3 回避行動の変容
・多くの「心の問題」の支援において、
クライエントが抱く不快な感情や感覚、それをもたらす刺激から
回避されたいという衝動の適切な調整が必要となる。
・回避行動は「不快消失による強化」で維持されているので、その変容は難しい。
・過剰な恐怖や不安、嫌悪感などは、
一般的には、時間の経過、いわゆる「場数を踏む」経験(慣れ)により、
自然に減弱していくもの。
・回避行動は、「慣れ」を生じ難くしている。
・恐怖や嫌悪からの回避が症状を維持していると理解できる問題・障害
に対する認知行動療法では、「エクスポージャー」が介入の中心となる。
・この技法は、段階的に進める場合と、集中的・持続的に進める場合がある。
*エクスポージャー(暴露法)
・不安や恐怖のために避けている場所や状況に少しずつ慣らし、
克服した経験をつんで自信をつけていく方法。
〇段階的エクスポージャー
・ある刺激や状況がもたらす緊張や恐怖、および回避衝動を、
スモールステップ化された課題に徐々に取り組み、慣らしていく手続き。
・ウォルピの「系統的脱感作療法」は、これが恐怖治療として体系化されたもの。
〇集中的・持続的エクスポージャー
・初期段階から、あえてある程度の強さの回避衝動が高まるような状況に、
心理教育を受けたクライエントがわが身をさらすのを、セラピストが支援する。
(セラピストがクライエントにさらすのではない)
高まった回避症状が、時間をかけて「自然に蒸発されていく」のを待つように。
4 観察による習得
*社交的スキル訓練(social skills training:SST)
・モデリング(観察学習)(模倣による学習)を
基盤とした認知行動療法介入。
・他人とのコミュニケーションに有効となる対人スキルの
獲得を進める支援プログラム。
①問題となる場面の同定
②その場面で期待される社交的スキルの確認
③モデリングによる習得
④ロールプレイの実施
⑤フィードバックを受け修正
⑥実際の場面での実施と評価
の過程からなる
関連記事 こちら カテゴリー「学習ノート」の 「SST」
5 認知の修正 (認知療法・論理情動行動療法)
・人は起こった出来事そのものによって、
怒りや悲しみ、落ち込み、不安を引き起こすのではない。
出来事をどのように解釈するかによって、抱く感情が異なってくる。
・この常識的原理を基礎にした心理療法が、
ベックの「認知療法」、エリスの「論理情動行動療法」。
・それぞれ、自動思考や思い込みを本人が自覚し検討・修正することと
不合理な信念への気づきと、そのための丁寧な論駁が重視される。
*認知療法(ベック)
・認知モデル・・ 出来事 → 認知 → 感情 の流れ。
・実際の介入では、この枠組みのための心理教育が重視され、
協働的でかつ実証性を重視する治療関係の中で、
クライエントが自らの自動思考の偏り、非合理性に気づき、
チェックを働かせていくこと、そして、
それが、実際の生活の中に般化し、自動化することが目標となる。
*活動活性化
・「行動」を「活性化」させて辛い状況を改善させよう、という治療法。
・「気分がよくなる行動を増やす(気分の悪くなる行動を減らす)」
→「心と体の症状が緩和される」といった循環を生み出す。
・生活の中で「快」が得られにくくなっており、
そのためにさらに非活動的になる、という悪循環にある対象に、
段階的な脱出を支援する手法。
*行動実験とは、
・ある認知の妥当性、たとえば「自分から声をかけても必ず拒否される」
という信念が果たして実際に起こるかどうかを検証するため、
「声をかけてみる」行動を実験的に試してみて、
認知の変化を評価していく方法。
・面接室の中だけでなく、援助対象の生活の中での実践が重視される。
面接と面接の間に、宿題の実施、生活の記録が求められることが多い。
6 認知行動療法の第三世代
*アクセプタンス&コミットメント療法
(Acceptance and commitment therapy:ACT)
・ヘイズにより、認知行動療法の一つの展開として提案されたアプローチ。
・行動療法的手法にマインドフルネスを取り入れ体系化されている。
・心理的に柔軟性をもって「今、この瞬間」を価値判断せず受け入れる。(アクセプタンス)
自身が選んだ価値に対しての行動を維持、または変化させるプロセス(コミットメント)
がセラピーの主軸であり目標。
*マインドフルネス
・「今、ここでの体験に、評価せずに、とらわれない状態のまま、
ただ観察していく心的活動、及びその状態」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
マリンちゃんの場合、
「今、この瞬間」を価値判断なしで、受け入れているよねぇ。
『・・・』
(2016年 6月下旬 夜 撮影 1Fリビングにて )
・多くの「心の問題」の支援において、
