スコットヘリプライ(略してHP)シリーズというと、皆さんご存知のとおり、既に廃盤になった伝説のソルトウォーターフライロッドですね。
HP888/3はゴロがいいためか、あまりにも有名で、このためHPシリーズは8フィート8インチというイメージが強いのではないかと思います。
たしかにHPシリーズは8フィート8インチでシリーズ化されていました(HP696/3、HP7815/3とHP8415/3は別ね!)。
しかしこのHP、最終的にHPという独立したシリーズになったのは確かですが、かつてはGシリーズに含まれ(G***/3HPと標記されていました)、9フィートモデルがあった時代があります。
夏子ナンパ隊で一緒に出動した方々には、9フィート時代のHP(G9012/3HP)をお見せしているため、ジーキュウマル系エッチピーの存在をご存知とは思いますが、ここ数年来のブームでソルトフライを始められた方のほとんどはジウキューマル系エッチピーの存在自体を知らないのではないでしょうか?
ためしにインターネットで検索してみましたが、G909/3HPもG9012/3HPもほとんどヒットしません。これではこの銘竿が歴史に埋もれてしまいかねません。
っということで、歴史に残す意味も含めてここにお披露目します。
上と真ん中の二本がジーキュウマル系エッチピーで一番下がエッチピーハチハチ系です。
モデル名で言うと上からG9012/3HP、G909/3HPそしてHP888/3となります。
グリップの形が継承されているためぱっと見はほとんど同じですが、詳細に見ていくとちょっとした違いが目につきますね。
まずエクステンションバットの造りが違います。ジーキュウマル系エッチピーの2本はコルク+ラバー製マッシュルームキャップですがHP888/3はコルク+EVAで丸くシェイピングされています(G888/3HPでもエクステンションバットが丸くシェイピングされたものと角張ったものがあるようです。)。リールシートもHP888/3はダブルロックになっています。
まあ、このあたりは製造時期の違いや部品の調達都合によるものなのかも知れませんね。
次にグリップです。よく見ないと分かりませんがHP888/3はフィニッシュドコルクになっていません。
続いて、グリップ前のブランクに記されたモデル名と規格の標記です。ジーキュウマル系エッチピーがブランクの左側に書かれているのに対しHP888/3は右側です。そしてジーキュウマル系エッチピーが筆記なのに対してHP888/3は、、、ちょっと味気ないですね(なお、復刻番は筆記になっているそうです。)。
また、ジーキュウマル系エッチピーは各セクションにシリアルナンバーが書かれていますがHP888/3はバットセクションにしか書かれていません。ラッピングの色も違いますね。
ストリッピングガイドもジーキュウマル系エッチピーが伝統の赤リングなのに対しHP888/3は普通のSiCです。
極めつけはガイドの数。
ジーキュウマル系エッチピーはティップに6個、セカンドに5個、バットに1個の計12個ものガイドが取り付けられていますが(トップガイド含まず)、HP888/3はティップに5個、セカンドに3個、バットに1個の計9個しかガイドが付いていません。かなりケチって作られているようです。
さらに、ロッド本体ではないのですが竿袋が違います。ジーキュウマル系エッチピーは黒一色で折り返しもヒモもない袋なのに対し、HP888/3は赤い縁取りの付いた袋で折り返しとヒモ付きです。
ロッドチューブにも違いがあり、一見して解るのがチューブに書かれたScottの書体です。蓋のチェッカーも違う入れ方がされており、底蓋も違いますね。
これらの違いが竿のパフォーマンスに何か影響があるかというと全くそんなことはありません。。。爆!
強いて言えば、ガイドの数による違いが若干あるかな?ってくらいでしょう。
こんなことに拘って比較するって、単なるオタクな趣味の世界ですね。 ぷ ぷ ぷっ !
まあフィンノールやビリーペイトリールも、インスプールがアウトスプールになり、スプールに穴が空いて、ケースが変わったり刻印が変わったりと時代とともに変化しています。
息の長いモデルの時代ごとの微妙な変化って、何か面白いですね。
そういえば、息の長いモデルって他に何があるでしょうか?
竿で思いつくのは・・・まずはスコットのGシリーズ、オービスのスーパーファインシリーズ、ウィンストンのIM6シリーズは外せませんね。加えてUFMのアフィーレ、アーチストのロングリフターあたりでしょうか?
リールで言えばビリーペイトのAR、ハーディーのフェザーウェイトシリーズ、オービスのCFOシリーズ、UFMのカンタータ、マリエット、おっとフルーガーメダリストやヴァレンタインを忘れちゃいけません。こうしてみるとリールは息の長いモデルが多いですね。
まあ、1090-3RPL-XのティップはG9012/3HPのティップより硬く感じるのは確かですよん。(単にティップとバットのバランスでそう感じるだけかもしれんけどね。)。
ホンマお宝じゃね。
自分は一度触らせてもらったことだあるけど、確かに今時の高弾性系のロッドよりは少しミディアムな感じじゃったよね。それにガイドが異常に多いのは見て直ぐ気が付く・・笑。
しかし、この頃のHPは雰囲気いいよね~。。
やっぱりHPも良いかな~、まだ1本だけ作ってたよね。。謎笑
ちょこと気にはなってます。
1999のカタログではすでにHPシリーズで696と887~8814(除7815)、このときは7815なんていうのがありますね。
1997では、887、888,909,9010,9011,9012,8814でG/HPシリーズ。フィニュッシュドコルクにはなっていません。この年が移行の年のようですね。
主力艦のスペックが微妙に変化してるのが、興味深いですね・・・
そもそもカタログをあんまり見ん人間じゃけえね。(子供の頃はダイワのカタログとか結構見よったんじゃが・・・・)
これからはカタログも大事にしとかんといけんねぇ。
それで96年ではフィニッシュドコルクじゃなくなって、BW用の14番がカタログからは消えている。
ちなみにアルミケースのロゴは、どっちの年も既に筆記体なので、又さんの9012は、93年よりもっと前の奴と言うことになる。