満天の星空が見たい!

温泉旅がメインの生活。酒とグルメとミステリ小説、ごくたまに失恋の話。

温泉に行こう!②、南紀白浜温泉の高級ホテル?

2016-05-26 21:01:05 | 日記


南紀白浜温泉は、関東でいうところの熱海温泉である。温泉力があり、ビュースポットも多いのに、バブル時代のフィバ-が後遺症になっている。白浜温泉においてバブルの象徴と言えば、「ホテル川久」ではなかったか。比類なき高級温泉ホテルとして建てられ、最低でもひとり5万円ぐらいの宿泊料は高嶺の花だった。

ホテル川久の客室は、風光明媚な田辺湾に面しているオーシャンビュースイート。74室あるお部屋は60~247m²で、今でもホームページを見ると、その豪華さにため息が出る。ただ、今は大幅にプライスダウンされ、部屋がおまかせプランなら2万円ぐらいで泊れるらしいが、こんなホテルに一番安いプランで行くのもみじめ?である。

だから、今回泊ったのは、「ホテル川久」ではない(笑)。その近くにある同グループの「古賀の井リゾート&スパ」である。このホテルも高級温泉ホテルとして知られており、今までは手も足も出なかった。しかし、今回、毎日放送「ちちんぷいぷい」生放送記念♪】お一人様9,980円特別価格!バイキングプラン【HP限定特典】を見つけ、5月22日、23日と連泊したのである。

感想は~。「やっぱり高級ホテルはちがう!」。部屋は9Fの洋室ツイン(45m2、ベランダ付き)だったが、窓からは田辺湾が見渡せ、左側に「ホテル川久」が凛々しくそびえている。温泉も素晴らしかった。50人は入れる広い内湯に、深さ120センチもある露天風呂は抜群の解放感。洗い場も広く、温泉力も素晴らしかった。

そして何より高級ホテルと感じたのはバイキングの「質」である。広い庭を見渡せる解放感抜群のレストランで、和洋中の料理が食べ放題。肉は柔らかいし、天ぷらは揚げたて、さざえの壺焼も旨かった。朝食も洗練されたメニューで大満足である。このプランは7月15日までやっているそうだから、もう一度行くつもりだ。

夜は庭でイルミナスオーシャンをやっていた。その規模たるや本格的である(上の写真)。同行者(残念ながら男性)も大満足の様子で、「いい経験をさせてもらった。こんなホテルもいいねえ。最高の休日になったよ」と、感謝された。ホームページでこんなプランを探すのも、温泉旅の醍醐味である。

桜の木のパワーは凄い!

2016-04-13 23:00:54 | 日記


       若いころ、深夜まで飲み会に付き合い、午前様。確か、2時頃だったと思う。
       帰り道に、見事な一本桜があり、そこを通る時に満開の桜に見惚れた。その
       時間は誰も通らない脇道で、酔いに任せて、桜の木の下で大の字になった。


       下から見上げる桜の木は迫力満点だった。密集した花、花、そして花!その
       パワーに圧倒された。土中から、どうすればこの花を咲かせる養分を吸い上
       げられるのだろう。

       いや、待て。花が散った後に、桜の木は同じくらいの葉をつける。それが信
       じられない。桜の木にとって年に一度の行事だとしても、この変わり身の鮮
       やかさ、そのパワーは驚異的である。


       それ以来、花見は欠かしていない。ただ単に、花を見て美しい、鮮やかだ
       ではなく、桜の木にパワーをもらっている。桜の木は、あまりに膨大なエネ
       ルギーがあり、それは狂気の象徴だという人もいるが、歳を取れば、その狂
       気が必要になってくる。もちろん、コントロールはしているが…。


       来年も花見ができるだろうか…見終わった後にいつもつぶやく言葉である。




花見と、ラブホテル!

2016-04-09 15:36:12 | 日記


家の近所にある毛馬桜ノ宮公園。大川(旧淀川)沿いに、毛馬水門から中之島まで、4.2キロのリバーサイド公園である。夏は日本三大祭りの「天神祭」で大賑わいを見せるが、春は両サイドの川沿いに4800本もの桜が咲き乱れる。その一角に、春の風物詩として全国的に有名な、「大阪造幣局の桜の通り抜け」があり、百軒もの屋台が出て、夜遅くまで賑わっている。

しかし、大阪城公園に比べ、こちらは意外と空いていて、平日の昼間などは、ブルーシート敷き放題である。JR桜ノ宮駅から2,3分と絶好の立地であり、大川の流れを見ながら花見ができるのに、いつも空いているのは本当にありがたい。

