パブロ・ピカソ《 鏡を持つアルルカン》

　定年まで勤めていた会社の今年の美術カレンダー、1月を飾ったのはあの有名なパブロ・ピカソの作品でした。
　1923年の作品で一般的に知られているピカソの抽象的な作品ではなく、1917年頃から一転した「秩序への回帰」と呼ばれる 揺り戻しが起きた新古典主義時代の作品なのです。
　本作の X 線撮影の結果によればこの顔は当初ピカソの自画像であったという。
　ピカソはここで自分の顔をピエロの仮面で隠したということになり、ピカソの偽装された自画像とも 呼びうる作品なのです。