2011年1月15日(土)曇り 気温低く風強し:単独
【コース】
小田急線秦野駅(蓑毛行きバス)⇒蓑毛バス停下車⇒蓑毛越⇒浅間台⇒高取山⇒念仏山⇒善波峠⇒弘法山⇒秦野駅
27654歩 1020kcal
何度も歩いた事が有るコースなのだが、何時以来だろうか?
少なくとも結婚後訪れた事が無いと思う。
ヤマビルの心配が要らなかった頃には四季を通じて歩けたが、現在は春~秋は注意が必要。
まぁ、「ヤマビルが怖くて山好きが勤まるか!!」と、仰る方には問題が無いのだけれど、私を含めてヤマビルが苦手な方には「残念ながら・・・」と言う場所になってしまった。
表丹沢を登る上での玄関口は、本厚木・伊勢原・秦野・渋沢・新松田の5駅が挙げられるが、様々な山々やコースが選べる駅は本厚木・渋沢・新松田の3駅の何れであり、伊勢原と秦野で下車した場合は、行く場所の選択肢が非常に少ない。
とは言え、伊勢原は大山登山の玄関口として乗降客が多く、秦野は表丹沢の縦走を行う場合のスタート地点となるヤビツ峠に向かうバスが出ている点で多くの登山者に利用される。
秦野駅は駅前も商店が多く、駅前の水無川沿いに商店街が延びているし、蓑毛・ヤビツ峠方面に向かう道沿いにも昔ながらの長い商店街が続く。
バスの出発時間迄に時間が有るのであれば、商店街を散策して少し先のバス停から乗ってみたい。
川を渡って直ぐの所にお握りや海苔巻き等を販売する古い商店が有ったり、猪肉も販売している肉屋さんや八百屋・魚屋さん…等、子供の頃に通った商店街を思い出す様々な「〇〇屋さん」が並ぶ。
「何とも風情が・・・」
と思ってしまうが、少し前迄ごく普通の光景だったんだよなぁ・・・。
今の町並みや繁華街は何とも寂しくて特徴の無い場所が多くなってしまったものだ。
さて、話が脱線したが、秦野は改札前に小田急系列の「スーパーOX」と「北欧パン(パン屋)」、その横にマクドナルドが有る他に、バスターミナルの周囲にミスタードーナツ、お惣菜屋等、昼食を調達するのに苦労しない。
ヤビツ峠迄行くバスは少なく、山歩きに適した時間帯のバスは1,2本のみなので、事前に時間を調べておく様に。
蓑毛止まりのバスは1時間に3本程度出ているので、ギリギリのタイムスケジュールを組んでいなければ「行き当たりばったり」の訪問でも十分だ。
因みにこの日は20分待ち。
もう少し待つのならお店でお茶にして良いのだが、逆に中途半端だ・・・。
蓑毛迄は20分程度。
久々に来たのだが、途中で道路の拡幅工事が行われたのだろう。
道が綺麗になっており、工事で失われた湧水群についての説明版が道路脇に建てられていた。
昨秋は、この辺りでもツキノワグマの目撃例が有り、駅前でも注意を促す案内が有った。
この日歩く尾根道の向こう側の集落が柿の産地なのだが、ブナやミズナラなどの堅果類が不作だった事で多くの被害が発生し、多くの目撃例へと繋がった。
もう熊は冬眠に入っている時期なのだが、春~秋にこの地域を歩かれる際は、御注意願いたい。
蓑毛で下りたのは私だけ。
登山者自体私だけだったので、当然と言えば当然だが何だか寂しい。
ヤビツ峠迄行く方や蓑毛から大山に登る方はもっと早い時間のバスに乗っていたのだと思うが、今日のコースならこの時間で問題無い筈。
この日は、山歩きのの中心である中高年登山者にも、昨今流行の山ガールを含めて兎に角人に会わない1日。
高取山の山頂で男性登山者1名に会っただけだった。
う~ん、別に悪いコースでも不便なコースでもないのになぁ・・・。
このコースを選ぶ私は変わり者なのか?
と、彼是考えてしまう。
写真は蓑毛から少し登った所で出会った飼い兎。
寒くて寄り添っているのだが、何だか「怪しい奴が来た」と言う感じに警戒して此方を見ている様にも見える。
まぁ、「変わり者」だと言う自負は有るけどね・・・。
坂道を登った先で道が二手に分かれる。
左がヤビツ峠の向かう道で、右がこの日通る蓑毛越への道。
ヤビツ峠へ向かう道も昨年の台風に因る路肩の崩壊で一時通行止めになっていたが、「自己責任で」と言う事で通行が再開された。
気を付ければ大丈夫と言う状態との事だが、西丹沢の世附の様に復旧が非常に困難な大災害になってしまった箇所も有り、昨年9月の台風9号の影響が如何に大きい物だったかが分かる。
分岐を過ぎて少し行くと植林の間の砂利道になる。
此処に「ヤマビル注意」の看板が有るのだが、他所様のブログでこの上の林道から下りて来る際にヤマビルの大軍?に囲まれたとの記述が有ったなぁ。
砂利の家にはうっすらと落ち葉や小枝が有り、砂利と混ざって落ち葉掻きがし辛い状態。
周囲は植林で、地面に葉や小枝が積もっており、これ等全てを掃いて枝打ちをっして陽が届くようにして・・・と言うのは難しい。
其処迄すればヤマビルの数を減らせるが、その状態を常に維持するのは更に難しい。
草の生えてくるし、雨が降って泥濘や水溜りも出来るだろうし・・・。
一番手っ取り早いのは、矢張り
「ヤマビルを何とも思わない様にする」
と言うのと、
「山に行かない」
と言う事のどちらかになってしまうか・・・。
どちらも私にとっては難しいなぁ~。
蓑毛越迄は、点々と三椏(みつまた)が生えており、蕾を付けていました。
植林で、他の木々は左程育たない環境とは言え、三椏はこの程度の日当たりなら十分と言う事なのでしょう。
三椏は枝先が3つに分かれている事が名の由来。
和紙作りの原料になる低木で写真の「蜂の巣」の様な直径5cm程度の花を付けます。
寒さが厳しい真冬のこの時期に咲くという点で貴重な花だ。
花は沈丁花(じんちょうげ)に似ていて、くすんだ白(枯れた植物の茶色や少し黄色がかった白と言う感じかな?)一色の沈丁花と言った花だ。
沈丁花は良い香りがするし、同じ時期に咲く蝋梅(ろうばい)も良い香りがする。
然し、三椏は花の香りの記憶が無い。
人間では感じる事が出来ない程の弱い香りなのか、はたまた印象に残らない様な弱い香りなのかな?
