三ヶ月に一回しか受けられないので、大学院の授業も大幅に遅れている。
(この試験に受からないと、次の講義を受けられません。)
自分ではイケてると思いこんでいたのに、(あくまでも、論文が …)三回も落とされて、
自信喪失血糖値沸騰。雑誌や新聞、インターネットにも広告を出してみたが、良い先生が見つからない。
終いには、インチキ論文オンラインコースで300ドルボッタクられる始末。(くっそぉ~!!)
州立ロングビーチ大学で、この論文試験の対策クラスがあるとわかり申し込んだが、それだけでは不安だ。

血糖値が高いままなので、血圧も上がって来た。
既に6種類も薬を飲んでいるのでこれ以上増やしたくないから、血圧上昇はドクター・シューベルトには内緒にする。
体調は特に悪くないが、夜はよく眠れない。理由は明白、tea moment & vicious circle。
心配事が出来ると美味しい紅茶が飲みたくなる。少し濃くして蜂蜜をたくさん入れて、
今にも火傷しそうだけれどギリギリでしない温度の紅茶を(素敵なティーモーメント …)一日何べんも飲んでしまう。
考え無しに夜も紅茶を淹れるので、明け方まで寝付けない。
朝は疲れてパッと起きれない。悪循環だ。

探しても探しても良い家庭教師が見つからないのでドンヨリ眼になった私をみかね、
大学院の先生が友達の小学校の先生を紹介してくれた。
スペイン語と英語で三年生のクラスを教えているダブルイマージョンの先生だ。
バイリンガル教授法にも英語が母国語ではない生徒への英語教授法にも精通していて経験も豊かだという。
ただし日本人のおばさんに教えた経験は無い。

日本とアメリカとで違うところはたくさんあるが、教育システムは特に違う。
教育に関する一般常識も大幅に違う。
日本では良しとされているのにアメリカでは絶対ダメというのもあるし、その反対もいくつかある。
例えば、年寄りの学生に対する認識は呆れるほど食い違う。
中学や高校で他の生徒より年齢が上の学生は、「他の生徒に悪影響を与える学生」というレッテルを貼られる。
諸事情で高校中退だったのに頑張って二十歳で再入学が美談にはならない。
大学や大学院でも、高齢の学生は煙たがられる。
54歳の大学院生でみんなの人気者なのは、アメリカ中で私一人でしょう。(←性格的幸福者、いわゆる頓馬です。)
第一、奨学金は対象外(45才まで)、授業料の税金控除も対象外(40才まで)、という差別付だ。
60才で25%減、80才で授業料半額等の広告を見うける日本とは雲泥の差だ。

待ちに待った家庭教師一日目、私は嬉しくてソワソワしていた。
気持ちは既に、オアシスを発見した砂漠の旅人。因みに、先生の名前はマリリンさん。
糖尿病予防クラスのマリリンさんも新しく論文の家庭教師になってくれたマリリンさんも年恰好が非常に似ている。
今までは、マリリンといったらマリリン・モンローしか知らなかったのに、
ここに来て私の人生に、マリリンさんが一気に増えた。
後で聞いた話では、1960年少し前に生まれた女の子にはマリリンさんが多いらしい。
いわゆるマリリン・モンローの全盛期だ。
家庭教師のマリリン先生は、ディズニーの白雪姫が大好きで、家中白雪姫グッズだらけ。
キュートな置物が苦手な私は少々居心地が悪い。けれど先生の家だから仕方が無い。

たくさんの白雪姫に囲まれた大きな勉強机でマリリン先生の横に座る。
先生「コンピューターと人間とどちらが良い先生だと思いますか?」
私「それは、人間だと思います。」
先生「何故ですか?」
私「えーと、もちろん、コンピューターは人間が作ったもので、ただの機械ですし … 」
先生「コンピューターより人間の方が良い先生だと証明できますか?」
私「 …。」
先生「では、コンピューターの方が人間より先生に向いていると仮定して、証明して下さい。」
私「コンピューターは、平等、疲れない、いつでも使える …。」

先生「そうですね。その方が証明が簡単ですね。」
私「え? でも …。」
先生「論文の試験では、論理的に証明できる内容を選択して下さい。」
私「 …。」

こんな風に、個人教授は始まった。
マリリン先生は、西洋人の思考は直線型で、常に白黒がハッキリしているから、
論文は迷い無く先ず結論を書き、その結論を3種類の論点を以って証明すると言う。
コンピューターか人間かのトピックなら、コンピューターの方が人間より教師として優れていると結論付け、
何故なら、1.コンピューターは常に冷静、感情に左右されない、学生へのえこ贔屓がない、
2.コンピューターは24時間スタンバイ状態、学生が好きな時間に学習できる、
3.コンピューターは疲れない、家庭の事情や、体調管理の必要がない、常に万全の状態である、という風に続ける。
人間の方が教師に向いていると証明するのは複雑で難しいので、論文の試験では避けるべし。
東洋人は渦巻き思考で、試行錯誤しすぎるのでアメリカやヨーロッパの論文試験には受かり難いとのアドバイス。
(ひょえ~ 驚き・桃の木・山椒の木、でございます。)

個人教授第一日目の1時間で、私は開眼。トンネルの向こうに明かりが見えた。
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年寄り大学院生奮闘気   境遇的幸福より性格的幸福-1-

2017-03-17 13:30:00 | 日記
8年前の話です…。

何だか身体の調子が悪いので、ドクター・シューベルトに相談に行った。
おじいちゃんなので気兼ねが無い。予約などしなくても、待合室に座っていれば順番に診てくれる。
ロサンゼルスには珍しい町医者の鏡だ。耳鳴りがするとか肩が痛いとか言うと、自分も痛いけど年だから仕方が無いと答える。
はっ?(あんたの事はどうでもいいんだよ。私の耳鳴り、治しなさいよ!)と、心の中で叫ぶけど、
どんな時でも騒がないので、(まだ死なないんだな… )と安心できる。

