母は毎年クリスマスになると
子供にサンタブーツのお菓子を
買ってくれていた
認知症が進んでいる今年は
もう無理だろうなと思っていた

うちの子供たちも上二人は
大学生と高校生
クリスマスのお菓子を
欲しがる歳でもなくなった(はず
)

一番下はまだ小学生なので
一番下にだけ欲しがった
クリスマスのお菓子を買った
子供たちには
「あーちゃんはクリスマスのお菓子も
お年玉も思い出さないと思う
だからといって私はわざわざ
「下さい」とは言わないから
これからはあーちゃんからは
期待しないでね
」

と言っておいた
お菓子はいいけどお年玉は欲しいと
子供たちはブツブツ言っていた

12月25日の夕方
母がうちに来た
ティッシュペーパーに包んだ
お金を差し出し
「私クリスマスのお菓子
毎年買ってたよね?
今年はすっかり忘れてて
準備できなかったから
子供たちにこのお金分けてやって」
と言った
思い出せたんだなぁ

その日はちょっとしっかりしてたのかも
ありがたく受け取って

3等分して子供たちに渡した
一番下にはお菓子の金額分差し引いて
渡した
「お菓子はあーちゃんに買ってもらったってことで
」

というと「うん❗
」と言った

その日の母は昔の母だったけど

次の日実家に行き
冷蔵庫を見ると
やっぱり認知症が進んだ母だった
