若い時に、「なんとか南海の孤島で、ロビンソン・クルーソーのように、一人で生活できないか」と、思った頃がある。それほど一人がいいと思っていた。考えてみると、主人公はやがてフライデーと名をつけた現地人に会うわけで、その後は魅力のない物語になってしまった。それを凌駕したのがトム・ハンクス主演の「キャスト・アウェイ」という映画だった。
彼の仕事は航空配送業だつたが、クリスマスも迫ったある時、タヒチ島に向かう貨物機が遭難し、気が付いたら小さな孤島に流されていた。その島はサンゴ礁に囲まれた南太平洋の名もなき島で、彼はここで4年間逞しく生きる訳だが(その後は島から脱出し、大型船舶に助けられる)、なんて魅力的な生活なんだと思った。孤独と戦う毎日、言葉を忘れてしまいそうな何もない毎日、太陽と風と星が友達の毎日…ひゃ~なんと素晴らしい!
今考えると思い上がりも甚だしい、自分がそんな強い男であるわけがない!と、苦笑している。だいたいが、一人旅の限界は何日だろうと考えている今日この頃なのである。歳は取りたくないものだ。しかし、めげずに、次も一人旅にしようと思っている。
今年は、いままで行ったことのない地に思いを馳せている。すでに、山口県長門市、宮崎県都城市、小林市、山形県庄内地方は制した。次は、「足摺、宇和海国立公園(高知県)」を目指そうと思っている。全国に国立公園は33か所あるが、おそらくこの地は国立公園の中でもワースト級の認知度ではないかと思う。足摺岬はともかく、宇和海を知る人々はどれほどいるのか?
もともと、足摺岬は国定公園だった。それが宇和海と合体して国立公園に格上げである。透明度抜群の綺麗な海、サンゴ礁の北限と、国立公園に認定した理由はいろいろあれど、実際は「知れている」と思っている(すみません)。しかし、くろしお鉄道に乗ってみたいし、仁淀川(実際の清流日本一)、四万十川も見てみたいし、出掛けるポイントは多数ある。なるほど、調べれば調べるほど魅力的な場所だったのである。
「岬めぐりのバスは走る。窓に広がる青い海よ。悲しみ深く、胸に沈めたら、この旅終えて、街に帰ろう。」
山本コータローとウィークエンド、「岬めぐり」というヒット曲のさびである。40万枚のレコードを売ったヒット曲で、明るい曲調だが、実際は失恋の歌だ。まだまだ傷心の日々を送っている自分には、この曲を思い出さないよう足摺岬を訪れるのは、無理のような気がするが、有名な「清水さば(土佐清水市)」を食べてみたいという気持ちも強い(笑)
このブログで、「足摺、宇和海」が素晴らしかったことを伝えてみたい。早く予定を組まなくては!