13歳前後というのは自分に問いかけ、失望する時期である。
今まで宇宙飛行士だってサッカー選手だって内閣総理大臣にだってなれると思っていた子供時代から、客観的に自分を見つめ、周りから自分はどう思われているかを気にし、鏡を見る時間が増えたり、自室にこもったりする…そんな時期だ。
これは非常に貴重な時期で、成長過程の中でのまったく正常な兆候であり、それが自己の内省へと導くのである。
私たち親は、彼らに悩むのをやめるように言うべきではない。
なぜなら有益な悩みは、単に、内面に向けての意識化の表現であり、それは青年期の発達の初期の段階で現れる本質的な成熟の特徴であるからである。
そして13歳時は、批判に対し非常に敏感であり、また他人の情緒の動きに鋭敏である。
悩み、イライラしていると言ったほうが近い。
ある13歳時は、すぐに悪態をつくが、多くの子供は、何も言ったり、したりしない。
そしてむっつりとその場を出て、自分の部屋へ行き、事の次第をよく考え冷静になる。
全てを発達障害や育児の出来、不出来で測るのではなく、子供達の正常な成長発達を知っていれば、「おっ!来たな!!」と成長を喜び、応援することが出来るようになるのである。