向精神薬
・精神疾患の治療に用いられる薬剤。
・多くの向精神薬が、1950年代のほぼ同時期に開発され、
それまでの精神科治療を根底から改革した。
・抗精神病薬は、統合失調症などの重症精神障害者に対する心理的接近を容易にし、
その医療を精神病院から地域社会を中心としたものへと変化させた。
・抗うつ薬や抗不安薬の普及は、一般人口の中に潜在していたうつ病や不安障害の患者を
掘り起こすことに貢献し、メンタルヘルスの対象を拡大させた。
・精神科薬物療法が、精神疾患の診断分類の考え方にも大きな影響を与えた。
精神疾患の原因・病態に関する神経生物学的研究を発展させた。
・今日では、プライマリーケア医はじめ一般の身体科の医師も、処方する機会が多い。
1 分類
・従来、適応となる疾患別に、
①抗精神病薬 ②抗うつ薬 ③抗不安薬(睡眠薬としても) ④気分安定薬
の4つのカテゴリーに分類されてきた。
・今日、あるカテゴリーに対応する薬剤が
他の複数のカテゴリーに対応する疾患にも有効であることが知られ、
薬理学的カテゴリーに従っての分類へと、見直されつつある。
①抗精神病薬
・適応:精神病症状(幻覚、妄想、精神運動興奮)
適応拡大:統合失調症から双極性障害、うつ病へ
*定型抗精神病薬・・第1世代
・クロルプロマジン、ハロペリドール ・・
*非定型抗精神病薬・・第2世代 (かっこ内は製品名)
・リスペリドン(リスパダール)、パリぺりドン(イヴェガ)、
オランザピン(ジプレキサ)、アリピプラゾール(エビリファイ)、
クロザピン(クロザリル) ・・
・1990年代以降に開発。現在は主流。
・錐体外路系副作用が比較的少ない。
・体重増加・糖尿病の悪化のリスク。
・治療抵抗性統合失調症には、クロザピンのみが唯一有効。
(服用に際して毎週の血液検査が義務づけられている)
②抗うつ薬
・適応:抑うつ症状(抑うつ気分、意欲低下、不安・焦燥、不眠、食欲低下)
適応拡大:うつ病から不安障害へ
(強迫性障害:クロミプラミンとSSRIが有効)
*三環系抗うつ薬(TAC)
・イミプラミン(トフラニール)、クロミプラミン(アナフラニール)
アミトリプチリン(トリプタノール) 等
*選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)
・パロキセチン(パキシル)、フルボキサミン(ルボックス・デプロメール)・・
*セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI)
・ミルナシプラン(トレドミン)、デュロキセチン(サインバルタ) ・・
③気分安定薬
・適応:躁状態、精神運動興奮
*リチウム(リーマス)
・双極うつ病への有効性や双極性障害エピソードの予防効果も認められる。
・長期使用で、腎機能、甲状腺機能、心機能の障害
*抗てんかん薬
・バルプロ酸(デパケン・セレニカ)、カルバマゼピン(テグレトール)、
ラモトリギン(ラミクタール)
④抗不安薬・睡眠薬
*ベンゾジアゼピン系抗不安薬・睡眠薬
・適応:不安障害(神経症)、不眠、激越、興奮、けいれん、筋緊張
・即効性に優れており、激越、興奮の初期治療に使用されることが多い。
・連用により耐性、依存を生じやすい(常用量依存)ので、
漫然と長期に投与することを避ける。
・注意すべき副作用
・持ち越し効果 ・筋弛緩作用・転倒 認知障害・健忘 ・呼吸抑制
・反跳性不眠・反跳性不安 ・離脱症状 ・奇異反応 アルコールとの相互作用
・生物学的半減期に基づいて、以下のように分類。
・超短時間作用型:トリアゾラム(ハルシオン)
・短時間作用型:エチゾラム(デパス)、ブロチゾラム(レンドルミン)
・中間型:フルニトラゼパム(ロヒプノール・サイレース)
・長時間型:クアゼパム(ドラール)
半減期が短い・・入眠困難や一過性の不眠に。
半減期が長い・・中途覚醒や早朝覚醒に。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
『今度は、お薬のこと・・・』
お薬はホントにありがたい、ってこと、あるんだよね。
そりゃ、必要ないのが一番だけどね。
(2016年9月下旬 夕方 撮影)
この度の、西日本の豪雨、
日を追うごとに、被害の全貌が明らかになってきて、
その大きさ、深刻さに、驚くばかりです。
被害に遭われた方々へ、心よりお見舞い申し上げます。
・精神疾患の治療に用いられる薬剤。
