母の忘れもの

軽度認知障害になった母の記録

老々介護

2024-06-11 12:17:28 | 日記
母退所からまもなく2ヶ月になる

父がちゃんとやると言ったので

病院は付き添うが

日々の生活面は父から

ヘルプ要請がない限り

手を出さないつもりだ

知ってしまうと手も口も出したくなるし

そうしてしまうと

また父は何もやらなくなり

私が大変になってしまうから

ここ1ヶ月は実家には行かず

平和な日々だった

母の日に母に高座椅子をプレゼントした

父は買ってやらなきゃという

気もなかったし

母も昔と同じように

床に座り込んでも生活できると

思っていたようだが

やはり適当な高さのある椅子が

あった方が良さそうだったので

買って持っていくと

とても喜んでくれた

最初の担当者会議で

紙パンツにしましょうと決めたのに

あの後すぐ母は布パンツにしてしまい

父も「大丈夫そうだぞ」と布のまま

紙パンツを履かせる気は

全くなく

何度か

「デイサービスでお願いされてるから」

とか

「失敗した後に紙にするのは大変だから」

とか

父には言ったが結局いまだ布のままだ

骨粗鬆症の診断を受けた母は

毎月通院をしていて

昨日通院日だったので

1ヶ月ぶりに両親に会ったが

父と話していると

やっぱり突っ込みたくなることばかり

母を一人にしちゃダメだよって

退所前に話していたのに

母を一人にして買い物に出るらしく

父がいない間に母が外に

出てしまった事があったらしい

帰ってきた父と家の近くで会ったので

大事には至らなかったが

「ダメだろって言ってやった」

と笑って話していたが

笑い事ではない

父の昼寝中に出ていってしまった事も

あったらしい

マンションの4階から叫んで呼び戻した

と笑っていたが

笑い事ではない

昨日会った母は歩行器を押していても

足の進みが悪かった

歩行器がないと

歩くのも危なげな感じだった

1ヶ月前より明らかに

足が弱ってる印象だったのに

父は「だいぶ良くなった」と

満足気に話す

「歩行器に頼ると鍛えられないから

最近歩行器なしで一緒に外に出て

前を歩かせてる」

と謎理論を繰り広げる

「歩行器は必ず持って出るようにしてよ

歩行訓練がしたいなら家の中でやって」

と言うと

「大丈夫だ、ちゃんと見てるから」

とこれまた謎の自信

母は転んで骨折したのに

前を歩かせて転びそうになったら

助けられるだけの俊敏さが

あると思っているのか?

父より30歳若い私でも

無理だと思うけど

どこまでも危機管理の甘い父

実家に戻ってカレンダーを見ると

今週2日連続で

午後に父が留守にする予定が

書き込んであった

デイサービスから母が帰ってくる時間に

父がいないのに

デイサービスにも伝えてないし

私も聞いていない

2ヶ月もたつのにいまだに

母の介護をしているという意識が薄い

16時30分頃デイサービスから

帰ってくる母が一人で

父が帰ってくる18時30分頃まで

大人しくしているわけがない

それでなくても父が買い物に出てる間に

買い物に行こうとしていた事例が

発生しているのに

その可能性を心配にならなかったのか?

手出しをせずに父の無責任な行動で

何が起きるかやらせてみた方がいいかとも

考えたが

デイサービスにも迷惑がかかるし

何より私が気が気じゃない

仕事を早退して母を預かることにした

誰もいない家に

帰ることになる事実を知った母は

最初不安を口にしたが

少しすると「家に一人でいれるよ」と

言い出した

「絶対外出ちゃうじゃん」と言うと父が

「一人で外に出ると怪我しちゃうかもしれないから危ないでな」

とわかったようなことを言い出したが

そもそも誰のせいで危険な場面を

作り出していると思ってるのか

まあなにもしなかった父が

なんとか母の世話をしながら

生活してくれているだけでも

良しとしないとね




母退所

2024-04-18 12:01:28 | 日記
昨日とうとう母が帰ってきた

うるさいくらいに帰りたがっていたのに

いざ帰るとなると施設の人たちと

泣きながら別れを惜しんでいる

だったら

もっと居てくれても構わないのに

連れて帰ってきた母は

私の家を見ても

自宅のマンションを見ても

そこがどこだかわからなかったようだ

家に入って見渡したら初めて

自分の家だと理解できたらしい

帰ってきて2時間ほどは

動きも慎重で発言も

「怖いからおとなしくしてる」

って言ってたのに

3時間もすると入院前と同じように

「夕飯のしたくしなきゃ」

「買い物してこないと」

「一人でどこにでも行けるよ❗」

と覚醒してしまった

午後に担当者会議をやった

ケアマネさんとデイサービス担当者さん

介護ベッドを入れてくれた業者さんが

実家に集まった

母の覚醒発言をみなさんで諫めてくれる

「また転んで入院になったら悲しいからしばらく我慢しようね」

と言われると母は涙ぐみながら

「そうだよね」

と言う

退所はしたものの

みなさんからのアドバイスで

紙パンツを続けることになったし

外出時は必ず

歩行器を持って出てくださいと

言われた

母を迎えに行く時

父にも「必ず外出時は歩行器持ってね」

と言って

父も「わかってる」って言ったのに

一度自宅に戻った後

お昼を食べに出掛けようと

私が車を取りに行って戻ると

歩行器を持って降りてこなかった

「歩行器は?」

と聞くと父は

「まあいいだろ、俺が手を引くから

と言う

その前に歩行器を押す母と一緒に

歩く父は歩行器を引っ張っていた

母のペースはもっとゆっくりなのに

歩行器に引っ張られるように

歩かされている感じだった

おそらく父にしてみたら

母のペースはじれったかったんだろう

母の歩幅に合わせる人ではない

直接引っ張った方が早く歩けると

考えたのかもしれない

母が車に乗り込むのも

母が手元足元を確認しながら

自分で乗り込もうとするのを

後ろからいきなり担ぎ上げて押し込んだり

降りるときも力ずくで引っ張り出したり

その度に母が悲鳴を上げても

お構いなしだ

担当者会議で父が

歩行器を持ってこなかったと言うと

ケアマネさんは

「習慣付けるために必ず
     持って出てください」

と念を押した

父は少しふてくされたようにしてた

歩行器に

母の名前と住所と電話番号を書いて

入れておいたと

自慢げに言われたが

一人で外出はもう出来ないと

言ってあったのに

書いた電話番号は自宅のいえ電

想定されるのは一緒に出掛けた際

お店とかではぐれた場合だと思うが

ほとんど機能していないいえ電を

書いておいても意味はない

「そこはパパの携帯番号書いとかないと」

と言うと

「俺にかけてきても仕事中は出られない」

と答えた

父の想定で言うと

父が仕事中に母が一人で迷子になって

誰かが見つけてくれて

連絡をとってもらう番号は

誰もいない家のいえ電と言うことか

なんだろう?

父と話をしていると

ずっと痒いところとは関係ないところを

ひたすら掻かれてる気持ち悪さがある

マンションのオートロック解除方法に

暗証番号のやり方があったと思うが

私たちはそれぞれ鍵を持っていたから

使ったことはないけど

管理会社に聞けばわかるんじゃないかと

父に聞いてみるようにと頼んだら

「ちょうど5月に変わるらしい」

と話し出した

「じゃあその時聞いてみてよ」

と言うと「わかった」

と言ったので話は通じてると思っていた

しかし担当者会議でその話をすると

その話はオートロックの話ではなく

郵便受けが変わるという話だったと判明

私はオートロックの話をしているのに

父の中で郵便受けの話にすり変わる

その後も何度もオートロックの話に

戻すのに父は郵便受けの話で返事をする

こんなにわかり合えないのってある?

そこじゃない感ハンパない

私の忍耐が試されている

まあ遠からず事件は起きるだろうが

私は片目をつぶって

成り行きを見守ろう



退所に向けて

2024-04-01 12:18:51 | 日記
私は不安しかないが

両親がうるさいので

仕方なく退所に向けて

施設の担当者さんに

どんな準備が必要か

どんな段取りで進めればいいかを

前回の母の診察の時に聞いてきた

やはり介護ベッドを

入れなくてはいけなくて

歩行器も必要

介護ベッドは今の母の介護度では

保険が使えないので実費になるが

月1,000円ほどで借りられるらしい

歩行器は保険が使えて月200円ほど

それを手配するために

在宅のケアマネさんと

まず打ち合わせをして手配して

ベッドをいれる日が決まったら

ベッドを入れる部屋を片付けて

介護用品がすべて準備が出来たら

退所日を決めると言う段取りだ

話を聞いて次の平日に

早速在宅のケアマネさんに電話をした

このケアマネさんは

元々母のケアマネさんで

私も頼りにしてる人なので

私の不安も話した上で

色々手配してもらうことになった

まず担当者会議をする日程を

組んでもらう約束をして

電話を切った

私としては急ぎたくないので

「ゆっくりで構わない」と伝えておいた

ケアマネさんから連絡があるまで

実家の片付けの事も

母の服の整理も

少し先延ばし出来る

子供たちの新生活も始まり

何かと私の回りも慌ただしいので

実家の事ばかりに時間はかけられない

そんな時に父から電話

「ママの退所はどうなった?」

沸々と怒りがわく

「かわいそうだ」「家で面倒みたい」

って言ってる本人は

言うばっかりで自分で動く気はない

私と一緒に施設の人から

介護ベッドを入れなきゃダメだと

聞いていたはずなのに

「ベッドって折り畳みの簡易ベッドでいいんじゃないか」

とか言ってるし

段取りも一緒に聞いてたはずなのに

自分からケアマネさんに

連絡を取るでもなく

黙ってても物事が右から左へ

自分の思いどおりに進むと思ってる

自分がやらなきゃいけないと思えば

ちゃんと人の話を聞いて

自分からケアマネさんに

連絡するだろうし

自分の住んでる家に

介護ベッドが入るんだと分かっているなら

片付けなきゃって普通思わない?

