超訳。
だいぶ現代の言葉に置き換えました。
不自然だけどね。
登場人物の識別のためにそれぞれの口調を変えてみました。
超不自然だけどね。
特に最初の方。
なぜ兄弟で自己紹介ってそれはお客さんに設定をわからせるためなんだけど。
えらく説明口調だったりする。
>>
この国の最初の神、国常立王(こくしょうりゅうおう)には、春青大王(しゅんぜいだいおう)、夏赤大王(かせきだいおう)、秋白大王(しゅうはくだいおう)、冬黒大王(とうこくだいおう)という息子たちがいた。
ある時一同が集まって話をする。
春青「私は国常立王の長男で第一の王子、春青大王というものである。
住まいは東の方で、春を司って生き物を創るのを仕事としている。
父からは暑くも寒くも無いちょうどいい温度で国を栄えさせろと言われているわけだが、
第二の王子、夏赤大王はなにをしているものだったかな。」
夏赤「俺は国常立王の次男で第二の王子、夏赤大王というものだ。
南の方に住んで夏を司っている。
生き物を育てて国を栄えさせるのが仕事なわけだが、
第三の王子、秋白大王はなにをしているものだったかな。」
秋白「わしゃあ国常立王の三男で第三の王子、秋白大王というもんだ。
西の方に住んどってから、秋を司って穀物やら木の実やらをよぅけ収穫しよるんよ。
それで国を栄えさせぇ言われとってから。
冬黒大王はどうしよるんかいね?」
冬黒「僕は国常立王の四男で冬黒大王というものです。
北の方に住んで冬を司ってます。雨や雪をいっぱい降らせるのが仕事です。
そうして生き物を休ませてあげて、国を栄えさせろ言われています。
それで春青のお兄さん、何のようでみんなを集めたんです?」
春青「うむ、このようにしてみんなで、国を守って村を栄えさせて、父の幸福を祈ろうじゃないかという話をするためだ。」
そこへ、見知らぬものが現れる。
??「あんたらぁ四神の神さんらぁかいな?」
四神「そういうお前は誰か。まずは名乗れ。」
??「わしゃぁ国常立王の末っ子の、埴安大王(はにやすだいおう)の使いなんだ。
そんで、わしの主が言うとんだぁね。あんたら4人は、この国を横取りしてからに、わしには一っつもわけてくれん。
なんぼ末っ子だぁ言うても、土地がのぅちゃぁやれんけぇ、はよぉ分けてくれぇやぁ~、ちゅぅわけなんよ。」
四神「ちょっと何言ってるかわかんない。誰?はにやす大王って。
冬黒大王の下に弟がいるとは聞いたことがない。
埴安大王の土地など、よその国にはあるかもしれないが、この日本にはあるわけないであろう。
そのように伝えなさい。
わかったらどこでもいい。
はやくどこかへ行ってしまいなさい。」
使い「なんと、そんなぞんざいに扱われるんかいな。こりゃ、ちゃんと言うとかんと、後で大変な事になるわ。
わしの主の埴安大王いうんはの、ケンカ好きだけぇ、鎧を着て軍隊をようけ連れて、力づくで領地を取り返す言うとるけどの。
そんなこといっとったらはぁすぐにここ来て喧嘩になるで?それでもえぇかいの?」
四神「好きにすればいい。」
すると埴安大王が現れる。
埴安「おいそこの四神の神達よ。」
四神「そういうお前はどこの誰か。名を名乗れ。」
埴安「お前たちは知ってんだろ。とぼけんじゃねぇ。俺ぁ国常立王の末っ子の埴安大王だ。
つまりはお前らのの弟なわけよ。
ほら、俺らの親父も、弟らはかわいがってあげろよって言ってんだろうが。
そういわれてんのに逆に俺一人をのけ者にして。
許せんわーこれ。
四神の兄ちゃんらぁは、この国を横取りして、土地は東南西北でみんな取っていってしまって。
年中360日もあるのに四人で90日ずつとかってみんな取ってしまって。
俺には一っつも、一日もわけてくれん。
閏月くらい分けてもよさそうなのに、それすらもない。
いくら末っ子だっつって言っても、こりゃぁあまりにひどいだろ。
なぁ、早く分けてくれよ、四神の兄ちゃんらぁよぉ。」
四神「お前は末っ子だから、この世界がどのようにしてできたかを知るまい。
上を向いて空をよく見るがいい。
かがんで地面をよく見るがいい。
春夏秋冬の四つの季節があって、私たちははそれぞれきちっと仕事をしている。
東南西北四つの方位があって、それぞれきちっと治めている。
それに五倫の道というものを知っているか?
