カップ&ボールのカップ中心にいろいろ紹介

自分の持っているマジックの道具をカップを中心に紹介。

Ricky Jay(リッキー・ジェイ)

2025-03-10 15:38:00 | マジシャン別

 今回はアメリカのプロマジシャン、リッキー・ジェイ(Ricky Jay)氏の紹介です。氏はアメリカで最も知識が豊富で熟練したマジシャンの一人とされていました(2018年72歳で亡くなっています)。数多くのテレビや映画に出演しており(ジェームズ・ボンド映画『007トゥモロー・ネバー・ダイ』など)、また、設立したコンサル会社では、マジックに関する専門知識と発明の両方を提供してします(フォレスト・ガンプなど)。さらに11冊の本を執筆しており、歴史家で収集家、、、とまあいろいろあり、本格的に紹介すると本1冊になりそうなマジシャンです(;^ω^)。マジシャンとしては、カード投げの名手とされ、一時期はギネスにものりました。

 彼の劇場での伝説的なショーとして「リッキー・ジェイと52人のアシスタント(Ricky Jay & His 52 Assistants )」というのがあり、その演技のフィナーレとして演じられているのがカップ&ボールの手順なのです。ショーのより多くの演目が見れる映像もYoutubeにありますが、カップ&ボールの部分の映像を示します。



51万回再生されてますね(;^ω^)

 カップ&ボールに関するサイトを見ていると、「誰の手順が好きですか?」みたいな話が出てきます。その中で結構な数で「Ricky Jay氏の手順が好きです!」という人がいます。実は私はそれで氏を知り(;^ω^)、氏のこの手順を見て、「なるほど、確かに素晴らしい」と思いました。カップ&ボールの手順もですが、それ以上に台本と演出がカップ&ボール好き、特に歴史に興味のある人にはたまらないのだと思います(笑)

 詳細ではありませんが、話している内容について述べます。

 まず、自分は信じないがと言いつつ、古代エジプトのベニ・ハッサン王のお墓に書かれた絵の話をし、ギリシャ・ローマ人のカップ&ボールの記述のこと、15世紀のオルムの「惑星の絵」にカップとボールを使っているマジシャンが描かれていることを話し、この数百年、いや数千年にわたって継続的に行われてきたこの古典マジックの自分のバージョンをしますといいます。

 レジナルド・スコットの「妖術の開示」で英語で初めてカップ&ボールについて述べられたと言い、当時のカップ&ボールで使われたのものの一つとして「ろうそく立て」があることに対応させ、テーブルにあるろうそく立てとボールを示します。次に、東洋では、陶器のボウルでプレイされましたと陶器を示し、西ヨーロッパでは、ブリキのような安価な金属のカップを使いましたとクラシックな形のカップを示します(カップの貫通もここでします)。

 今晩は理由は明かしませんが、お気に入りの銅で紡いだカップを使いますといって手順に入ります。手順ではカップ&ボールのマジックではなく、ギャンブラーの手順だと言って「スリー・シェル・ゲーム」の現象を行います。ここで、英国の競馬場では「シンブル・リギング」と言われていたとか、ハスラーの言葉では「ザ・ナッツ」と呼ばれていたなど、歴史的なことを言います。

 ギャンブラーではなく手品師はこれを少し違ったやり方で行います、といって魔法の棒を使って手に握ったボールを消します。カップ&ボールは伝統的に3つのカップと3つのボールを使って行われていました。17世紀のベストセラー『ホーカス・ポーカス・ジュニア』から、実際の手順を紹介しますと話します。

 ここからカップ&ボールの現象を起こしながら関連させてマジシャンの話をします。まず登場するのは、ニュールンベルクの小人、マティアス・バッチンガー(Matthias Buchinger)です。身長が70cmちょっとで、両足がなく、指のある手も無い彼が見事なカップ&ボールを行ったと言うマジシャンです。次に出てくるのは19世紀初頭に登場したボスコ(Bartolomeo Bosco)です。ボスコは「近代奇術の父」と称されるロベール・ウーダンも認めるカップ&ボールの腕前でした。それだけでなく、インパクトのある演出も加わり、高い評価を受けました。ボスコのお墓にはカップ&ボールの絵が刻まれています。ボスコの名は奇術師の代名詞となり偽物のボスコも現れていたようです。リッキー・ジェイ氏はここで、ボスコの演出について紹介しています。続いて登場するのがコナス(Conus)です。リッキー・ジェイ氏はコナスがこのように説明した..として、嘘の解説のシーケンスを行います。私はそんなことをしませんと言って、どこに戻るかというと、、、と言ってろうそく台の下、お椀の下、ブリキのカップの下からボールが出ます。

 ちなみにConusはそれまでカップ&ボールの演者がよく使っていた「Gibecire」(腰に巻いていろいろそこから取り出せる大きなポーチ)の代わりに、テーブルに付けた秘密のポケットを使ったそうです。

 最後はマックス・マリーニ(Max Malini)が出てきます。マリーニは3つのグラスを新聞紙で包み、ワインボトルのコルクを3つに切ってアスパラなどの茎でウォンドを作りカップ&ボールを演じたといって、ファイナルロードを示します。

 リッキー・ジェイ氏が、使っているカップはコンボカップで、その特徴がうまく使われていると手順だと思います。

 ちなみに、ここで出てきたマジシャン、Matthias BuchingerとBartolomeo Boscoについては、DeAGOSTINIのThe Magic No.5とNo.28で紹介されていますので、興味のある人はご参照ください。The Magicでマジックの歴史に関するコーナーが好きでした。もっといろいろ書いてほしかったです(T_T)

 Ricky Jay氏はMatthias Buchingerのことが好きで、彼に関するモノを集めたり、本に書いたりしています。氏の最後の著書は彼に関しての本です(だと思います)。

The World Wide Website of Ricky Jay


 Ricky Jay氏とは関係ありませんが、氏が演技と共に行ったようなカップ&ボールの歴史をコンパクト(9分)にまとめた動画がありましたので紹介します。カップ&ボール好きの方には気に入ってもらえると思います。

The Real Secrets of Cups and Balls | History of the Cups and Balls



 私もカップ&ボールの歴史を話しながら行う手順に憧れます(;^ω^)。自分もやってみたいですが、私の演技力やトーク力では聞いてる人が苦痛になるのでは?と思ってしまいます(;^ω^)。スクリーンの前で行い、話に合わせて登場人物や関連写真が表示されるような演出をやってみたいです。でもスクリーンを見て演技を見逃してしまうとかあるのでタイミングが難しそうですね。


 これまでこのブログで書いた関連記事のリンクも示しておきます。


Hocus Pocus Junior by Unknown, Steve Burton - カップ&ボールのカップ中心にいろいろ紹介

SteveBurtonMagicが1997に出版した「HocusPocusJunior」です。1638年、初版が発行された「HocusPocusJunior」をSteveBurton氏がカリフォルニア州にあるHenryHuntingtonLibra...

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バケト3世(Baqet III)の第15墳墓の壁画について - カップ&ボールのカップ中心にいろいろ紹介

カップ&ボールの演技では、「今から行うマジックは最も古くから演じられているもので…」みたいな話をしながら始める方も多いのではないかと思います。さらに「古代エジプト...

