探し物は見つからない実家だが
気になったのは
箱に入った新品の
天ぷら鍋2つ
まったく同じものが2つある
「なんで天ぷら鍋が2つもあるの?」
と聞くと
「あーなんかかわいくて
買っちゃったのかなぁ?」
って他人事みたいに母が言う
2回もかわいくて買っちゃったのか
揚げ物もほとんどしなくなったのに
主婦の血が
買わずにはいられなくするのか?
売るほどある田楽味噌も
またしても酢味噌も
買ってきていたし
どんどん買ってくるものは
それだけでは料理ができないものばかり
おととい実家にいた時
おパンツを発掘してすぐ
母は洗濯機をまわしていたが
洗濯をそのまま忘れていて
夕方父が
「おい❗柔軟剤がないぞ❗洗濯機途中だぞ❗」
と急に騒ぎ出した
たたみかけるように父が
「もういい❗柔軟剤は俺が買ってくるから飯作っといてくれ❗」
↑
(言い方…)
と言う
ただでさえ処理能力が落ちている母に
次々に畳み掛けてもわかるわけもない
パニックになって
「私が買ってくるからいいわ❗」
と母が叫んでいる
父は母がどういう状況でも
自分のペースを死守しようとする
夕方6時には夕飯を食べたいのだ
5時過ぎた時点でそれが始まった
父は
「夕飯は冷蔵庫に残ってるマグロに
山芋するだけでいい❗」
と言っているが2人分の量ではない
冷蔵庫には厚揚げやらネギや白菜が
入っているので
昔の母なら
上手に副菜を作ったはずだが
今はそれも難しい
父は自分の分さえ時間通りに食べられれば
他の事情は考慮できない
自分勝手な人なのだ
しかもそれに50年も付き合ってきた母は
意地になってでも言う通りにしたい
パニックぎみに買いにいこうとする母に
柔軟剤の名前とマグロを1パックと
メモを書いて渡した
半泣きで買い物に行った母
父の性格はよくわかっているが
母ができてないことへのフォローを
父に期待するのは無理なんだなぁと
改めて思った