ただ黙って何もせず

私が実家に行って片付けを始めたら

少し手伝って

あとは成り行き任せ

食事を待っている子供と

何ら変わりない父が

足が不自由になり認知症の進んだ母を

どうやって介護するんだろう?

たぶん父のイメージの中では

入院前の母との生活が

そのまま戻ってくるんだと

思ってるんだろうな

夜ご飯を与えておけば

あとはほとんどデイサービスに行くし

問題ないと簡単に考えているんだろう

先日母を病院に連れていった際

うちの車はステップが高いので

踏み台を置いて

母が車から降りるのを補助したが

足が不自由になった母は

足場を確認しながら恐々ゆっくり

下りようとしていた

そこに何を思ったか

突然父が後ろから母を吊り上げ

植え込みを越えて歩道に母を運んだ

母は「怖い❗怖い❗」と叫んだが

お構いなしだ

骨粗しょう症が発覚した母に

そんな強引な事をしたら

肋骨なり他の足なりが骨折しても

おかしくない

「ダメだって❗そんなことしたら❗」

と私が言ったがなんで怒られたのか

わかっていないかもしれない

とりあえず母を怖がらせたことを

反省してほしい

こんなんで母が自宅に戻って

父が介護できるのかかなり不安だ

父は母をどうしたいのだろう?

そう遠からず

母が入院する事態になるか

入所する事態が起こる気がする

それまで私は

やれることをやるしかないかなぁ?

母のスマホ

2024-03-20 10:44:27 | 日記
施設に入所した時も

母にスマホは持たせた

入院中は

いろんな所に鬼電して

泣いたり喚いたり

妄想で理解に苦しむ作話をしたり

電源切っちゃったり

充電器失くしたり

色々あったので

もう持たせなくてもいいんじゃないかと

私は思ってたけど

父は散々母の作話に振り回されてるのに

母にはスマホを持っていて欲しいらしくて

施設に入って5日目以降

電源切っちゃって

1ヶ月連絡とれなかったのを

「施設に取り上げられたんじゃないか?」

と被害妄想炸裂してた

私は連絡とれなくなったし

それだけ認知症も進んだんだろうと

3月最初にして初めての面会の時

持ち帰るつもりでいた

ところが

私の想定を覆すほど

母の認知症は進んでおらず

むしろ孫の事もしっかり思い出していて

行きつけの美容院の名前も

スラッと言えた

スマホは例のごとく

間違えて電源を長押しして

切ってしまっただけのようだった

足の具合もかなり良くなっていて

施設に居座る理由が

無くなってきてしまった

月2回の面会の最初の時

母のスマホの電源を入れて

15分の面会時間内で

父の電話だけ着信拒否されていることが

判明したけど

解除することまで出来なかったので

2回目の面会の時に

母のスマホを預かって帰ってきた

帰ってきてからゆっくり操作したら

なんとか解除できた

時間があるときに

母の通話記録を確認すると

知らない電話番号に

電話していたことが判明

電話の内容が録音されるように

設定してあるので

聞いてみると

母と知らない(ちょっと怖い感じの)男性が

言い争っている音声が入っていた

内容を聞いていると

どうやら母が

その方に

2回も電話していて

「誰ですか⁉️」と言っていたみたいだ

その方にしてみたら

間違い電話も1回ならまだしも

2回目も「誰ですか⁉️」って言われたら

腹もたつだろう

電話をかけた母は

謝るでもなく悪びれるわけでもなく

「私はあなたの事は知らないけど電話番号があったから誰かと思って電話したんだけど‼️」

とかなり強気のけんか腰だ

なんでそんな番号に電話したのか

わからないが

詐欺電話とかだったらと思ったら

ゾッとした

電話帳の番号以外からの着信を

拒否する設定にしておいたが

想定外の事ばかり起きるので

対処しきれなくなってきてると感じる

両親の熱望に答えて

近々退所の話を進めていこうとは

思っているが

どんな珍事件を繰り広げてくれるのか

先が思いやられる

母はオートロックを解除できるのか?