長幼の序と言って年上を敬えとあるだろう。
さらに四苦というものもある。
この世は四でうまくまわっているのだ。
この世界がある限り、私たちの土地がないところはない。
そういうわけだ。
お前に分けるものは何もない。
早く帰りなさい、埴安大王よ。」
埴安「くっそ。そんなに言うんならしゃーない。
俺も黄色い旗をかかげて弓矢を持って兜をかぶって、そりゃもうめっぽう強い兵隊を川の向こうにすっげー集めて、
かかってくる敵はみんな成敗して、四神の兄ちゃんらぁも追い払っちまうわ。
そんでこの世に何も無くなったら、俺がこの国を治めるわ。
まぁ今のうちにわしに降参するんだったら、命だけは助けてあげんでもないけど。
どうする?降参しとく?」
四神「一体誰が降参などするというのだ。ばかばかしい。」
埴安「よろしい。ならば戦争だ。」
四神「好きにすればいい!!」
話し合いは決裂し、埴安大王は戦の準備を整えるためいったん引き返した。
春青「あの怒り様を見たか?やつはたいそう怒っている、私たちも油断はできなさそうだ。
私は弓を持った兵士と馬を東より集め、青い布に竜の刺繍を施した旗を持たせた軍を作る。
第二の王子、夏赤大王はどうする。」
夏赤「もちろん俺も戦う。
俺は矛を持った兵士と馬を南から集め、赤い布に鳥の刺繍を施した旗を持たせた軍を作る。
第三の王子、秋白大王はどうするか。」
秋白「そりゃあ戦わにゃあやれんで。
わしゃあ槍を持った兵士と馬を西から集めて、白い布に虎の刺繍を施した旗を持たせた軍を作らぁね。
第四の王子、冬黒大王はどうするんかいね。」
冬黒「僕も戦います。
僕は刀を持った兵士と馬を北から集めて、黒い布に亀と蛇の刺繍を施した旗を持たせた軍を作ります。
第一の王子、春青大王のお考えをお聞かせください。」
春青「各々今すぐ戦の準備をして、黄色い旗の軍を迎え撃つ準備を!」
こうして四神の神たちと埴安大王との間で、戦が始まる。
決戦を前に、再び埴安大王が叫んだ。
埴安「あぁもう!マジで戦うつもりかよ!
話し合いじゃあらちが明かんから戦してやろうと思って来てみたら、すげぇ大軍で控えやがって!
東西南北どこの山にも川にもめっちゃ兵隊いんじゃん。
俺ぁまだガキだし、たったこれだけの兵隊で戦わんといけん。
まるでカマキリ対クルマじゃんか。
とは言ってもな、四神の兄ちゃんたちよ。
今からいいこと言うからよく聞いとけよ。
風は強しといえど柳の枝は折らず、
水は強しといえど岩岩石(いわがんせき)は崩さず。
俺が負けて体も骨もなにもなくなってもなぁ、俺ぁいっそかまわん。
刀も弓矢も持っとるし、命をかけてとにかく殺しにかかる!!
兄ちゃんらぁに刀では勝てんくてもなぁ、矢ならいっぱいあんだよ。雨みたいに降らしてやるよ!!」
四神「手を抜くな、かかれ!」
神たちの激しい戦いが繰り広げられる。
そこへ一人の老人が現れた。
老人「その勝負、しばし待たれよ!!
五神の神々よ、何をしておる!!