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Cups and balls worker: FISM

2025-03-02 20:18:00 | カップアンドボール

 カップ&ボールをしている人の置物(フィギュア)です。以前、Johnny Ace Palmer氏について紹介記事を書いた際、kerokero氏がXでポストされていたフィギュアについても紹介しました。このフィギュアが入手できたので、改めて紹介します。

 このフィギュアは台の上でテーブルを使い、カップ&ボールを演じている演者とそばに座っている犬が形作られています。テーブルには布がかぶせられているようにも見えますが、側面には「fism '88」と第17回FISM(1988年ハーグ)のロゴのようなものが表現されています。私は「fism」は読めるのですが「'88」はkerokero氏が書かれているのでそうかな、と思う程度で読み取るのは結構難しいです(;^ω^)

 大きさはおよそ下の台の横幅が7cm、奥行き4.7cm、高さ13cmくらいで、重さが約223gです。樹脂でできている用ですが金属風の雰囲気があります。

 マジックをしているのは1988年のFISMということで、ひげも生えてますしJohnny Ace Palmer氏ではないかというコメントを頂きました。もし、当時のことをご存知の方がいらっしゃいましたら、コメント頂けると幸いです。Johnny Ace Palmer氏だとすると、グランプリをとってからこの置物が作られたということになり、それだと、FSIM期間中に販売できるのだろうか?という気もします(;^ω^)

 ポーズは、現代のカップ&ボールの手順ではあまり見ないカップの持ち方、示し方であり、少し気になります(;^ω^)。一つのカップに大きなボールが乗っています。ウォンドもテーブルにおかれています。犬もいますしやはりストリートなんでしょう。

 もし、自分がカップ&ボールを演じているフィギュアを作るなら、どんなポーズにするか少し考えてみるのも楽しいかもしれません。でも、同じカップ&ボールでもマジシャンごとに印象的なポーズがあるような気もしますね(;^ω^)

 

 せっかくなので関連URLを示します。

以前、紹介したJohnny Ace Palmer氏

Johnny Ace Palmer(ジョニー・エース・パーマー) - カップ&ボールのカップ中心にいろいろ紹介

マジシャンの紹介として、これまで自分がとても影響を受けたマジシャンを紹介しまして、次はトミー・ワンダー氏あたりと考えておりましたが、思い入れのあるマジシャンの記...

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kerokero氏が紹介されてるXのポスト

前回のJohnny Ace Palmer氏の紹介の時に紹介していない氏のカップ&ボール演技動画



以前紹介したカップ&ボールをストリートで演じているフィギュア


“The Street Performer” Fine English Pewter Limited Edition Figurine - カップ&ボールのカップ中心にいろいろ紹介

前回BrianWatson氏のWatsonCupsを紹介したので、カップではありませんが、氏がプロデュースしたフィギアを紹介します。カップとボールを実演している昔のストリートパフォー...

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スリーシェルゲームブック by テンヨー (3 Shell Game Book by Tenyo )

2025-02-10 08:40:00 | スリー・シェル・ゲーム

 2001年、マジシャンズセレクション(Magician's Selection)シリーズとして販売された商品です。銅製(?)のスリーシェルと収納用巾着、黄色・緑・赤のスポンジボール、そして下村氏著の13ページの冊子(booklet)のセットです。グラスは付いていません。袋に貼ってある伊勢丹の値札から値段はおそらく当時価格6000円だと思われます。

 商品名が「スリーシェル」ではなく、「スリーシェルゲームブック」となっているので、シェルより解説書の方がメインということでしょうか…。

 テンヨーイズム(TENYO-ism)には以下のように書かれています(困ったときのTENYO-ism (;^ω^))

 For this treatise on the "Three Shell Game," Tenyo imported an existing set of gold metal shells and peas (of red, yoellow, and green) and paired it with a new instruction booklet writen by Tomiyuki Shimomura.