2024-02-29 17:16:12 | 日記
「来月にはママを引き取る」

と言った父と話し合うため

父のもとへ向かった

追い詰められた表情で

「とにかく連れて帰ってくる」

と言っていた父に

私の話が通じるのか

キリキリと痛む胃をさすりながら

実家に向かった

父に施設の書類を渡して

とりあえず入所した時の

母の様子を話した

病棟から出て施設に着くまで

何度「自宅には帰れない」

と話してもすぐ忘れて

帰るのを楽しみにしてしまうこと

看護師さんも退院するまで

何度か施設に行くことを説明したが

理解できないようだと言われたこと

少し嫌がったが

普通に施設の中に入っていったこと

そんな状態だから

家に帰すなら一時も目が離せないことを

説明した上で

気になっていたことを父に聞いた

入院前の生活で

デイサービスが迎えに来ると

私がいる時は

マンションエントランスから

デイサービスの人がインターホンを鳴らし

母は「すぐおります」と言って

自分で下まで下りていっていた
(実家はマンションの4階)

私が見る限り毎回そうしているように

思えた

デイサービスの人も

エントランスの入り口で

待っていてくれたから

しかし父は

父がいる時は上まで

迎えに来てくれていたと

言いはっていた

「もしかしてパパがオートロック解除してあげてたんじゃない?

と聞くと

「いや、俺はなにもしてない
迎えが来るとあいつがインターホンに出てた

と答えた

お前なにもしとらんのかい❗

それなら父がいる時と私がいる時で

デイサービスの対応や

母の出来ることが

変わるわけない

「本当にママはオートロック解除出来てた?上まであがってきたお迎えの人をちゃんと確認した?」

そこまで突っ込むと父の目は泳ぎ

黙り込んだ

おそらく父は勝手に

お迎えの人は上まで迎えに来たと

思い込んでいただけだ

相変わらず母が出掛けるときも

見送るわけでもなく

デイサービスの人に

「お願いします」も言うことなく

自分はテレビを見ながら

動くことなく背中で

母が出掛けるのを感じていただけだろう

情景が目に浮かぶようだ

「例えば入院前にママがオートロック解除出来ていたとしても今のママには出来ないと思う
ママを家に帰したいならデイサービスに行く時も帰ってきた時も誰かが付き添わなきゃだめだよ
家に置いて一人には出来ないから会議にも行けないしパパの日課のお昼寝も出来ないからね

そう言うと

少し考え込んで

「うーん俺が仕事辞めてもしょーがないしなぁ」

とつぶやいた

「仕事辞めてつきっきりになったら俺の方がおかしくなる」

と言い出した

やっと現実が見えてきたかもと

「そうだよ、まず自分達の生活を守った上で出来ることをしていけばいいんじゃないかな?

と言うとほっとしたようだった

「俺は一回は家に帰してやらないといかんかなと思っただけで」

と言うので

「今はコロナの関係で出来ないけど落ち着いてくれば外泊って形で家に帰すことも出来ると思うしそもそも今いる施設もずっと居ていい施設じゃないからね?そのうち出されると思うから家に帰すならどうやってママを安全に家に置いておくかしっかり準備してからじゃないと帰せないしその時のママの状態で無理だと思えばまた施設も探さなきゃいけないよ

と言うと納得したようにうなずいた

とはいえ

また母からおかしな電話があったら

豹変するかもしれない
 
それだけ父にとって

母はトラウマなのかもしれない

私たち娘は母から離れて

母の呪縛が取れてきたけど

父は今になって縛られているのかも

私も3人目を産むと決めた頃からやっと

母と距離が取れるようになってきた

今思うとなんであんなに

母の言うことを聞かなければならないと

思ってしまったんだろう?

私が3人目がほしいと話した時

母は大反対をした

「3人目産んでも私は面倒見ないからね❗」

と母に言われたが

望むところだと思ってしまった

母に手伝ってもらって助かった部分は

感謝しているが

孫の私物化も激しかった

私に相談もなく勝手に

娘の髪を切っていたり

私が子供たちにマフラーでも編もうと

毛糸を買ってきたら

「私が編んでやるわ」と言って

毛糸を持っていってしまったり

やりたい放題だった

その頃親しい人が亡くなり

「死ぬときに後悔したくない」

という気持ちが芽生え

3人目を産む決意をした

3人目は完全母乳だったのもあって

手の平を返して

預かろうとする母をかわす

いい言い訳だった

上の子を言い訳にして

出産後も実家には帰らず

「沐浴は私がやる」

と言うのでそれだけ母に任せた

少しずつ距離を取りつつ

客観的に母を見れるようになってきて

母の身勝手さや非常識に嫌気がさしてきた

母の言うことは絶対じゃない

若い時にそう思えたら

私の人生も違ったかな?

今幸せだからいいんだけど

母のために

家族にも迷惑かけているから

私もしっかりしないとね


父にもしっかりしてもらわないとね