一年前の今日、マロンが虹の橋を渡った。
マロンはルビーやチロルと違い、一人ぼっちで苦労して生きていた仔だった。
近所の子供達の家をたらい回しにされ(多分どこの家でも飼っちゃダメといわれたのだろう。)
最後には結局捨てられた。
私がマロンを家に連れて来たのは大雨の日だった。
隣のアパートの階段でずぶ濡れになりながら、鳴いていたね。
声はもう枯れきって、まるでカラスの鳴き声のようだった。
家に来てすぐ、箪笥の隙間に入り込んで何日も出てこなかった。
何日かたってやっと出てきても、いつでも逃げれる体勢を崩さなかった。
カーテンに登ろうとしたので「ダメ!」と言ったらひどくおびえて、
箪笥の隙間に入り、また何日も出てこなかった。
そのおびえ方が尋常じゃなく、どこかで叩かれていたんだなと容易に想像できた。
そんなマロンもここが安全な場所だと分かると、少しずつ気を許すようになって。
マロンの声は可愛かった。本当に綺麗な声だった。カラスのようなガラガラ声じゃなかった。
だから、長い間そうとう鳴いていたんだね。声が枯れるくらいにね。
マロンは最初はウチに来てもビニール袋の上に寝て、納豆を食べたがった。
きっとゴミ置き場で寝泊りしてたんだろうな。と思って胸が詰まったよ。
さらに月日が過ぎると我が家で一番の甘えん坊さんになり、
私がちょっとでも座るとすぐ膝に乗ってくるので、何も用事が出来ないよー。
と困った毎日が続いた。
でも、、マロンはどこかいつも遠慮がちで、「また捨てられちゃったらどうしよう?
いい子にしてないと、、。いい子にしてないと、、。」と思っているのがひしひしと
伝わって来て、いくら「大丈夫だよ。絶対に捨てたりしないからもっと自由でいいんだよ。」
と言ってもマロンはいい子で有り続けたね。
マロンに逝かれた日、それがとっても辛くて、私は深刻なペットロスになった。
マロンが糖尿病になって入退院を繰り返していた日々。
家に帰って来れた日は辛い体でも私の膝から離れなかったね。
病院は見知らぬ人達が痛い事するし、
周りには知らない犬や猫が一杯。
母さんやルビーやチロルはいないし、、。
また捨てられたと思った?
あんなにいい子にしてたのにって。
大好きなルビーが欲しいって言うから、大好物のお刺身も
涙を呑んで全部ルビーにあげたのに、、。って。
病院でも、もう何も口に出来なくなって帰って来た日。
マロンはホッとして幸せそうだった。やっと大好きな家に帰ってこれたから。
でも、、家に帰ってから、わずか1日で逝ってしまったね。
もっと家にいたかった?
でも、、いい子にしてないとだから言えなかった?
ごめんね。。母さん後悔が残るよ。
どうせ助けてあげられないのだったのなら、、
病院に入院させずにずっと家にいさせてあげればよかった。
マロンがやっとみつけた安住の地だったのにね。
家が一番好きだったのにね。
だから、母さん立ち直れなかったよ。
それで虹の橋の話やなんか片っ端から読み漁ったりして。
母さんが泣いてるとマロンが虹の橋の手前の雨のゾーンから出れない事とか、
母さんから手紙が来るたびに、スタンプが貯まってマロンのお願いが叶うとか。。
普段ならバカみたいって思って信じない様な事を、全部信じて実行したりして。。
でもそれでも中々立ち直れない母さんの為に、マロンがくれたプレゼント。
それがあーちゃんだね。
あーちゃんの命に責任を持つ事で、母さんも前に進むしかなくなったよ。
それも必死でやらなくちゃ守れない大きな馬だよ。
マロン、ありがとう。
マロンの作戦勝ちだよ。あーちゃんは必死じゃないと守れない。
マロンからのメッセージだと思って、人生掛けてガンバるよ!!
ルビー女王様もご健在でいらっしゃるしね。
マロンもチロルとまた一緒で楽しくなったね。
今日はマロンの大好物のお刺身買ってくるからね。
もうルビーに取られないから大丈夫!!チロルと仲良く食べてね。
ずっとこれからも手紙書くよ。
私達女子組を見守ってね
ワカメさんが虹の橋を渡り、とても大変な時にご訪問頂き、更にコメントまで頂き、有難うございます。
ペットロス。私は割りと現実的な方なので、まさか自分がなるとは思ってもいませんでした。それもかなり深刻でした。
でも、こうしてマロンの事を振り返る度に、今、私に託されている仔達を大切にして行こうと思います。
ワカメさん一家は私のお手本です。
ワカメパパ、ママのような優しくて強い親になれるように、私も頑張って行きますのでこれからも見守ってくださいね。
以前はとても悲惨な経験をしたのですね
でも、麻乃さんと出会えて幸せに暮らす事ができて良かったです。
優しい猫さんになれて、
麻乃さんに愛されて
今は感謝して温かな気持で見守ってくれていることでしょう
温かい言葉を頂き、有難うございます。
最後まで「いい子」を崩さなかったマロンが、本当に幸せだったのか、、。
そんな心残りが今でも消えず、辛い時があります。
でも、残された仔達を幸せにしてあげる事がマロンの一番の望みと思い、先へ進みます。
マロンはそんな優しい仔でしたから。
マロンの事は本当に幸せにしてあげたかったです。
でも、こうしてマロンに毎日の出来事を手紙で報告していると、一緒に頑張っているような気がします。
今日はちょっとだけ思い出に浸りたい。
でも、、明日からはまた元気に頑張りますネ。
この仔は私が飼った歴代の猫達の中でも
特に不憫で切なかったです。
マロンへの心残しを糧に今いる仔達を
頑張って行きます。
脇目振らず、抱き締めて、
涙にも濡れてしまいますね!
そんな仔が虹を渡るときは、
なおさら、
心がえぐられる思いであったでしょう。
見られなかったかもしれないお母さんの
姿を見れた、その日の嬉しさに、
幸せだったよ、お母さんの仔になって、
よかった、よかったよと、
思い出をぜ~んぶ包んで、
今は、
元気に、
過ごしていることでしょう・・!
ネッ!
こうして写真やコトバにして、
マロンの思い出や自分の想いを残すことは、
供養になりますからね。
天国へ旅立ったことや
一緒に過ごした時を風化させないことは、
残された家族の愛情だと思います。
そんなマロンは幸せですよ。
猫を飼う人の多くが不幸な生い立ちも何もかもをすべて引き受けて全力で守ってくれるのが伝わってきます。
ありがとう☆