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どういうわけだか居酒屋のトイレにはいろいろなものが貼ってある。もちろん、ビール会社の宣伝ポスターやカレンダーなど、普通の家でも貼ってあるようなものも多いし、高級レストランじゃないんだから、折角のスペースを利用して何か貼ってあることに文句をいう気もない。一方で、なぜか他のところでは見ないのに、居酒屋にだけあるNGOピースボートの「世界一周の船旅」のポスターなんかには違和感を感じたりもする。申し込みハガキがついている例のポスターであるが、余りの浸透ぶりにどことなく胡散臭い感じがしてネットで調べてみると、案の定いろいろと評価が分かれているようである。ネット上の評判をそのまま信じるほどバカではないし、実際問題として船酔いが激しい私が船旅になんぞ出かける心配はかけらもないので、どうでもいいのではあるが…^^;
そんなものとは違って、若い頃はちょっと粋に感じたりしたのが「貸して不仲になるよりも いつもにこにこ現金払い」とか「朝顔の外へこぼすな棹の水」のような川柳を書いた色紙などである。いずれも川柳に託しながら、店側から客に対してそれとなく要望を伝えているもので、「当店では貸し売りはいたしません。」なんて書いてあるよりは風情があるというものである。ちなみに、朝顔うんぬんの方には「急ぐとも 心静かに手を添えて 外へもらすな 松茸の露」なんてバージョンもある。よく意味が分からない人がいるかもしれないが、どちらも女性用トイレには貼ってないところがヒントである。
閑話休題。
そんなこんなに混じって、よく見かけるのが人生訓みたいなものを書き記した貼紙である。いくつか種類はあるのだが、よく見かけるのは冒頭の写真のようなもの。ちょっと小さくて見づらいかと思うけれど、こんなことが書いてある。
人の生き方
家内仲よく 揃うて信仰
先祖をまつれ 親おがめ
天地に感謝 社会に奉仕
人をうやまい わが身慎め
よく働いて 施しをせよ
不平不満(いやいや)くらすな 愚痴云うな
人をうらむな うらやむな
口をひかえて はら立てず
貪慾起せば 大怪我のもと
親切正直 成功のもと
気は長く 心は丸く 腹立てず 口慎めば 命長かれ
最後のフレーズはフォントに特徴があり、「気」は縦長に「心」は丸っこく「腹」は横倒しに「口」は小さく、そして「命」は最後を長く書いてある。よく考えたと言えばよく考えた書き方ではある。これに似たものとしては、
つもりちがい十ヶ条
一 高いつもりで低いのは 教養
二 低いつもりで高いのが 気位
三 深いつもりで浅いのが 知識
四 浅いつもりで深いのが 欲の皮
五 厚いつもりで薄いのは 人情
六 薄いつもりで厚いのが 面の皮
七 強いつもりで弱いのは 根性
八 弱いつもりで強いのは 我
九 多いつもりで少ないのは 分別
十 少ないつもりで多いのが 無駄
なんてのもよく見かける。それぞれ居酒屋のトイレ以外では寿司屋用のでかい湯呑みでしか見たような記憶がない。まあ、言われていることは左様ごもっともとしか言いようがないのだが、どうもこういうものを見ると余り気持ちがよろしくない。何がってわけではないのだが、生来の天邪鬼というか反骨精神というか、そういう感情がムクムクと頭をもたげてくるのである。そんなことは言われなくても分かっているよとか、そんな聖人君子みたいな人いるのかねとか、あれやこれやと反論が口をついて出そうになるのである。そういえば、その昔、某財団の大物理事長だかが出てきて「お父さん、お母さんを大切にしよう。」なんていうテレビ広告が話題になったが、あの時もむやみと反発していたから、こういう性格は子供の頃から変わらないものらしい。それにしても、なぜに居酒屋はこういう人生訓を客に教えたがるのであろうか?まったくもって謎である。もしかして店主が京都見物かなんかした折にうっかり買ってしまったお土産の置き場所に困って飾ったりしているんでしょうかねえ…。
長々書いたついでにもう一つ書き足すと、
トイレの中まで大変失礼いたします。
でも、ここが一番お客様とゆっくりお話のできる場所だと思い、つい筆を取らせていただきました。
本日は数ある飲食店の中から、当店をお選び頂きまして本当にありがとうございました。ご満足いただけましたでしょうか。価格は、サービスは、従業員の態度はいかがでしたでしょうか。
ちょっと考えても心配なことばかりです。
少しでもお気に召さない点がございました、どうぞご遠慮なくお申し付けください。責任を善処させていただきます。
それでは最後に本日のご来店誠にありがとうございました。
心よりお礼申し上げます
スタッフ一同
なんてのも、よく見かける。最初に見たときこそ「なるほど」とは思ったけれど、あちこちで見かけるようになると、完全に逆効果である。大体あっちっこちのスタッフが偶然「つい筆を」取ったりするなんてことがあるわけない。この店はこうやってどこかからの借り物の文章を貼っておくのが接客だと思っていて、客のことなんか本気で考えていないのだなというのがよく分かってしまう。
とまあ、ぐだぐだと書いてきたけれど、たかがトイレされどトイレである。清潔でちょっとしたセンスのある装飾を施してあるトイレのある店にハズレがないのもまた真実。居酒屋のトイレってのはいろいろと考えさせられる場所なのである。