・多くの向精神薬が、1950年代のほぼ同時期に開発され、
それまでの精神科治療を根底から改革した。
・抗精神病薬は、統合失調症などの重症精神障害者に対する心理的接近を容易にし、
その医療を精神病院から地域社会を中心としたものへと変化させた。
・抗うつ薬や抗不安薬の普及は、一般人口の中に潜在していたうつ病や不安障害の患者を
掘り起こすことに貢献し、メンタルヘルスの対象を拡大させた。
・精神科薬物療法が、精神疾患の診断分類の考え方にも大きな影響を与えた。
精神疾患の原因・病態に関する神経生物学的研究を発展させた。
・今日では、プライマリーケア医はじめ一般の身体科の医師も、処方する機会が多い。
1 分類
・従来、適応となる疾患別に、
①抗精神病薬 ②抗うつ薬 ③抗不安薬(睡眠薬としても) ④気分安定薬
の4つのカテゴリーに分類されてきた。
・今日、あるカテゴリーに対応する薬剤が
他の複数のカテゴリーに対応する疾患にも有効であることが知られ、
薬理学的カテゴリーに従っての分類へと、見直されつつある。
①抗精神病薬
・適応:精神病症状(幻覚、妄想、精神運動興奮)
適応拡大:統合失調症から双極性障害、うつ病へ
*定型抗精神病薬・・第1世代
・クロルプロマジン、ハロペリドール ・・
*非定型抗精神病薬・・第2世代 (かっこ内は製品名)
・リスペリドン(リスパダール)、パリぺりドン(イヴェガ)、
オランザピン(ジプレキサ)、アリピプラゾール(エビリファイ)、
クロザピン(クロザリル) ・・
・1990年代以降に開発。現在は主流。
・錐体外路系副作用が比較的少ない。
・体重増加・糖尿病の悪化のリスク。
・治療抵抗性統合失調症には、クロザピンのみが唯一有効。
(服用に際して毎週の血液検査が義務づけられている)
②抗うつ薬
・適応:抑うつ症状(抑うつ気分、意欲低下、不安・焦燥、不眠、食欲低下)
適応拡大:うつ病から不安障害へ
(強迫性障害:クロミプラミンとSSRIが有効)
*三環系抗うつ薬(TAC)
・イミプラミン(トフラニール)、クロミプラミン(アナフラニール)
アミトリプチリン(トリプタノール) 等
*選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)
・パロキセチン(パキシル)、フルボキサミン(ルボックス・デプロメール)・・
*セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI)
・ミルナシプラン(トレドミン)、デュロキセチン(サインバルタ) ・・
③気分安定薬
・適応:躁状態、精神運動興奮
*リチウム(リーマス)
・双極うつ病への有効性や双極性障害エピソードの予防効果も認められる。
・長期使用で、腎機能、甲状腺機能、心機能の障害
*抗てんかん薬
・バルプロ酸(デパケン・セレニカ)、カルバマゼピン(テグレトール)、
ラモトリギン(ラミクタール)
④抗不安薬・睡眠薬
*ベンゾジアゼピン系抗不安薬・睡眠薬
・適応:不安障害(神経症)、不眠、激越、興奮、けいれん、筋緊張
・即効性に優れており、激越、興奮の初期治療に使用されることが多い。
・連用により耐性、依存を生じやすい(常用量依存)ので、
漫然と長期に投与することを避ける。
・注意すべき副作用
・持ち越し効果 ・筋弛緩作用・転倒 認知障害・健忘 ・呼吸抑制
・反跳性不眠・反跳性不安 ・離脱症状 ・奇異反応 アルコールとの相互作用
・生物学的半減期に基づいて、以下のように分類。
・超短時間作用型:トリアゾラム(ハルシオン)
・短時間作用型:エチゾラム(デパス)、ブロチゾラム(レンドルミン)
・中間型:フルニトラゼパム(ロヒプノール・サイレース)
・長時間型:クアゼパム(ドラール)
半減期が短い・・入眠困難や一過性の不眠に。
半減期が長い・・中途覚醒や早朝覚醒に。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
『今度は、お薬のこと・・・』
お薬はホントにありがたい、ってこと、あるんだよね。
そりゃ、必要ないのが一番だけどね。
(2016年9月下旬 夕方 撮影)
この度の、西日本の豪雨、
日を追うごとに、被害の全貌が明らかになってきて、
その大きさ、深刻さに、驚くばかりです。
被害に遭われた方々へ、心よりお見舞い申し上げます。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます