日本各地で咲き誇った桜花の時季も過ぎ、桜若葉が樹樹を覆う街路とありました。陽射しは立夏の暦のごとく、夏の明るさを身にまとって参ります。穏やかな「春和景明」の光景が終わりを告げようとしています。
夏を迎えて躍動する景観は、コロナ禍で閉ざされがちの心を開いて、希望も新たに新たな時代の到来を楽しめ、と励ましてくれることでしょう。
この「春和景明」という言葉は、北宋の政治家・范仲淹による「岳(がく)陽楼記(ようろうのき)」の中の一節です。この散文の結句となった「先憂後楽」の故事は、岡山県の庭園や東京ドームのある「後楽園」の名前の由来になったほど有名です。本来は政治家の心構えを意味しましたが、現在は「困難で苦しいことを先にすれば、後で楽になる」と解釈されます。
先憂後楽は今の生活にも繋がる言葉です。コロナ禍で無理を心を痛めた人々の生活は憂悶に満ちていますが、希望を胸にすれば、後に苦悩を脱して幸せな人生が訪れます。行楽も辛抱が強いられる世相ですが、この機に我慢専念すれば必ず「後楽」がやってまいります。
生活が激変し、夢を諦めたり、先延ばしにする人も多いでしょう。神様は乗り越えれない壁を私たちに与えません。壁を超える能力は誰にも備わっているはず。ピンチをチャンスに、を言葉だけにせず、実行することこそ、今の時代の要請なのでしょう。
私も死と隣り合わせの時代を過ぎ、こうして日々チャレンジを続けています。
動かなくなると自分自身でいられない、そう感じるからこそ、我が道を往こうと。
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