拝島正子のブログ

をとこもすなるぶろぐといふものを、をんなもしてみむとてするなり

「千人」の中のマイスタージンガー

2019-08-16 09:44:30 | 音楽

竜三(おしんの亭主)が寝たばこをしていた。危ない。火事の元である。私はときどき寝ワインをする。危ない。シミの元である。ということで、相変わらず「千人」の話。第1部の途中でオケだけになるところにヴァーグナーの「ニュルンベルクのマイスタージンガー」のライトモティーフが現れる(写真の楽譜)。付点のリズムになっているが、移動ドで読めば「ドー、ソーソソー、ミファソラシドレミー」で明らかにマイスタージンガーである。これは確信犯である。マイスタージンガーをウィーンで初演したのはマーラーだし、他の曲にも同じ引用があるようだ(逆に、マーラーは「巨人」の葬送のメロディーをRシュトラウスに「バラの騎士」の中でパロられている)。今回の通唱会、私はクラリネットを吹くにあたって一番神経を使ったのはこの部分だった(このモティーフは吹かないが)。変拍子だし、拍子がころころ変わるし、最初にバーンスタインの音源に合わせて吹いたときは皆目分からなかった(バーンスタインは練習用には向かない)。だが本番では、指揮者の指示が素晴らしく明解だったし、ピアノがきっちりおさえてくれてたし、クラが入る前に出るオーボエが完璧だったこともあって最高にうまくいった(で、他の簡単な箇所で間違えた)。さて、いい加減なんかで上書きをしないと仕事もなにも手に着かない「千人」である。次回、「千人通唱会」の企画立案あたりの話をして「締め」としよう(中締めだったりして)。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