認知行動療法 (Cognitive Behavior Therapies:CBT)
・行動論・認知論に基づく心理療法
・行動科学的知見に基礎を置くエビデンス(実証された効果)の確認に
最も積極的な心理的介入を含む体系。
・精神科だけでなく、生活習慣や痛みなどの問題にかかわる医療全般、
企業団体でのメンタルヘルス管理、福祉、学校教育、療育、司法矯正、
より身近な健康管理やストレスマネジメントの領域まで普及している。
・今日、生活の質の低下を招くあらゆる問題について、
エキスパートが、心理社会的介入戦略を立てる上で、第一選択肢とされている。
1 基本的な考え方
・1950年ごろ、学習理論の応用である行動療法として誕生した。
・初期の行動療法は、
望ましくない習慣行動の変容と望ましい習慣行動の形成を、
Skinnerの体系を基礎に進める「応用行動分析」と、
ある中枢刺激に条件づけられた不適切な情動の変容を目的とした介入 の
2本立てで構成されていた。
・絶対的な創始者はなく、科学性、プラズマティズムを基盤として、
多くの研究者、実践家がバージョンアップしてきた。
・1960年代後半から1970年代にかけ、
クライエントの情報処理(認知)へ焦点づけ、
その変容を積極的に進める心理療法アプローチが開発された。
・症状を行動と認知でとらえる。
・「認知」とは、
出来事のどこに注意を向けているか、その出来事をどのように解釈するか、
その出来事の影響の見積もり(認知的評価)はどうか、
などについての処理過程を指す。
・出来事の受け止めや情報処理、評価におけるバイアス(偏り)にまで、
変容の対象が広がった。
・「学習」とは、経験を通して行動に一貫した変化が生じること。
・「行動」とは、筋骨格運動のみならず、情緒的反応、身体反応、
さらには、認知的反応、情報処理活動まで含められる。
・すべての心のトラブル、生活上の習慣の問題、
情緒の問題、人間関係や集団力動の問題は、
人の習慣的行動及び認知活動と、
それらの内外環境とのやりとりとして説明される。
2 機能(メリット)の分析
・心の問題・障害のすべてには、
何らかの「望ましくない」ふるまいの習慣化が含まれる。
「望ましくないふるまい」の維持が「問題」となる。
・ある面において害をなす習慣であっても、
別の面では、遂行する本人にメリットをもたらしている。
本人にとって、メリットが皆無であれば習慣として維持することはない。
・ある習慣が「適応的でない」とされるのは、
「周囲からみて」「長期的に見て」有害であるためであるが、
本人にとっては、「刹那的に」、メリットがある。
(ex.リストカットは本人にとって「気分や思考のリセット」がある)
・短期的な「快の出現」や「不快の消失」を、
遠い先にあるメリットに優先させることは難しい。
・長期的なメリットに価値を見据え、
等価なメリットをもちリスクは小さい他のふるまいへ置き換えが進むような
支援プランとして、認知行動療法が役に立つ。
〇行動を増やす随伴性
・直後の快出現と、直後の不快消失。
・「先行する刺激」に対し、「行動」したら「快出現」
(ex.授業中の先生からの問いかけに、挙手・発言したら、褒められた)
「先行する刺激」に対し、「行動」したら「不快消失」
(ex.弟のちょっかいに、遊びで返したら、弟が泣かなかった)
いずれもその後の行動が出現しやすくなる。(強化)
・支援対象の行動レパートリーにない行動の生起頻度を高めるためには、
段階的なスモールステップによる行動形式の手続き(シェイピング)が必要。
*「トークンエコノミー法」
・正の強化を効果的に進めるために、
代理貨幣(集めると価値あるもの)が得られるというシステムの導入。
〇望ましくない(出現頻度を低下させたい)行動の出現の抑制
「消去」「タイムアウト」「レスポンスコスト」
*「消去」
・現在ある随伴性を特定し、随伴関係を無くす手続き。
・消去を開始した後、行動が一定期間に限って、
高頻度で生起するようになる(バースト)
行動消去の持続は、このバーストを経た後に達成される。
*「タイムアウト」
・それまであった、快をもたらす機会や権限を一定期間制限(停止)する
*「レスポンスコスト」
・予定されていた快刺激の提供が、行動出現に応じて減じられる方法。
(ある状況で望ましい行動を増やすことは、
結果として、望ましくない行動の生起を抑制することにつながる)
参考記事 こちら
カテゴリー「学習ノート」の「応用行動分析 1」
「応用行動分析 2」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
『そんな簡単に「行動」は変えられないんだな』
いやいや、キミだって、多少は「学習」するじゃん。
・・ゴハンもらうとき、「お手」できるし
(2016年 6月下旬 夜 撮影 1Fリビングにて )
