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And This Is Not Elf Land

SWEENEY TODD その③

映画『スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師』
その③…なんて言ってますが、単に3度目を見てきたってことなんで(笑)

この段階になると、面白いくらいに音楽そのものがスイスイ頭に沁みこんでくるのです。もう、作品世界も何もない、ひたすら「音」が心地よかった。私的には「これぞ、ミュージカルの楽しみ!」って感じでしょうかね。

ただ、やっぱりジョ○―・デッ○(意味の無い伏字…笑)の歌は下手。
っていうか、役者全体の「歌唱」の平均点は最近映画化されたミュージカル映画の中では最低レベルじゃないでしょうか?…ちょっとマシなのはボラットさんだけで(でも、最後の高音は吹替えっぽい)

でも、それがこのソンドハイムの音楽に乗っかると、今までに無いジャンルの音楽を聴かされているような心地よさと実験的な面白さがでてくるのが不思議なのです。これが舞台のように朗々と歌う役者だったら、普通にオペラ・ミュージカルのようになっていたと思いますが。

個人的には、その昔、キーボードを使って「プログレッシブ・ロック」の真似をして遊んでみていたことを思い出してしまいました。私の演奏の技術なんて、そりゃも~う…ってレベルだったんですが、でも演奏テクニックが追いついてなくても、当時の最新型キーボードの機能に助けられて、「やった~!」という満足感だけは得られたというのは大変な快感でした。(「音楽の才能がある」というより…単に「メカを使うのが上手いだけじゃないか、自分?」みたいな。でも快感には変わりがなかった)この映画の音楽にも、なんかそういう「快感」があるような気がします。

こういう「それなり」の歌でも、このいかにも難易度の高そうなメロディーを歌いながらお芝居をしてるのを見せられると、こっちまでワクワクしてきますよ♪トビー君のパートなんて、コールューブンゲンの(ちょっと、懐かしすぎ!!)半音階の練習を聞かされてるみたいで…で、時々「おっ~と」なんですが(笑)それでも「心地いい」し…あの悪役二人のおっさんの、カラオケ・レベルの掛け合いを聴いていても…それでも「心地いい」の!!

なんで??

なんかバランスがいいんでしょうね。
(こういう結論しか導き出せなくてスイマセン)

きっとねぇ、舞台だったら「エネルギッシュにシュール」に聴かせるところも多いんじゃないかと想像するんですが、映画ではトータルとしてこれがベストバランスな感じがします。いい意味で、歌が一人立ちしていないというか…

ま、とにかく音楽のクオリティーが高いんですよね。私は、近年のミュージカル映画の中で最も「音楽のクオリティーの高さ」を感じたのは『エビータ』でしたが、これは訂正させていただきます。

これまでの私の体験の中では、『屋根の上のバイオリン弾き』の音楽にもこれに近い「沁みこむ快感」がありましたね~。ちょっとクセのある「音」が心地いい…みたいな。あ、そう言えば、今日は何気にWICKEDに似たメロディーも発見!(WICKED{が}似ているんですが)「ジョアナ~」のところが「グリンダ~」と聴こえそうになる部分があった、、



あとは、今日は、衣装箱に隠れたジョアナが隙間からトッドの血塗られた剃刀を見ておびえるシーンが『13日の金曜日』みたいで笑いました。あそこはジョニー・デップも「もしかしたら、俺ってジェイソン?!」と一瞬思ったはずだ。




でも、ジョニー・デップってホントに人気があるんですね!

私は基本的には「ハリウッド大作系」の映画はあんまり観なくって、以前に『パイレーツ~』を観たときも「すいません…これって面白いんですか?」状態だったようなもんで。ちなみに、彼の作品で映画館で見たのは前述の『パイレーツ』と『ギルバート・グレイプ』だけなのですよ。



で、本作もR15であるとは言え、これだけ派手に宣伝もしてるし、私の周辺でも「スウィーニー・トッド」って名前だけは今や中高年から子どもまで知っているんですよ。(「東国原」みたいもんで…笑)スウィーニー・トッドが(日本で)一番名の知られた舞台ミュージカルの主人公(勿論、元ネタもありますが)になる日も近いんじゃないでしょうか!?

ハリウッドの大スターって凄いもんですね~
(サインフェルドなんて誰も知らない…あっ、誰も聞いてないね??はい、スイマセン)

コメント一覧

master of my domain aka Elaine's
brown potさま、こんにちは!
コメントありがとうございます!いえいえ、どこにコメントをいただいてもOKですよ、ありがとうございます。私も、以前に書いたことを読み直すいい機会になります。
で、私は気づきました(!?)
何を気づいたかというと…私はどうも「いい男は歌が天才的にうまくないと納得いかない」みたいなところがあるようです
なんたって、私は稲垣潤一さんを基準に考えているわけで(汗)あの人よりもいい男は、あの人よりも特徴のある魅力的な声を持つor歌唱力が優れている…じゃないと気が済まないんでしょう…ってことは、世の中の大方の男性は、スーパー・ヴォーカリストじゃないといけないわけです(爆)(そりゃ、最初から無理な話だ
でも、もちろん、ミュージカル映画ならではの歌唱の解釈もありますし、この映画は好きなミュージカル映画の五指に入るのには変わりがありません。
ホントに、ソンドハイムの音楽はクオリティーが高いし、くせになります。自分のリサイタルなどで彼の曲を歌うミュージカルスターって結構いるようですが(ジョン・ロイド・ヤングもよく歌ってます)グレンさんもどこかで歌っていらっしゃるのではないでしょうか?

brown_pot
うれしい~!
Elaine'sさま、こんばんは。
こんなところにコメントして、気づいていただけるかどうか

先ほどいただいた当方へのコメントを拝見し、かなりこの作品を押していらしたので、「もしや!?」と参上しましたところ、やはり以前に記事にされていらしたのですね!
しかも3本も~!
もう、大喜びでございます~!!

舞台の様子をご存知のElaine'sさまとしては、やはり映画版はいろいろ感じるところがあるのですね。
ジョニー・デップの歌とか・・・
舞台役者と比べるとやはり歌唱力についての見劣りは否めない感がありますよね。ヘレナ・ボナム=カーターにしてもそうですが。

彼を弁護するわけでもないのですが、彼と同年代のメジャーなハリウッド俳優の中では、あれだけこなれた感じであの役を演じられる男優はいないのではないかと思います。
ですので、私としてはジョニー・デップ、十分アリです

また、脇の主要な役柄のほとんどにイギリス出身の俳優をあてている点を考えると、ティム・バートンは舞台となるロンドンの雰囲気をかなり重要視していたのでしょうね。
そして、それは成功していると感じました。

でも、なんといってもミュージカル。音楽のすばらしさは格別ですねっ。
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