今年は4月7日の予定だったが、一週間のうち、その日だけが朝からの強風と雨。またまた世界一の雨男ぶりを発揮してしまったが、次の4月8日に会社の後輩と、先輩ご夫婦の4名で決行!前日の嵐で桜は散ったのか?と心配していたが、まだ7分くらい残っていて、天気も良く、存分に花見が楽しめた。

先輩ご夫婦は2時間ぐらいいて帰ったが、後輩とは酒盛りが続く。「桜ノ宮と言えば、ラブホテル街で有名でしたが、最近はあまり聞きませんね」と、酔いも手伝って後輩がネタを振ってきた。「そうやな、俺はこのあたりに住んで15年以上になるけど、いつも初詣は桜ノ宮神社に行っていたんや。大晦日の新年のカウントダウンが終わってから彼女と来ていたんやが、神社の周囲は煌々とラブホテルのネオンが輝いていて、異様な雰囲気があったわ」

「ラブホテル街に囲まれた神社ですか?」と、後輩はニタリ笑う。「それが、面白いことに、1時を過ぎると次々にネオンが消えて行くんや…」と、言うと、「え、どういうことですか?」と、後輩は身を乗り出して来た、「つまり、満室になったという印や。初詣を終えたカップルが、新年早々、愛を確かめると言うことや」、「へえ~」、「2時過ぎにはほとんどのホテルの灯が消えて、ゴーストタウンのようになるんや。そのあと、出遅れたカップルの車が右往左往して、ホテル街を2周ぐらいして帰って行くのもよう見かけたな…」

「でも、今見ると、だいぶ減っているんじゃないですか?」と後輩。「そうやな。全盛期に比べると、半分くらいになったんとちがうか?ほとんどがマンションに変わっているわ。リバーサイドでロケーションはいいし、駅からも近いからすぐに売れるらしいで」、そこで後輩は立ち上がり、建物の方を背伸びして見た。「ええっと、どの辺でしたかね。吉田御殿という有名なラブホがあったでしょう?昔、テレビのCМでも見たことがあるし、古い先輩方がよく~好きな女と吉田御殿に行きたい~と口にしていたあのホテルですよ」


「まだあるで。俺の前のマンションから30秒のところにあったわ。でも今の時代、吉田御殿では客が来なかったらしい」、「え?では倒産したんですか?」、「いや、経営者はそのままで、名前を変えたんや。なんという名前になったと思う?」、そう言うと、後輩は首を傾げ、色々な名前を口にしたが、かすりもしなかった。「ほら、あのマンションの裏にある建物。屋根の上の字が見えるやろ。あれが元の吉田御殿や」

そう言うと、後輩は口に出してそのホテル名を読んだ。「か・ば・の・お・い・しゃ・さ・ん…え~カバのお医者さん!前とは全然違うじゃないか!」、俺はそれを聞いて、今更ながら大きく吹き出した。その名前にしてから客が増えたとて言うから、これも時代の流れである。

「火垂るの墓」は、もう見たくない、忘れたい!

2016-04-06 01:11:40 | 日記

休日は必ず映画を見に、映画館に行くという先輩がいる。しかし、本当に映画が好きかどうかは定かではない。3年前に奥さんを亡くされ、休日はやることがないので映画館に行くと言う。家でも色々なチャンネルを契約していて、洋画、時代劇、サスペンスといつでも視聴は可能だが、昼間は陰気くさいので、映画館に行くと言うのだ。

息子さんが三人いるが、いずれも結婚しており、ハワイ、東京、浜松と、遠隔地に住んでいる。盆、正月には帰省することもあるそうだが、年々、その頻度は低くなっている。当然だ、彼らには家庭があり、大阪まで帰ってくるとなると、経費も相当にかさむ。だから、息子と孫に会いたいときは、こちらから出掛ける。ひとりなら、交通費も高が知れている。なるほど、これは真理だ。

ただ、大きな邸宅にひとり住まいは寂しい。それで、休みになると俺に電話が掛かってくる。「久しぶりに、一杯どう?」と聞くと、内情を知っているだけに、むげには断れない。「いいっすよ、すぐに向かいます」、いつも即決で応えることにしている。間が開いたら先輩も考えるだろう。「ひょっとして、彼には用事があったのか?むりやりこっちにきているのではないか?」と。そんな心配をさせたくないのだ。先輩には本当にお世話になっているから~。