・行動論・認知論に基づく心理療法
・行動科学的知見に基礎を置くエビデンス(実証された効果)の確認に
最も積極的な心理的介入を含む体系。
・精神科だけでなく、生活習慣や痛みなどの問題にかかわる医療全般、
企業団体でのメンタルヘルス管理、福祉、学校教育、療育、司法矯正、
より身近な健康管理やストレスマネジメントの領域まで普及している。
・今日、生活の質の低下を招くあらゆる問題について、
エキスパートが、心理社会的介入戦略を立てる上で、第一選択肢とされている。
1 基本的な考え方
・1950年ごろ、学習理論の応用である行動療法として誕生した。
・初期の行動療法は、
望ましくない習慣行動の変容と望ましい習慣行動の形成を、
Skinnerの体系を基礎に進める「応用行動分析」と、
ある中枢刺激に条件づけられた不適切な情動の変容を目的とした介入 の
2本立てで構成されていた。
・絶対的な創始者はなく、科学性、プラズマティズムを基盤として、
多くの研究者、実践家がバージョンアップしてきた。
・1960年代後半から1970年代にかけ、
クライエントの情報処理(認知)へ焦点づけ、
その変容を積極的に進める心理療法アプローチが開発された。
・症状を行動と認知でとらえる。
・「認知」とは、
出来事のどこに注意を向けているか、その出来事をどのように解釈するか、
その出来事の影響の見積もり(認知的評価)はどうか、
などについての処理過程を指す。
・出来事の受け止めや情報処理、評価におけるバイアス(偏り)にまで、
変容の対象が広がった。
・「学習」とは、経験を通して行動に一貫した変化が生じること。
・「行動」とは、筋骨格運動のみならず、情緒的反応、身体反応、
さらには、認知的反応、情報処理活動まで含められる。
・すべての心のトラブル、生活上の習慣の問題、
情緒の問題、人間関係や集団力動の問題は、
人の習慣的行動及び認知活動と、
それらの内外環境とのやりとりとして説明される。
2 機能(メリット)の分析
・心の問題・障害のすべてには、
何らかの「望ましくない」ふるまいの習慣化が含まれる。
「望ましくないふるまい」の維持が「問題」となる。
・ある面において害をなす習慣であっても、
別の面では、遂行する本人にメリットをもたらしている。
本人にとって、メリットが皆無であれば習慣として維持することはない。
・ある習慣が「適応的でない」とされるのは、
「周囲からみて」「長期的に見て」有害であるためであるが、
本人にとっては、「刹那的に」、メリットがある。
(ex.リストカットは本人にとって「気分や思考のリセット」がある)
・短期的な「快の出現」や「不快の消失」を、
遠い先にあるメリットに優先させることは難しい。
・長期的なメリットに価値を見据え、
等価なメリットをもちリスクは小さい他のふるまいへ置き換えが進むような
支援プランとして、認知行動療法が役に立つ。
〇行動を増やす随伴性
・直後の快出現と、直後の不快消失。
・「先行する刺激」に対し、「行動」したら「快出現」
(ex.授業中の先生からの問いかけに、挙手・発言したら、褒められた)
「先行する刺激」に対し、「行動」したら「不快消失」
(ex.弟のちょっかいに、遊びで返したら、弟が泣かなかった)
いずれもその後の行動が出現しやすくなる。(強化)
・支援対象の行動レパートリーにない行動の生起頻度を高めるためには、
段階的なスモールステップによる行動形式の手続き(シェイピング)が必要。
*「トークンエコノミー法」
・正の強化を効果的に進めるために、
代理貨幣(集めると価値あるもの)が得られるというシステムの導入。
〇望ましくない(出現頻度を低下させたい)行動の出現の抑制
「消去」「タイムアウト」「レスポンスコスト」
*「消去」
・現在ある随伴性を特定し、随伴関係を無くす手続き。
・消去を開始した後、行動が一定期間に限って、
高頻度で生起するようになる(バースト)
行動消去の持続は、このバーストを経た後に達成される。
*「タイムアウト」
・それまであった、快をもたらす機会や権限を一定期間制限(停止)する
*「レスポンスコスト」
・予定されていた快刺激の提供が、行動出現に応じて減じられる方法。
(ある状況で望ましい行動を増やすことは、
結果として、望ましくない行動の生起を抑制することにつながる)
参考記事 こちら
カテゴリー「学習ノート」の「応用行動分析 1」
「応用行動分析 2」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
『そんな簡単に「行動」は変えられないんだな』
いやいや、キミだって、多少は「学習」するじゃん。
・・ゴハンもらうとき、「お手」できるし
(2016年 6月下旬 夜 撮影 1Fリビングにて )
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