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And This Is Not Elf Land

JERSEY BOYS on Broadway その②

    何、この「シリーズ」?!(爆)

ところで
トッポ・ジージョの声、覚えてますか?


(まぁ、こういうワザはジャロッド・スペクター君並みの「スーパー・ヴォーカリスト」じゃないと出来ないナ…)


現ブロードウェイのフランキー役、ジャロッド・スペクターの歌は「激賞もん」だと先にも書いておりますが、とにかく…彼は、「歌だけなら」10点満点あげてもいい!素晴らしいです!!

で、初登場場面で、「いきなり!」その非凡さを見せつけるのです。

トミー・デヴィートと兄+ニック・マッシがヴァラエティー・トリオとして、ニュー・ジャージーのクラブで演奏していたころ、16歳のフランキー少年は、独特の高い声で、演奏される音楽にに唱和しながら、あちこちのクラブに顔を出していました。澄んだ声で歌いながらクラブを飛び回る姿は、まるで天使のようでした。

彼に目を付けていたトミーは、ある日、いつものようにクラブにフランキー少年が来ているのを見つけて、(エド・サリヴァンの口調を真似て)「みなさ~ん!ウィーン少年合唱団やトッポ・ジージョも真っ青のリトル・フランキー・カスタルチオを紹介しましょう!」などと突然に名差し!で、「来い、フランキー」と彼を舞台に上げるのです。

で、フランキーはあまりに急な話にオドオドしながらもI Can’t Give You Anything But Loveを歌い始めます。ま、ここは「お馴染み」な冒頭のシーン。

というか、私はその歌に入る前のYou're the Apple of My Eyeで既に「出来上がって」いますけどね。あの「アアアア、ラビュ~~~チュリチュリ、ラビュ~~~♪」のフレーズで「掴まれて」しまいまうんですよ…私には、JBをリピートできる幸せを噛みしめる瞬間なのでございます(!)

はい、で…話を戻しましょ!
ジャロッドがこの「I Can’t Give You Anything バッラ~~~~~ヴ~~♪」と歌い始めると、観客からくすくす笑いが起きるんですよ(ジャロッドで観た2回ともそうだった)「えっ、ここ笑うところ?」と思ったんですけど、よく聴いていたら…ここね~ジャロッド君はトッポ・ジージョの声を真似て歌っているのよ(きゃー可愛い~…萌)ちなみに、オリジナル・キャストCDでジョン・ロイド・ヤングが歌っているこの曲は、16歳の少年が突然にステージに上げられて、普通にオドオドしながらも一生懸命歌っている感じで、特に「色」はついてないと思う。


っていうか、みなさん、「ウィーン少年合唱団」はともかく…「トッポ・ジージョ」って知ってますか!?

リアルタイムで知っている人は「ン十代以上確定」だな!それでも、日本ではその後も子ども番組キャラクターとして出てきていたので、知っているのは「リアルタイム世代+」というところか?

当時の人形劇の人形と言えば、一束ぐらいの糸が見え見えだったりするのが普通だったのに、このトッポ・ジージョってどうやって動いているのか?日本の子どもたちの間でも、ちょっとした話題になっていましたよ。(CGなんぞは「想像の世界」にさえ存在しない時代の話ですよっ!!)で、トッポ・ジージョって世界数十カ国で紹介されていたのですが、どの言語に吹き替えられても、彼のトレードマークとなっていたのは「独特の鼻にかかったような声」

それで、JBを観て、いつも思うんですけど…トッポ・ジージョはイタリア生まれで、初登場が1960年代初頭。エド・サリヴァン・ショーにレギュラー出演して人気を博していたのも60年代のことなので、この1934年生まれのフランキー・ヴァリが16歳だったというシーンにおけるこの言及には、時代的な不一致があります。(ま、ここに突っ込んでいる爺さんたちもいるものと思われます)

またまた話はずれましたが…

ジャロッド・スペクターがこのI Can’t Give You Anything But Loveを「トッポ・ジージョ風味」で笑いを取りながら歌うのが、これがまた上手いの!!

単なる「ウケ狙い」で歌うんなら、そんなに難しいことでもないでしょうが(つまり「誰にでもできる」)…安易な笑いのシーンにしてしまうのでもなく、まず「歌」としてのクオリティーを崩さずに、非常に「きちんと歌って」且つ「笑いも取る」…その上に、「泣く子も黙るトミー」に名指しされて、オドオドしながらも、それでも人前で歌えるなんてまんざらでもないと思っているフランキー少年の心理を、絶妙の歌唱で表しているの!!ワオ~!こういうワザは、類まれなヴォーカリストじゃないと無理…他の人はマネをしない方がいいです(?)



なんて、もう「萌え話」をしていればきりがないですけど~

わたくし的に、一番「萌える」シーンというのは

カーテンコールのあと、4人のメンバーが後ろ向きになって、肩を組んで小走りで舞台から去っていく所!!
ブロードウェイでは、途中「ジャンプしながら」駆けて行くじゃありませんか!!

あれをやられるとたまらんわ~!!

ああいう「後姿の絵」って、まさしく60年代の(外国の)ボーイズバンドとか、日本のグループサウンズじゃないの!も~う、懐かしさがこみあげてきて、胸がキュンと疼きますよ!あの時代は、バンドのメンバーたちは揃いのコスチュームを着て、みんなで肩を組んだりしてピンナップやポスターに収まったりしていたの!!!当時のバンドって、今よりもはるかに「グループ・コンシャスなイメージ」で売ってましたしね。

あの4人のボーイズの後ろ姿を見ると「あ~~~、ずっと、ずっとリピートしてやるんだ!」とか思うのよね…で、「楽々と二桁超え」の鑑賞回数となってしまいました(…)おそらく、現地のおばさんファンたちもそれに近い思いなんじゃないんでしょうか。懐かしくも甘酸っぱい思い出とともに、何かがよみがえってくる…週末になると、JBロゴ入りの赤いTシャツを着た60代、もしくはそれ以上のおばさんたちが、ボックスオフィスに並んでいらっしゃいますよ。(あのTシャツ…私は着る勇気はない)(?)