 この文章をみると、シェル(とピー)は輸入品ということになりますが、どこ製という情報は残念ながら見つけることはできませんでした。そもそも上記文章は「 gold metal shells」とありますが、見た感じ銅製で金メッキなどはされていません…。

 今、手に入る銅製シェルとしては、以前紹介したGolden Shellsを作ってるWhit Haydn and Chef Antonのシェルがありますが、それとは異なります。このテンヨーのシェルはWhit HaydnのシェルやTCCのシェルに比べて、マットとの接触面が大きく作られていますので安定して動きます。また、おしりもちゃんと切ってあります。ただ、前後には揺れません。大きさは両シェルに比べ同じくらいですが重さは少し軽いです。

 ピーはスポンジ製でLeo Smetsers氏の製品についているものに近いです。小さくなりますのでかなり容易にスチールやロードができます。そういう意味で、マットじゃなく、もちろん素材によるとは思いますが、本の上などでもできそうです。3色ありますのでマットの色に合わせて変えたり、カラーチェンジングもできるかもしれません。

 次に解説冊子ですが、13ページに以下の内容が書かれています

・はじめに

・使用する道具

・ベーシックムーブ

・手順(4段からなる手順)

・演出について

 冊子では、白黒ですが写真も豊富に入っており、分かり易くなっています。解説されている手順は1つで、ベーシックムーブ(スチールとロード)以外の特別な技法は使いません。この手順は「ギャリー・ウォレット氏とフランク・ガルシア氏の手順におおきな影響を受けています。」とのことですので、両氏の手順の動画を参考に下記に示します。おそらくギャリー・ウォレット氏はSupershellsの手順だと思いますが、フランクガルシア氏はいろいろな手順をやってそうですので、下記の映像がその影響を受けた手順かどうかは怪しいです(^◇^;)。

The Nuts by Frank Garcia



Supershells by Gary Ouellet



 テンヨーのこの商品に関しては、あまり検索しても出てこないのですが、この記事を書いている現時点でGoogleで検索すると、一番上に国語屋稼業さんの2005年のブログが出てきます…。約20年前…。まあこの商品の発売が2001年なので、時代的にはそんなものかもしれませんが、20年ブログを書き続け、未だに衰えることなくどんどん書いてる国語屋稼業さんがすごいと思いました(;^ω^) 

スリーシェルゲーム - 国語屋稼業の戯言

【スリーシェルゲームとは?】三個の胡桃の殻と一個のえんどう豆があり、一個の殻を豆の上にかぶせ、他の二個は空のままふせる。移動させてどの殻に豆がはいっているかを当...

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Marie Antoinette Three Skull Game by ROSCOE & ROSERED

2025-01-27 10:03:00 | スリー・シェル・ゲーム

 頭蓋骨(Skull)の形をしたスリーシェルゲーム用のシェルです。もうだいぶ前(10年以上??)にStvens Magicさんで購入しました。今回、この紹介記事を書くにあたり、Stvens MagicさんのHPを検索しましたが、もうありませんでした。解説書にある、ROSCOE & ROSEREDのページ(www.threeskullgame.com)もすでになく、

普通にGoogleで調べてもほとんど出てこなく、唯一見つけたのが、以前紹介したPOP HAYDNとCHEF ANTONのショップのページでした。商品URLを下記に示します。

Marie Antoinette Three Skull Game | Scoundrels Store

変わったシェルですし、もっと多くのお店で販売されていたり、レビューなどが残っていると思ったのですが、意外でした...

 私が持っているのは「Marie Antoinette(マリー・アントワネット)」ですが、もう少し大きな「EYE GORE」という商品もあります。

Eye Gore Three Skull Game | Scoundrels Store

 おそらく、こちらが本命で、もう少し小さい版として「Marie Antoinette」が作られたと思います。上記ページにありますように、「EYE GORE」は白いピーが目玉として、頭蓋骨の目の部分にきれいに入りますが、「Marie Antoinette」は少し小さいのでそのようなディスプレイができません。指の間にはさんで持ち上げるのも「EYE GORE」の方がグリップしやすそうです(笑)。なぜ、私が「Marie Antoinette」の方を購入したのか覚えていませんが、こちらの方がコンパクトで、模様が入っており、きれいだと思ったから、でしょうか(;^ω^)