そんなものとは違って、若い頃はちょっと粋に感じたりしたのが「貸して不仲になるよりも いつもにこにこ現金払い」とか「朝顔の外へこぼすな棹の水」のような川柳を書いた色紙などである。いずれも川柳に託しながら、店側から客に対してそれとなく要望を伝えているもので、「当店では貸し売りはいたしません。」なんて書いてあるよりは風情があるというものである。ちなみに、朝顔うんぬんの方には「急ぐとも 心静かに手を添えて 外へもらすな 松茸の露」なんてバージョンもある。よく意味が分からない人がいるかもしれないが、どちらも女性用トイレには貼ってないところがヒントである。
閑話休題。
そんなこんなに混じって、よく見かけるのが人生訓みたいなものを書き記した貼紙である。いくつか種類はあるのだが、よく見かけるのは冒頭の写真のようなもの。ちょっと小さくて見づらいかと思うけれど、こんなことが書いてある。
人の生き方
家内仲よく 揃うて信仰
先祖をまつれ 親おがめ
天地に感謝 社会に奉仕
人をうやまい わが身慎め
よく働いて 施しをせよ
不平不満(いやいや)くらすな 愚痴云うな
人をうらむな うらやむな
口をひかえて はら立てず
貪慾起せば 大怪我のもと
親切正直 成功のもと
気は長く 心は丸く 腹立てず 口慎めば 命長かれ
最後のフレーズはフォントに特徴があり、「気」は縦長に「心」は丸っこく「腹」は横倒しに「口」は小さく、そして「命」は最後を長く書いてある。よく考えたと言えばよく考えた書き方ではある。これに似たものとしては、
つもりちがい十ヶ条
一 高いつもりで低いのは 教養
二 低いつもりで高いのが 気位
三 深いつもりで浅いのが 知識
四 浅いつもりで深いのが 欲の皮
五 厚いつもりで薄いのは 人情
六 薄いつもりで厚いのが 面の皮
七 強いつもりで弱いのは 根性
八 弱いつもりで強いのは 我
九 多いつもりで少ないのは 分別
十 少ないつもりで多いのが 無駄
なんてのもよく見かける。それぞれ居酒屋のトイレ以外では寿司屋用のでかい湯呑みでしか見たような記憶がない。まあ、言われていることは左様ごもっともとしか言いようがないのだが、どうもこういうものを見ると余り気持ちがよろしくない。何がってわけではないのだが、生来の天邪鬼というか反骨精神というか、そういう感情がムクムクと頭をもたげてくるのである。そんなことは言われなくても分かっているよとか、そんな聖人君子みたいな人いるのかねとか、あれやこれやと反論が口をついて出そうになるのである。そういえば、その昔、某財団の大物理事長だかが出てきて「お父さん、お母さんを大切にしよう。」なんていうテレビ広告が話題になったが、あの時もむやみと反発していたから、こういう性格は子供の頃から変わらないものらしい。それにしても、なぜに居酒屋はこういう人生訓を客に教えたがるのであろうか?まったくもって謎である。もしかして店主が京都見物かなんかした折にうっかり買ってしまったお土産の置き場所に困って飾ったりしているんでしょうかねえ…。
長々書いたついでにもう一つ書き足すと、
トイレの中まで大変失礼いたします。
でも、ここが一番お客様とゆっくりお話のできる場所だと思い、つい筆を取らせていただきました。
本日は数ある飲食店の中から、当店をお選び頂きまして本当にありがとうございました。ご満足いただけましたでしょうか。価格は、サービスは、従業員の態度はいかがでしたでしょうか。
ちょっと考えても心配なことばかりです。
少しでもお気に召さない点がございました、どうぞご遠慮なくお申し付けください。責任を善処させていただきます。
それでは最後に本日のご来店誠にありがとうございました。
心よりお礼申し上げます
スタッフ一同
なんてのも、よく見かける。最初に見たときこそ「なるほど」とは思ったけれど、あちこちで見かけるようになると、完全に逆効果である。大体あっちっこちのスタッフが偶然「つい筆を」取ったりするなんてことがあるわけない。この店はこうやってどこかからの借り物の文章を貼っておくのが接客だと思っていて、客のことなんか本気で考えていないのだなというのがよく分かってしまう。
とまあ、ぐだぐだと書いてきたけれど、たかがトイレされどトイレである。清潔でちょっとしたセンスのある装飾を施してあるトイレのある店にハズレがないのもまた真実。居酒屋のトイレってのはいろいろと考えさせられる場所なのである。
座布団3枚差し上げます!(^^)!
つまり、お客様に、見て読んで頂くものじゃなく、店のスタッフ用だと思えば、納得^^;
そういう店のトイレは、「従業員も使わせていただいてます」的な、張り紙もあるのよね・・・--;
店のスタッフ用ですかね。
むしろ店主用かも(笑)
この標語(人の生き方)と言いますか、気になりまして。。。
どうやら、京都二尊院の「幸福への道」と同じでしたw
いろんな副題となってますが、禅道の教えのようですね。
人の道、こうありたいと願う道なのでしょうね。
標題も文章も微妙に異なるものがいくつかありました。
それだけ色々なところで親しまれるってことなんでしょうね。
ひさのほしです。
まいど~
文書作成は、いまだに一太郎ベースとゆー
「今更?な人」です。はは。
お元気そうでなによりです。
たまにはリアルでも顔見せに来てねえ(^_-)-☆
居酒屋や定食屋で見かけます。
頑固親父のいる店に良く貼ってあり、谷やんも読んで頭をタテに振ってます。
昨日行った居酒屋にもやっぱり貼ってありましたよ(笑)
ムーミンパパ節ですかあ。
そんな感想は初めてですが、うれしいですね。