東京公演まであと1か月となりました。
舞台ミュージカル「ジャージー・ボーイズ」、アメリカで30回以上観ている私なりの「東京公演の見どころ」について少しずつ書いていきたいと思います。
(舞台については「予告動画」として見ることができるシーン以外はネタバレをしないつもりでおりますが…それでも、事前情報なしで舞台を楽しみたいと思われる方にはスルーをお奨めします)
1回目は「映画版は予習に最適」!
日本で大好評となったイーストウッド監督による映画版ですが、この映画は「あまりミュージカルという感じがしない」という感想を持たれた方が多かったようです。まぁ、何をもって「ミュージカル」と称するか…ってことでしょうが。
舞台の「ジャージー・ボーイズ」も「ミュージカル」としてはかなりユニークな形態を持っています。歌が台詞の代わりになるということはなく(登場人物の心情を表す役割をしている曲はあります。これは映画でも同じでした)基本的には、歌う必然性のある場面でのみ歌います。(第2幕になると、必ずしもそうとは言い切れないシーンも出てきますが)4人の主人公たちが語りながら進行するやりかたは映画でも取り入れられました。
そこでなんですが…私も字幕付きのミュージカル(オペラも)は観たことがありますが、通常、言葉での台詞よりは歌のほうが語りのスピードは遅いですし、歌詞が台詞の代わりをしてくれていると、字幕を読みながら内容を理解するのは割と楽な感じがします。しかし、この「ジャージー・ボーイズ」の場合は台詞でストリーが進行するので、そういう部分では、外国語の劇を鑑賞するときと同じくらいの集中力で字幕を目で追う必要があるとも言えます。実際、3月にブロードウェイで観たときも、あらためて「台詞多いな…字幕大丈夫かな?」なんて思ってしまいました(笑)
まぁ、そこで役に立つのが映画版でしょう。映画は舞台の流れや台詞を忠実に再現しています。映画版を何度も観て、ストリーの流れや台詞を頭に入れていれば、ずいぶん助かるでしょう。「こんなシーン、映画にあったっけ?」と思えるシーンだけ字幕を見ればよいわけで…。
重要なシーンである「ボブを加入させるシーン」や「ジップの家で4人が思うをぶつけ合うシーン」も映画も舞台も台詞はほぼ同じです。厳密に言えば、前者は映画のほうが台詞2,3増えていて、後者のほうはトミーが「納税分のお金を使い込んだ」と言うところで使う表現が違っているだけ。台詞のシーンが長く続くと、ストリーに置いていかれまいとどうしても字幕が気になるところではありますが、映画版が頭に入っていれば大丈夫。
それよりも、舞台上の人の動きに注目してくださった方が、ずっとずっと面白いのです!!
これについては(2)でお話します。
(続)
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