スティーブ マックイーン |
おいらの好きな俳優さんの一人
おいらが彼に出会ったのは もう彼がこの世に居らず
水曜ロードショーで日本語を話す マックイーンだった(声は内海賢二氏だったかな)
確か中学の頃だったと思う
タワーリングインフェルノという パニック映画
ビル火災の中を命をかえりみず 消化活動する消防隊のチーフ役
物凄い いぶし銀な親父に おいらの目には映った
亡くなっていたので 新作は見れない
たまに テレビで見れるときは わくわくしたものだ
現在と違い まだレンタルなどは充実しておらず
もっぱら たまにテレビで日本語を話す マックイーン見て
わくわくしてた
しばらく月日が流れ ビデオレンタルなどが
充実しはじめた
あるとき 池袋にある文芸座(いまは新しく綺麗になったが)という
古い映画を映す名画座で
ワーナーブラザースの倉庫移転のため
フィルムを廃棄することになったらしい
最後の上映になるかもしれない ゲッタウェイとブリット
を見に池袋へ足を向けた
古いフィルムなので 途中で フィルムが切れ
途中でぶつきりになり その度に館内が明るくなり
フィルムを繋ぎ直し また暗くなる
もうこの世にはいない マックイーンが
スクリーンの中で 細切れな いぶし銀を演じていた
そして最後の勇士を目に焼きつけ
物悲しい 文芸座を後にした
それから十年以上たったいま
シェリル クロウはマックイーンのことを歌い
家にはDVDが有る 名優はこれからも 語り次がれることであろう
ぼろぼろになったフィルムから
デジタル化された名優は おいらのうちの
テレビの中で
バイクに乗って 元気に有刺鉄線を飛び越え いぶし銀な笑顔で
ネームプレートを
酒を呑みながら テレビにかじりつくおいらに
見せ付けている