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And This Is Not Elf Land

A View from the Bridge


アーサー・ミラー作品は、残念ながら生の舞台で観たことはないのですが、本を読む限りでは、一番好きなのがこの『橋からの眺め』なのです。

久しぶりに読むと、またブルックリンを訪れたくなりました…というか、私の中の「一つの嗜好」にも気付かされましたね。

つまり、
わたしは、いかにもイタリア~ンなドラマが好きらしい…(!?)

この劇の舞台はブルックリンの貧しいイタリア系の港湾労働者が住んでいるレッドフック地区。時は50年代。移民法が改正されたばかりで、不法入国者もアメリカ人と結婚すれば国籍が与えられた。

ミラー自身がこの地区に出入りしていた時、イタリアからの不法入国の青年が国籍取得目的で自分の娘と結婚しようとしていることに腹を立てた父親が、役人に通報するということがあったらしい。しかし、市民社会の法の順守以上に仲間内の「掟」が重んじられる彼らの世界では、密告(=仲間を売ること)には死の制裁が待っている。この一件を目の当たりにしたミラーは、あまりに直情的な彼らの世界に惹きつけられたらしい…


このストリーもそのような話がベースになっていますが、まるでオペラだ…と思ったら、本当にオペラ化されているようです。そっちの方も観てみたい。(CDは出ています)


それよりも、やはりプレイの方もブロードウェーでやってくれないかな?調べてみると、一番最近では98年に上演されているらしいです。そのときのビアトリス役は、今年のトニーにもノミネートされているアリソン・ジャネイでした。(このときもノミネートされているんですね)ぴったりのイメージです。彼女は映画版HAIRSPRAYのペニーのママでもおなじみ。

ミラー作品としては、昨年はAll My Sonsをやりましたし、そろそろこちらはいかがでしょう?



あと(話は変わりますが)オフで高評価を得たOUR TOWN(これはワイルダー作品)ですが、こちらのブロードウェー・バウンドの情報も入っているんですが、この成り行きも非常に気になっています。

しかし、肝心のクロマー監督は、秋から別作品(二-ル・サイモンの『ブライトンビーチの思い出』)を手がける予定が入っているんだそうで、どうなるのか気にかけている演劇ファンも少なくないようです。

このプロダクションのOUR TOWNは、昨年秋にシカゴで観ているんですよね。非常に緻密に造り込まれたパフォーマンスで、この作品世界を感動的に伝えていました。(監督の力量でしょう。監督は舞台監督役もしていました…ちょっとややこしい話ですが、原作を読んでくださればお分かりいただけると思います)それがこの春にオフ・ブロードウェーにやってきて、そしていよいよブロードウェーへ(NORMAN CONQUESTの劇場でやるという噂…)

おお~!

再びブロードウェーで観ることができたら、どれほど大きな感動になるでしょう!稚魚で放流した鮭が、大きくなって川へ戻ってくるのを見るような感じでしょうか(?…アホな例えしか出てくなくてスイマセン…汗)とにかく、私にそういう感動体験をさせてください~(お願い!)

話は戻りますが『橋からの眺め』については、改めて書きます。
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