 商品のセットには頭蓋骨型のシェル3つに加えて、白色のピー、専用の木製ミニチュア棺桶、頭蓋骨の絵がプリントされた巾着型キャリーバッグ、ディスクが2枚ついています。写真には棺桶の中に黒い布のようなモノが入っているので、シェル用の黒い巾着があったのかもしれません。

 シェルは高密度合成樹脂でできており、しっかりしてる感じがします。マットとの接触面もあり、後ろも少し切れています。高さはそれほどないので指の間に挟んで持ち上げるのはちょっと苦労します。ディスクは2枚ありますが、1枚はpdfの解説書、もう1枚は解説動画が入っています。解説書・動画では基本的な持ち方やスチール、ロードの説明、いくつかのテクニックや手順、そしてコメントなどが収録されています。1つの手順の解説ではベルを使っています。通常はショットグラスを使うことが多いのですがROSCOE氏は、ストリートでスリーシェルの実演をしているとき、何度もグラスを落として割ってしまったそうです。そこで割れないものとして、ベルを使うそうです。確かにベルを鳴らすことも演出として使えますし、古い雰囲気のあるベルなど、ちょっといいかもしれませんね。まあぴったりサイズの古いベルを探すのは結構大変だとは思いますが(;^ω^)

 かなり、個性の強い見た目のシェルなので、ストーリー性を持たせた手順の方が面白いかと思います。正直なところ私としては、まだこれでスリーシェルゲームの実演をしたことがないので、観客がどのような印象を持つのか不明です(;^ω^)。実は私はこのシェルを目的の使い方ではなく、雰囲気をだすためのアイテムとしてたまに使うことがあります。まだ紹介していない(と思いますが…)、数少ないレパートリーの一つにふじいあきらさんのインビジブルデックルティーンがあります。この手順のデックを出現させる際に、見えないデックを魔術により具現化するといい(;^ω^)、魔方陣の布の上にコットンを置き、そこで出現するのですが、その時魔方陣の上にこのシェルたちを置いたりします。あまり意味は無いのですが、なんとなく雰囲気が出るかなと(;^ω^)。デックを出現し、そのマジックを終えた後、この頭蓋骨シェルを使ってスリーシェルゲームをしても良いのですが、インビジブルデックの現象が強烈すぎるので、そのあとに続けるのはちょっと弱いかと思いしておりません(;^ω^)。本来の使い方では無いのでROSCOE氏に怒られそうですね(;^ω^)













Cups And Balls Set Mini Copper By Cups And Balls Museum

2025-01-19 21:47:00 | ミニカップ(Mini Cups)

 Bill Palmer氏がオーナー兼キュレータ(owner-curator)をしているカップ&ボール博物館(Cups And Balls Museum)の記念カップセット(の一部)です。完全なセットでは、説明書、証明書、ウォンドが含まれていますが、私が所有しているのはカップと袋、ポンポンボールです。ebayで以前購入しました。

 カップ&ボール好きの方なら知っている方も多いかと思いますが、Cups And Balls Museumというサイトがあります。Bill Palmer氏が所有しているカップを紹介しているサイトで、カップ好きならため息が出るほど素晴らしいカップ達を見ることができます。20年くらい前は誰でも見れたのですが、10年から15年ほど前から登録制になっていて、メールで問い合わせ、アカウントとパスワードを取得して見れるようになります。

 カップ&ボール好きでまだ見たことが無いという方には非常に強くお勧めします(笑)

https://www.cupsandballsmuseum.com/museum/cupsandballsmuseum.htm

 そのサイトの中で、カップ&ボール博物館記念カップの紹介ページがあります。

https://www.cupsandballsmuseum.com/museum/announcements.htm

 何回か生産されているようで、もう10年以上前に作ったと思われるので問い合わせはしていませんが現在は買えないと思います(変えるなら欲しいですが(笑))。先日たまたまebayでこのカップが出ていましたので購入しました。正直カップだけなら購入していませんでしたが、袋にCups And Balls Museumのタグ(?)が付いていたのでおそらく本物だろうと購入しました。