鎮めよ、戦を鎮めよ!!」
五神「私たちは土地の奪い合いの戦をしているところだ。どこの誰とも知らぬものにやめろと言われる筋合いはない!」
老人「そなたら、こんな戦をいつまで続ける気か。
国の民が困っているのが目に入らないというのか。」
五神「・・・」
「わかったら刀を鞘に、弓を袋に納めて戦をやめて、
私が今から言うことをよく聞きなさい。」
五神「はぁ。」
老人「私は高天原(たかまがはら)のごうぎな御殿に呼ばれて、
かしこねの命(みこと)から五神の神たちに命令を伝えてこいと仰せつかった。
かしこねの命がおっしゃるように今からそなたたちの土地を分ける。
よく聞き命にたがわぬようにいたせ。」
五神「高天原の・・・。かしこまりました。」
老人「まずは、長男の春青大王よ。そなたには東の方の土地を授ける。
そなたは元のように春の90日が欲しいのではあろうが、少しだけ辛抱しなさい。
立夏の前18日を残して、72日ほどをお前に授ける。
この青い御幣(ごへい)を立ててしっかり治めなさい。」
春青「ありがとうございます。」
老人「それから、夏赤大王よ。そなたには南の方の土地を授ける。
そなたも元のように夏の90日が欲しいとは思うが、少しだけ辛抱しなさい。
立秋の前18日を残して、72日ほどをお前に授ける。
この赤い御幣を立ててしっかり治めなさい。」
夏赤「ありがとうございます。」
老人「そして、秋白大王よ。そなたには西の方の土地を授ける。
そなたも元のように秋の90日が欲しいとは思うが、少しだけ辛抱しなさい。
立冬の前18日を残して、72日ほどをお前に授ける。
この白い御幣を立ててしっかり治めなさい。」
秋白「ありがとうございます。」
老人「それから、冬黒大王よ。そなたには北の方の土地を授ける。
そなたもやはり元のように冬の90日が欲しいとは思うが、少しだけ辛抱しなさい。
立春の前18日を残して、72日ほどをお前に授ける。
この黒い御幣を立ててしっかり治めなさい。」
冬黒「ありがとうございます。」
老人「最後に、埴安大王よ。そなたには中央の土地を授ける。
そして先程兄たちに残してもらった立夏・立秋・立冬・立春の季節の変わり目の18日前までを土用とする。
春の土用夏の土用、秋の土用冬の土用、それぞれ18日を足せばこれも72日となり、他の神々と同じになる。
この黄色い御幣を立ててしっかり治めなさい。」
埴安「ありがとうございます。」
老人「よしよし。それでは五神の神よ、これでちょうどよくなったであろう。
村が栄えるように、豊作になるように、悪いことがないように、国の民みなが元気になるように、
みなで祈って神楽を舞いなさい。私が先導します。」
五神「かしこまりました。そういたしましょう。」
>>
っていう話。
いやー、長いね。
書いてみて本当に長かった。
まあ誰得って俺得だよ。
いや、でも
360日を90日で分けてたところを72日ずつにするとか、
東南西北で分けてたのを東南西北中にするとか、
季節の変わり目の前18日を
「土」用にするとか
それぞれにイメージカラーの兵でなくイメージカラーの幣を持たせるところとか
すっごい考えられてんなーと思うんだけど。
俺だけ?
あー、書いたらまた神楽見たくなってきた。
秋に帰れるかなー。
だいぶ現代の言葉に置き換えました。
不自然だけどね。
登場人物の識別のためにそれぞれの口調を変えてみました。
超不自然だけどね。
特に最初の方。
なぜ兄弟で自己紹介ってそれはお客さんに設定をわからせるためなんだけど。
えらく説明口調だったりする。
>>
この国の最初の神、国常立王(こくしょうりゅうおう)には、春青大王(しゅんぜいだいおう)、夏赤大王(かせきだいおう)、秋白大王(しゅうはくだいおう)、冬黒大王(とうこくだいおう)という息子たちがいた。
ある時一同が集まって話をする。
春青「私は国常立王の長男で第一の王子、春青大王というものである。
住まいは東の方で、春を司って生き物を創るのを仕事としている。
父からは暑くも寒くも無いちょうどいい温度で国を栄えさせろと言われているわけだが、
第二の王子、夏赤大王はなにをしているものだったかな。」
夏赤「俺は国常立王の次男で第二の王子、夏赤大王というものだ。
南の方に住んで夏を司っている。
生き物を育てて国を栄えさせるのが仕事なわけだが、
第三の王子、秋白大王はなにをしているものだったかな。」
秋白「わしゃあ国常立王の三男で第三の王子、秋白大王というもんだ。
西の方に住んどってから、秋を司って穀物やら木の実やらをよぅけ収穫しよるんよ。
それで国を栄えさせぇ言われとってから。
冬黒大王はどうしよるんかいね?」
冬黒「僕は国常立王の四男で冬黒大王というものです。
北の方に住んで冬を司ってます。雨や雪をいっぱい降らせるのが仕事です。
