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昆虫を殺す菌の話し。

2014年07月09日 | Weblog
 山の案内 歩き日記 バッタを殺す菌
 昆虫を殺す菌は、数百種類あります。その中で、有名な菌類を紹介します。

◆冬虫夏草(とうちゅうかそう・ふゆむしなつくさ)

 冬は虫であって、夏になると、草(キノコ)に変わるから、冬虫夏草と名付けられた。この菌は、キノコで、セミ、カメムシ、コガネムシ、ハチ、ガなどの幼虫、サナギ、成虫から発生します。
 
 この菌は、400種あります。ひとつの菌が感染の対象とする昆虫は、限られています。例えば、春虫夏草のセミタケは、ニイニイゼミだけに、カメムシタケは、カメムシ類に感染します。

◆硬化病菌類

 不完全菌類に属する、硬化病菌は、野外で見つかりやすい菌です。白殭病菌(びゃくくきょうびょうきん)、黒殭病菌(こくきょうびょうきん)などは、多種の昆虫に感染することで、有名な菌で、感染すると、体中の水分を奪い、硬化します。蚕の主要な病原菌です。
 
◆昆虫疫病菌類

 接合菌のハエカビ目に属する菌類で、キノコをつくらない菌です。野外で爆発的に、はやり、個体群を壊滅させるほど、強い感染力があります。ハエカビは、ハエに、エントモファガ・グリリはバッタなど特定の昆虫に寄生します。胞子は、ロケット弾のように発射され、昆虫の皮膚を通し、あるいは一周し、積もります。

 バッタや、ガの幼虫は、草の先端に登って死亡するという、奇妙な行動をします。遠くまで、胞子を飛ばすために、高く登ると、言われています。

◆まとめ

 これらの菌を総称して、昆虫病原菌といいます。昆虫病原菌は、ある昆虫が、大発生すると、それに同調して、昆虫病原菌も大発生して、サナギや幼虫、成虫に感染し、特定の昆虫が、増えすぎないように、調整する役割も担っています。自然界の不思議です。 

 冬虫夏草類のシナトウチュウカソウは、漢方や中華の高級食材として、利用されています。また、アブラナ科野菜や柑橘類の防除材としても利用、研究されています。

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