未だ蕾だったが、開花した際にもう一度その香りを確かめてみたい。
左右に伸びる林道に出た後は、左手に登る林道に入って行く。
少し先で再び登山道に入り、植林の中を徐々に高度を上げていく。
そこそこ急な道なので、直ぐに体が熱くなる。
展望は良くないが、冷たい風が遮られて助かる。
此処が大山への分岐点。
分岐点は2箇所有り、この先のもう1箇所の方が尾根上に有る蓑毛越。
此処は別段地名で呼ばれる事がなく、大山分岐とか大山・蓑毛越分岐と呼ばれ、蓑毛越と区別されている。
おぉ、左右に延びる尾根に出たぞ。
ベンチも有る。
昔此処で昼食を摂った記憶が有るな。
お腹も空いたし、此処で昼食にするか。
おおっ、記憶通り此処が「蓑毛越(みのげごえ)」だ!
然し、此処が無茶苦茶寒い!!
左右に伸びるのが大山から高取山を経て善波峠へ繋がる尾根で、写真の左手が大山。
麓の街や相模湾が見えると言う眺望の良さは無いが、植林の中と異なって違って明くてベンチが有る。
でも、今迄とは異なって風が容赦無く吹き抜ける。
兎に角寒い。
みるみる手が悴(かじか)み、体も冷えてくる。
とても食事、否、休憩どころではない。
「お腹は空いているけれど、駄目だ他所へ行こう」
と、撮影を済ましたら、再び上着を羽織って出発・・・。
結局食事は歩きながらパクつく事に。
まぁ、1人だしね。
明るくて眺望が良い場所は風が吹き抜ける。
う~ん、冬場の食事・休憩場所は難しいね。
写真は蓑毛越から南下した尾根上に有る電波塔。
その大きさに圧倒される。
尾根上にはこの手前にも電波塔が有るし、これ等の塔は小田急線や私の実家の有る座間市等、離れた場所からも良く見える。
相模平野の東西を網羅する上では良い尾根なのだろう。
柵に囲まれた電波塔が立ち並ぶその光景は、何かしらの基地や重要施設の敷地内に迷い込んだ感じだ。
この尾根道で見付けたのが写真の「動物の毛」
根元は白くて先っぽは黒や茶。
なかなかの剛毛で、鹿か猪かと思うのだが・・・。
この手前では地面に鳥の羽が散乱している場所が有った。
血痕は付いていなかったが、猛禽類か鼬(いたち)やテン、狐等の何れかが鳥を捕まえた際の物だろう。
山を歩いていて頻繁に見付けられるのが、鹿の糞や足跡、鼬やテンの糞、猪の掘り返し跡、樹皮の剥ぎ跡、角研ぎ跡と言った動物の痕跡。
登山道や林道の端に生えている草を見れば、鹿や兎の食痕が見付けられる。
泥濘や柔らかい地面、雪が積もった後なら、くっきりとした足跡が残って、見分けがし易い。
蹄の跡が出る鹿・カモシカ・猪と、肉球が残る狸・狐・穴熊・ツキノワグマ、一歩一歩跳ねて居る事が分かる兎、明らかに大きさが異なる事から分かる鼬やテン…等、足跡から其れがどの動物の物か区別する事が出来る。
そう言った「動物の痕跡」を探しながら歩く楽しみ方も有る。
痕跡ではなく、動物そのものに出遭えれば尚更嬉しいのだが(ツキノワグマは別として)、夜行性だったり、隠れていたり、逃げてしまう動物そのものと異なり、痕跡は逃げない。
痕跡探しだけを目的とはせずに、楽しみ方の1つとして加えると、より楽しめるし、退屈しない。
まぁ、下ばかり見ていて道を間違えない様に気を付けないといけないけれど・・・。
道中伐採地に出た。
草を切り開いた跡なのかな?
写真の眺望が良い場所について、昔から有ったと言う記憶は無い。
上には高圧電線が通っている。
秦野の市街地と、その向こうに松田町の最明寺史跡公園が有る松田山が見える。
眺望を楽しみ、再び歩き出して直ぐに気付いたが、数m歩くと、右手の山の向こうに富士山が見えるのだ。
さっきの場所だと山に隠れて見えなかった。
再びカメラを出して撮影。
此処は富士見の場所に良い。
そう言えば、此処は富士見信仰の道だったっけ?
便が良い場所だし、草が伸びてしまう迄は、富士山見物に良い場所だとおもう。
今度ゆきさんを誘ってみようかな。
切り通しの様な先に左右に伸びる林道が有る。
道を渡った場所から登山道を登ると高取山に着く。
前方の木々に覆われた山が高取山。
この林道を右手に下りると、秦野~蓑毛間を走るバス通りに降りられるので、エスケープルートにも利用出来る。
この続きは次回で。
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