そうして生き物を休ませてあげて、国を栄えさせろ言われています。
それで春青のお兄さん、何のようでみんなを集めたんです?」
春青「うむ、このようにしてみんなで、国を守って村を栄えさせて、父の幸福を祈ろうじゃないかという話をするためだ。」
そこへ、見知らぬものが現れる。
??「あんたらぁ四神の神さんらぁかいな?」
四神「そういうお前は誰か。まずは名乗れ。」
??「わしゃぁ国常立王の末っ子の、埴安大王(はにやすだいおう)の使いなんだ。
そんで、わしの主が言うとんだぁね。あんたら4人は、この国を横取りしてからに、わしには一っつもわけてくれん。
なんぼ末っ子だぁ言うても、土地がのぅちゃぁやれんけぇ、はよぉ分けてくれぇやぁ~、ちゅぅわけなんよ。」
四神「ちょっと何言ってるかわかんない。誰?はにやす大王って。
冬黒大王の下に弟がいるとは聞いたことがない。
埴安大王の土地など、よその国にはあるかもしれないが、この日本にはあるわけないであろう。
そのように伝えなさい。
わかったらどこでもいい。
はやくどこかへ行ってしまいなさい。」
使い「なんと、そんなぞんざいに扱われるんかいな。こりゃ、ちゃんと言うとかんと、後で大変な事になるわ。
わしの主の埴安大王いうんはの、ケンカ好きだけぇ、鎧を着て軍隊をようけ連れて、力づくで領地を取り返す言うとるけどの。
そんなこといっとったらはぁすぐにここ来て喧嘩になるで?それでもえぇかいの?」
四神「好きにすればいい。」
すると埴安大王が現れる。
埴安「おいそこの四神の神達よ。」
四神「そういうお前はどこの誰か。名を名乗れ。」
埴安「お前たちは知ってんだろ。とぼけんじゃねぇ。俺ぁ国常立王の末っ子の埴安大王だ。
つまりはお前らのの弟なわけよ。
ほら、俺らの親父も、弟らはかわいがってあげろよって言ってんだろうが。
そういわれてんのに逆に俺一人をのけ者にして。
許せんわーこれ。
四神の兄ちゃんらぁは、この国を横取りして、土地は東南西北でみんな取っていってしまって。
年中360日もあるのに四人で90日ずつとかってみんな取ってしまって。
俺には一っつも、一日もわけてくれん。
閏月くらい分けてもよさそうなのに、それすらもない。
いくら末っ子だっつって言っても、こりゃぁあまりにひどいだろ。
なぁ、早く分けてくれよ、四神の兄ちゃんらぁよぉ。」
四神「お前は末っ子だから、この世界がどのようにしてできたかを知るまい。
上を向いて空をよく見るがいい。
かがんで地面をよく見るがいい。
春夏秋冬の四つの季節があって、私たちははそれぞれきちっと仕事をしている。
東南西北四つの方位があって、それぞれきちっと治めている。
それに五倫の道というものを知っているか?
長幼の序と言って年上を敬えとあるだろう。
さらに四苦というものもある。
この世は四でうまくまわっているのだ。
この世界がある限り、私たちの土地がないところはない。
そういうわけだ。
お前に分けるものは何もない。
早く帰りなさい、埴安大王よ。」
埴安「くっそ。そんなに言うんならしゃーない。
俺も黄色い旗をかかげて弓矢を持って兜をかぶって、そりゃもうめっぽう強い兵隊を川の向こうにすっげー集めて、
かかってくる敵はみんな成敗して、四神の兄ちゃんらぁも追い払っちまうわ。
そんでこの世に何も無くなったら、俺がこの国を治めるわ。
まぁ今のうちにわしに降参するんだったら、命だけは助けてあげんでもないけど。
どうする?降参しとく?」
四神「一体誰が降参などするというのだ。ばかばかしい。」
埴安「よろしい。ならば戦争だ。」
四神「好きにすればいい!!」
話し合いは決裂し、埴安大王は戦の準備を整えるためいったん引き返した。
春青「あの怒り様を見たか?やつはたいそう怒っている、私たちも油断はできなさそうだ。
私は弓を持った兵士と馬を東より集め、青い布に竜の刺繍を施した旗を持たせた軍を作る。
第二の王子、夏赤大王はどうする。」
夏赤「もちろん俺も戦う。
俺は矛を持った兵士と馬を南から集め、赤い布に鳥の刺繍を施した旗を持たせた軍を作る。
第三の王子、秋白大王はどうするか。」
秋白「そりゃあ戦わにゃあやれんで。
わしゃあ槍を持った兵士と馬を西から集めて、白い布に虎の刺繍を施した旗を持たせた軍を作らぁね。
第四の王子、冬黒大王はどうするんかいね。」
冬黒「僕も戦います。
僕は刀を持った兵士と馬を北から集めて、黒い布に亀と蛇の刺繍を施した旗を持たせた軍を作ります。
第一の王子、春青大王のお考えをお聞かせください。」
春青「各々今すぐ戦の準備をして、黄色い旗の軍を迎え撃つ準備を!」
こうして四神の神たちと埴安大王との間で、戦が始まる。
決戦を前に、再び埴安大王が叫んだ。
埴安「あぁもう!マジで戦うつもりかよ!
