
若いころ、深夜まで飲み会に付き合い、午前様。確か、2時頃だったと思う。
帰り道に、見事な一本桜があり、そこを通る時に満開の桜に見惚れた。その
時間は誰も通らない脇道で、酔いに任せて、桜の木の下で大の字になった。
下から見上げる桜の木は迫力満点だった。密集した花、花、そして花!その
パワーに圧倒された。土中から、どうすればこの花を咲かせる養分を吸い上
げられるのだろう。
いや、待て。花が散った後に、桜の木は同じくらいの葉をつける。それが信
じられない。桜の木にとって年に一度の行事だとしても、この変わり身の鮮
やかさ、そのパワーは驚異的である。
それ以来、花見は欠かしていない。ただ単に、花を見て美しい、鮮やかだ
ではなく、桜の木にパワーをもらっている。桜の木は、あまりに膨大なエネ
ルギーがあり、それは狂気の象徴だという人もいるが、歳を取れば、その狂
気が必要になってくる。もちろん、コントロールはしているが…。
来年も花見ができるだろうか…見終わった後にいつもつぶやく言葉である。
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