正直に申しましょう…

なんだかんだと理屈をこいていても

わたくしは心の底では認めています。

「JERSEY BOYSはアメリカン韓流」

コメント一覧

master of my domain aka Elaine's
再びありがとうございます!
luce di primaveraさまはイタリア語に堪能でいらっしゃるのでしょうか?

“primavera”は「春」という意味ですよね。私は、SEINFELDの中にpasta primaveraをめぐる騒動のエピソードがあって、それで覚えたにすぎませんが

JBでは、イタリア語のセリフに反応する観客もいますよね。luce...さまもお分かりになるのなら羨ましいです。

私もネットの世界の片隅で遊ばせてもらっているからには、やはり自分の発言には責任を持たねば!…と、luce...さまのような方に出会うたびに身が引き締まります。こちらこそよろしくお願いします。

私はシカゴで一度だけ夫に付き合ってもらいました。日本でのライブコンサートよりも乗り乗りでしたよ(ここだけの話

私の場合は短期滞在で集中して観るので、夫はさすがに「(毎日のように観るなんて)理解できない」と1回しか付き合ってくれませんでした(同じようなことを、先日ステージドアで、ボブ役のセバスチャン・アーセラスにも言われました!もちろん、嫌味なトーンではありませんでしたが)

やはり、ある程度の期間をおいて、観続けるのが、それ相当の発見もあるのでしょうし、理想的ではないかな~と思っています。
また、ショーのこと…いろいろ教えてください
luce di primavera
早々のコメント、とても嬉しいです~

地元にいますと、日常生活の続きで出かけることになるので、却ってなかなか足を運べないものですーー
夫を差し置いて夜に家を空けることにも抵抗があったりして、結局、観劇はいつも夫が一緒~。 (夫の回数分だけ私に回してもらえたら、月1で行けるのにっ!!!)

でも、日常を引きずったまま劇場に入っても、いざショーが始まると、もうすっかりJBの世界に引き込まれてしまって、帰る時には、パワーをもらって帰る感じ!
ホント、たまりませんよね~

Elaine'sさんの記事は、JBネタ以外でも考えさせられるところが多いです。
文章力の卓越さは、すなわちElaine'sさんがさまざまな情報をご自身の中でキチンと整理し、その上でご自分の考えをしっかりと持っていらっしゃるからに他なりません。。。

Elaine'sさんの書かれたものを読みながら、学ばせていただいている私です!!!
master of my domain aka Elaine's
ありがとうございます!
luce di primaveraさま、コメントありがとうございます!

こちらこそよろしくお願いします!

なに、来週の土曜に観に行かれる!?

「私も行きたい~~」

しかし…私が「JBをいつでも見られる場所」に住んでいたら、とうに生活は崩壊していたものと思われます

観劇レポ、お待ちしております。どこのコメント欄にでも書きこんでくださいませ!!

ニック役のマット・ボガートの実弟であるドミニク・フランシスはシカゴのJBのアンサンブル(時々ニック)にいて、いい仕事をしていました。お兄さんに会うのも楽しみにしておりましたのに…私もluceさまと同じく、役の解釈云々以前に、この人自身が果たして「やる気あるのか?」と思えてなりませんでした。全く同感です。(ちなみに、マットは可愛い赤ちゃんができたばかりで、プライベートも充実してるはず)

ニック本人は劇中であまり語らなくても、他のメンバーが彼について語る重要な台詞がいくつもありますし、フランキーは最後の台詞で、ニックからの「問い」を観客に投げかけて終わりますしね。やりがいのある役だと思うんですが…

舞台の様子を知らせてください!楽しみにしています。
luce di primavera
はじめまして!
Elaine'sさま
初めまして!
トッポ・ジージョ世代の、luce~と申します。
現在NY在住です。
今年の4月に初めてJBを観て以来、すっかり虜になってしまい、来週の土曜日で5度目の観劇です。。。
(Elaine'sさんの二桁には足元にも及びませんが~)

Elaine'sさんのJB評があまりにも言い得て妙で、いつも「そうそう!」とうなずきながら、記事のアップを楽しみにしています。

私もねー、ニック・マッシを演じている役者さんにはいつも物足りなさを感じていました。
「この人、ホントウはこの役、やりたくないのかな~
 早く他の作品に移りたいのかなーーー」って。
おそらく来週も変化はないと思いますが、そのあたりもチェックしてこようと思っています。

今後ともどうぞ宜しくお願いします。
master of my domain aka Elaine's
おお
brown potさま、こんにちは!
体調は回復されたでしょうか?この週末もゆっくりするお時間があればいいですね。
私などはもう、どうせ地方に住んでいるんですもの…海外の劇場に行くのも、日本武道館や東京厚生年金などに行くのも、大した違いはない!…と「信じきるようになってしまいましたこれからどうなるのでしょう
brown_pot
トッポ・ジージョ、覚えてます
Elaine'sさまの記事を拝見するたびに、JERSEY BOYSの魅力がびしびしと伝わってきて、舞台未見の私にもたまらんです
実際に舞台を観たうえでコメントできない自分が何とももどかしいのですが…。
そしてブロードウェイの舞台観たさに、とうとう火が点いてしまいました

トッポ・ジージョはイタリア生まれだったのですね~。
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