 この記念カップはRnT IIが作った銅製(色を見ると真鍮製に見えるので今度磨いてみます(^◇^;))のミニモンティカップ(Monti Mini Cups )です。Monti Cupはまだ紹介をしていないカップですが、シングルビードが特徴の歴史のあるカップです。1970年代にマジシャンのHarry Montiが考案したデザインで、今はRings-N-Thingsが公認メーカーとして作っています。今でもRings-N-Thingsで通常サイズやミニサイズ、銅やクロムメッキ仕上げなど、いろんなバリエーションを購入することができます。

 現在販売されているMonti Mini CupsのURLを示します。

Monti Mini Combo Cups | Copper | Polished Finish

Rings-N-Things Magic

 

 記念カップのサイズはこのMonti Mini Cupsとほぼ同じです(1~2mmくらい違う気がしますが...)。かなり小さく、適したファイナルロード用のボールが1 3/8インチ(35mm)で、ゴルフボールより小さいです(;^ω^)。これまでに紹介したミニカップの中ではSterling Silver Cups (Mini Engraved)に最も近い大きさです。

Sterling Silver Cups (Mini Engraved) - カップ&ボールのカップ中心にいろいろ紹介

SterlingSilverCups(MiniEngraved)銀製(スターリングシルバー)のミニカップです。10年以上前にSTEVENSMAGICさんで購入しました。私は当時はミニサイズでの演技は考えてい...

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 Bill Palmer氏がリアルのカップ&ボールミュージアムを紹介している動画がありますので示します。


 彼がいつカップを集め始めたとか、最初に買ったカップは何だったとかいろいろインタビューがあった後、カップ&ボール博物館(氏が集めてるカップが飾られている場所)でいくつかのカップを紹介しています。カメラの撮影があまり上手くないので、カップをしっかり見たい場合はWebサイトで見る方が良いでしょう(笑)。貴重なカップがごろごろあり、普通にスタックされた状態などでおいてあります( ゚Д゚)。

こちらは音声ファイルでのインタビューです(

いわゆるPodcast)。このページに氏の写真などもあります。

398: Bill Palmer - Renaissance Man — The Magic Word

Author, Creator, Musician, Magician, Collector, and Multi-Lingual "bon vivant" Bill Palmer is an all-around nice guy who is more than just a little kno...

The Magic Word

 

 ちなみに2010年に、ヒューストンの自然科学博物館で「マジック:驚異の科学」とう展示会がありBill Palmer氏も自分の博物館から10個カップセットを提供したそうです。

そこに行ったであろう人のFacebookに写真がいくつかありました。

https://www.facebook.com/media/set/?set=a.336992056554&l=acd9566e0d

ここにある、このカップを飾った部屋(「浮遊」展示)の写真、ヒエロニムス・ボッシュの絵が奥にあり、素晴らしいカップのディスプレイ…カッコいいですよね。実際に行ってみたかったです。

https://www.facebook.com/photo/?fbid=336998486554&set=a.336992056554

 というわけで、今回、Cups And Balls MuseumのミニカップセットとCups And Balls Museumを紹介しました。どこかで、Cups And Balls Museumのサイトは紹介したかったので、その機会ができて良かったです。もうだいぶ前から、更新していないと思い込んでいたのですが、「The Dama Cups, by Noureddine Bellaoui」すなわちMagicNoorのカップが「新着!」として紹介されていました。ということは、まだ止まっているということはなさそうです。氏の2024年のレクチャー資料もありますし…。更新がほとんどないのは、正直なところ、昔ほど特徴的なカップが作られなくなったというのもあるかと思います。Bill Palmer氏も高齢ですので、いつまでこのサイトが存在するかもわからないです。もし、見たことが無い方はサイトがあるうちに是非ご覧ください。