そんなある日、先輩宅で一杯やっていたら、たまたまテレビで野坂昭如原作の「火垂るの墓」を放映していた。見るのではなかった。あまりにも悲しい物語だった。ふたりは酒を飲みながら、嗚咽の連続である。先輩は何度も鼻をかみながら、焼酎を飲むペースが速くなっている。俺は耐えきれず、トイレへ行って、大泣きした。

「あの兄弟が近くにいたら、俺が養ってやるのに」、「でも戦争中はだれもがあんな感じで、自分のことで精一杯だったのだろう」と、映画が終わった後もふたりは鼻をすすりながら、テイツシュを片手に酒を飲んだのを覚えている。次の朝、まぶたが腫れて、人相が変わっていた(笑)。

時々ネットで、この話題が出る。外国の人々もこの映画を見て大泣きするという画像がそこら中に出ている。でも、俺はすぐに他のページに変える。「火垂るの墓」には関わりたくないのだ。その題名を見ただけで涙が出てしまう。「節子、せつこ、セツコ~」と叫んでしまうのだ。そうなると、なかなかダーク色が抜けない!

この文を書いている今でさえ、涙ぐむ始末である。なんか、酔いもさめてしまった。ああ、今夜は眠れそうにない…。

恋は盲目、その世界は悲しい!

2016-03-09 23:34:05 | 日記


悲しい後輩がいる。広島に出張した折にキャバクラに行った。そこで意気
投合したホステスがいた。アフターの食事をし、なんとラブホテルまで行
ったという。その女性は、彼の理想の女性である倉木麻衣によく似た美人
だったらしい。でも、そんな美人がなぜ、初対面でそこまで行ったかと言
うと、彼女は失恋したばかりで、やけくそになっていたのだ。

次の日、彼女は我に帰り、軽率な行動を反省して、「もう会うことはない
と思う」と、言った。その時は彼も「恐らくそうだろうな」と思った。い
くらなんでも、彼女がそんな軽い女だとは思えない。しかし、大阪に帰っ
てから、彼の恋心が膨らんだ。その大きさは、風船からアドバルーンくら
いに!

後輩は、休日に広島へ行った。しかし、彼女はもういなかった。執念であ
る。彼女の同僚から、故郷の岡山に帰ったことを知った。そして彼女が働
いているキャパクラを探しだした。それからがいけない。彼女は最初から
後輩のことは何とも思っていない。しかし、後輩はパンパンに膨らんでい
る。その温度差が悲劇を呼んだのだ。

悲劇…世間的には、そう言うほどではないかも知れない。しかし、その話
を聞いた俺は、間違いなく悲劇だと思った。会社はだいたい5時過ぎに終わ
る。それから彼は新幹線に乗り、岡山まで行き、キャパクラが終わるまで
店にいて、どこかで一人で過ごし、朝一の電車で大阪に帰る。

このパターンを月に3日×4回ぐらい繰り返す。それが3年くらい続いた。
まずお金が持たない、そして体が持たない。彼は苦悩した。それはそうだ
ろう。いくら店に通っても、彼女は2度とアフターしなかったという。

でも、彼は言った。「彼女は照れているんです。初めての客とホテルに行
ったから、反省しているんです」と。ということは、君のことは好きでは
ないのでは?と意見すると、「いや、もう少し待ってくれたら、素直にな
れるからと。そこで僕のことを好きになる可能性があると言ってくれまし
た」

でも、君のことが好きだったら、せめて食事ぐらい付き合ってくれるので
は?と言うと、「いや、僕は彼女が本当に好きになってくれるまで待ちま
す」と、嬉しそうに言った。アホかお前は!と言いたいところだったが、
彼のキラキラした目を見ると、それも言えなかった。

あれから10年、彼はいまだ独身である。しかし、岡山には通っていない。
彼女は予告もなく店をやめ、姿を消したという。でも彼は言うのだ。「連
絡があれば全国どこでも行きます。彼女は、絶対僕のことを気にしてま
すよ」と。昔から信じる者こそ救われるーという言葉があるが、これはウ
ソだと思った。

なにより、彼の話で一番泣けたのは、キャパクラでオープンからラストま
でいると、ラスト30分ぐらい前に寿司の盛り合わせが出たと言う話だった。
店長から、「今日もありがとうございました」と、言われ、近所の寿司屋
から出前を取ってくれるらしい。だいたい、7、8万円使って、1000円ぐら
いの盛り合わせである(泣)

恋は盲目だ。一途な心は大事だが、状況判断も必要である。