クライエントが抱く不快な感情や感覚、それをもたらす刺激から
回避されたいという衝動の適切な調整が必要となる。
・回避行動は「不快消失による強化」で維持されているので、その変容は難しい。
・過剰な恐怖や不安、嫌悪感などは、
一般的には、時間の経過、いわゆる「場数を踏む」経験(慣れ)により、
自然に減弱していくもの。
・回避行動は、「慣れ」を生じ難くしている。
・恐怖や嫌悪からの回避が症状を維持していると理解できる問題・障害
に対する認知行動療法では、「エクスポージャー」が介入の中心となる。
・この技法は、段階的に進める場合と、集中的・持続的に進める場合がある。
*エクスポージャー(暴露法)
・不安や恐怖のために避けている場所や状況に少しずつ慣らし、
克服した経験をつんで自信をつけていく方法。
〇段階的エクスポージャー
・ある刺激や状況がもたらす緊張や恐怖、および回避衝動を、
スモールステップ化された課題に徐々に取り組み、慣らしていく手続き。
・ウォルピの「系統的脱感作療法」は、これが恐怖治療として体系化されたもの。
〇集中的・持続的エクスポージャー
・初期段階から、あえてある程度の強さの回避衝動が高まるような状況に、
心理教育を受けたクライエントがわが身をさらすのを、セラピストが支援する。
(セラピストがクライエントにさらすのではない)
高まった回避症状が、時間をかけて「自然に蒸発されていく」のを待つように。
4 観察による習得
*社交的スキル訓練(social skills training:SST)
・モデリング(観察学習)(模倣による学習)を
基盤とした認知行動療法介入。
・他人とのコミュニケーションに有効となる対人スキルの
獲得を進める支援プログラム。
①問題となる場面の同定
②その場面で期待される社交的スキルの確認
③モデリングによる習得
④ロールプレイの実施
⑤フィードバックを受け修正
⑥実際の場面での実施と評価
の過程からなる
関連記事 こちら カテゴリー「学習ノート」の 「SST」
5 認知の修正 (認知療法・論理情動行動療法)
・人は起こった出来事そのものによって、
怒りや悲しみ、落ち込み、不安を引き起こすのではない。
出来事をどのように解釈するかによって、抱く感情が異なってくる。
・この常識的原理を基礎にした心理療法が、
ベックの「認知療法」、エリスの「論理情動行動療法」。
・それぞれ、自動思考や思い込みを本人が自覚し検討・修正することと
不合理な信念への気づきと、そのための丁寧な論駁が重視される。
*認知療法(ベック)
・認知モデル・・ 出来事 → 認知 → 感情 の流れ。
・実際の介入では、この枠組みのための心理教育が重視され、
協働的でかつ実証性を重視する治療関係の中で、
クライエントが自らの自動思考の偏り、非合理性に気づき、
チェックを働かせていくこと、そして、
それが、実際の生活の中に般化し、自動化することが目標となる。
*活動活性化
・「行動」を「活性化」させて辛い状況を改善させよう、という治療法。
・「気分がよくなる行動を増やす(気分の悪くなる行動を減らす)」
→「心と体の症状が緩和される」といった循環を生み出す。
・生活の中で「快」が得られにくくなっており、
そのためにさらに非活動的になる、という悪循環にある対象に、
段階的な脱出を支援する手法。
*行動実験とは、
・ある認知の妥当性、たとえば「自分から声をかけても必ず拒否される」
という信念が果たして実際に起こるかどうかを検証するため、
「声をかけてみる」行動を実験的に試してみて、
認知の変化を評価していく方法。
・面接室の中だけでなく、援助対象の生活の中での実践が重視される。
面接と面接の間に、宿題の実施、生活の記録が求められることが多い。
6 認知行動療法の第三世代
*アクセプタンス&コミットメント療法
(Acceptance and commitment therapy:ACT)
・ヘイズにより、認知行動療法の一つの展開として提案されたアプローチ。
・行動療法的手法にマインドフルネスを取り入れ体系化されている。
・心理的に柔軟性をもって「今、この瞬間」を価値判断せず受け入れる。(アクセプタンス)
自身が選んだ価値に対しての行動を維持、または変化させるプロセス(コミットメント)
がセラピーの主軸であり目標。
*マインドフルネス
・「今、ここでの体験に、評価せずに、とらわれない状態のまま、
ただ観察していく心的活動、及びその状態」
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マリンちゃんの場合、
「今、この瞬間」を価値判断なしで、受け入れているよねぇ。
『・・・』
(2016年 6月下旬 夜 撮影 1Fリビングにて )
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