子宮筋腫で入院した時は、手術の後血圧が下がらないのでICUから出してもらえなかったけれど、
ドクター・シューベルトがやって来て大病院の医者達を説得した。
私の血圧は一般病棟に移せば下がると言ったらしい。実際普通の病室に入ったらすぐに下がって、食欲もモリモリ出た。

そのドクター・シューベルトが汗をドッとかいて慌てた。
血糖値を調べたら尋常じゃなく高かったのだ。目が疲れて霞む。急に視力が落ちた。つま先が痺れて時々痛い。
などなどなどと話している内に、ドクター・シューベルトは頭を抱え込んだ。
私のカルテを読み返しウンウン唸っている。

家族に不幸があったかとか、破産したかとか、会社を首になったかとか、的外れの質問をして来る。
(いったいなんなのよぉ~)と思っていると、
今度は妙に優しい声で、もし視力がなくなっても手術で簡単に治るなどと言い出すではないか。
これを聞いて私の血圧はギューンと上昇し、顔と両手が赤くなった。

ドクター・シューベルトが言うには、何もショックな事がないのに血糖値が急に高くなるのはけっこう危険な状態らしい。
私は最近何かショックな事があったか一生懸命考えた。
血糖値に影響するほどショックな事があったのに忘れてしまうなんて。
けれど、いくら考えても思いつかない。悲しいことも気が滅入るようなことも、何にも無い。
私の人生はこれまでずっと54年間平々凡々とハッピーだ。
(あっ!)そうだ。一つだけ … ありました。ちょっと苦労していることが …。

私は2008年の10月から学校に通っている。
大学院で教育学の勉強をしているのだ。
軽い気持ちで始めた週末だけの日本語学校の教師の仕事をきちんと正式なものにするために色々と学んでいる。
その勉強自体も大変だが、カリフォルニア州の教員試験が私には難しくて、
論文の試験に三回落ちてしまった。
(そうそう)、一回目に落ちた時は、読解問題と数学に受かったので全然気にしなかった。
けれど、二回、三回と落ちて、大学院の授業には受からなければ出られないし、
どうすれば受かるのか解らないしで、切羽詰まっていた。
自分ではショックな出来事という認識ではなかったが、
54歳の身体には相当応えたらしい。これ以外の原因は考えられない。

ドクター・シューベルトは糖尿病予防クラスに予約を取った。
私よりショックを受けてあれやこれやと手を打ってくれた。

糖尿病予防クラスの先生はマリリンさんという可愛らしい名前ながら、
身長は私とかわらないのに(158cm)体重は少なくとも1.5倍くらいありそうな巨漢で、
話す時もゼイゼイしている。けれど血糖値には問題無しらしい。
マリリンさんは自分で血糖値を測る方法や身体に良い事悪い事を教えてくれた。
私の目の前でドクター・シューベルトに電話をかけガーガーガーと怒鳴りまくった。
私はその日帰宅して、(あと一回だけ論文の試験を受けよう … 
それで落ちたら諦めて、大学院を止めよう …)と、心に決めた。

そして最後の論文試験を悔いなく受けるために猛勉強の計画を立てた。
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また学生!

2017-03-17 13:26:37 | 日記
来週からまた学生になります。

大学院で学び残した事を通信教育で勉強します。
土曜日の午後と日曜日の朝に合計8時間位机に向かう予定です。
その後、スクーリングがあるのでとても楽しみです。

約10年前50歳の時に、大学院で勉強しました。
友人が日本語学校の校長先生をしていて体調を壊したため臨時で務めていた日本語教師の仕事が難しくなったからです。
幼稚園や小学校低学年の子供に日本語を教えるのはさほど難しくはありませんでしたが、
高校生のクラスをもち、日本語能力試験の受験指導をしていく上でアメリカで日本語を教える事の難しさを痛感しました。

日本人が日本語を習う方法と外国人が第二外国語として日本語を習う方法は全く違うのです。

なので、10年前に書いた、年寄り大学院生奮闘気をアップします。
大笑いしながら読んで下さい。
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ラブパレード

2017-03-14 11:05:28 | 日記
カラオケで私が歌うのは … 尾崎豊、サザン・オールスターズ、漫画の主題歌、
エアロスミス、セリーヌ・ディオン、etc.で、ここ何年か代わり映えしませんが、
1曲レパートリーが増えました。

オレンジ・レンジというグループの “Love Parade”です。
この歌をどこかで聴いて凄く心に残って … 大好きになりました。
本当に久しぶりにJ-POPのCDを購入してしまいました。
初めてゆっくりフルコーラス聴いた時には、感動して涙が溢れました。
何にそんなに感動したのか自分でもよくわかりませんが … 最後の一行が特に好きです。

「涙拭え、未熟でも進め、前へ … 」 というフレーズです。
動画で観ていても、この一行を、ちょっと低い声の、怖そうでありながら、若くて純粋そうな瞳をしているおひげの男の子が、
一気に歌うと、不思議なくらい胸が震えて涙が出ます。

何回聴いても自分で歌っても、このフレーズには感動します。 
多分、この歌の中では、「未熟」=「若さ」だと思うのですが、
自分が「未熟」だと思うことはいくつになってもありますよね。

仕事でも家族のことでも … どうして、自分は大人になりきれないんだろう … 
何て未熟なんだろう … と反省する事はしょっちゅうあります。

(60才でも…
そんな時、最近はこのフレーズを思い出して前進する努力をしています。

今日のサンフランシスコは珍しく清清しい爽やかなお天気です。
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