話し合いじゃあらちが明かんから戦してやろうと思って来てみたら、すげぇ大軍で控えやがって!
東西南北どこの山にも川にもめっちゃ兵隊いんじゃん。
俺ぁまだガキだし、たったこれだけの兵隊で戦わんといけん。
まるでカマキリ対クルマじゃんか。
とは言ってもな、四神の兄ちゃんたちよ。
今からいいこと言うからよく聞いとけよ。
風は強しといえど柳の枝は折らず、
水は強しといえど岩岩石(いわがんせき)は崩さず。
俺が負けて体も骨もなにもなくなってもなぁ、俺ぁいっそかまわん。
刀も弓矢も持っとるし、命をかけてとにかく殺しにかかる!!
兄ちゃんらぁに刀では勝てんくてもなぁ、矢ならいっぱいあんだよ。雨みたいに降らしてやるよ!!」
四神「手を抜くな、かかれ!」
神たちの激しい戦いが繰り広げられる。
そこへ一人の老人が現れた。
老人「その勝負、しばし待たれよ!!
五神の神々よ、何をしておる!!
鎮めよ、戦を鎮めよ!!」
五神「私たちは土地の奪い合いの戦をしているところだ。どこの誰とも知らぬものにやめろと言われる筋合いはない!」
老人「そなたら、こんな戦をいつまで続ける気か。
国の民が困っているのが目に入らないというのか。」
五神「・・・」
「わかったら刀を鞘に、弓を袋に納めて戦をやめて、
私が今から言うことをよく聞きなさい。」
五神「はぁ。」
老人「私は高天原(たかまがはら)のごうぎな御殿に呼ばれて、
かしこねの命(みこと)から五神の神たちに命令を伝えてこいと仰せつかった。
かしこねの命がおっしゃるように今からそなたたちの土地を分ける。
よく聞き命にたがわぬようにいたせ。」
五神「高天原の・・・。かしこまりました。」
老人「まずは、長男の春青大王よ。そなたには東の方の土地を授ける。
そなたは元のように春の90日が欲しいのではあろうが、少しだけ辛抱しなさい。
立夏の前18日を残して、72日ほどをお前に授ける。
この青い御幣(ごへい)を立ててしっかり治めなさい。」
春青「ありがとうございます。」
老人「それから、夏赤大王よ。そなたには南の方の土地を授ける。
そなたも元のように夏の90日が欲しいとは思うが、少しだけ辛抱しなさい。
立秋の前18日を残して、72日ほどをお前に授ける。
この赤い御幣を立ててしっかり治めなさい。」
夏赤「ありがとうございます。」
老人「そして、秋白大王よ。そなたには西の方の土地を授ける。
そなたも元のように秋の90日が欲しいとは思うが、少しだけ辛抱しなさい。
立冬の前18日を残して、72日ほどをお前に授ける。
この白い御幣を立ててしっかり治めなさい。」
秋白「ありがとうございます。」
老人「それから、冬黒大王よ。そなたには北の方の土地を授ける。
そなたもやはり元のように冬の90日が欲しいとは思うが、少しだけ辛抱しなさい。
立春の前18日を残して、72日ほどをお前に授ける。
この黒い御幣を立ててしっかり治めなさい。」
冬黒「ありがとうございます。」
老人「最後に、埴安大王よ。そなたには中央の土地を授ける。
そして先程兄たちに残してもらった立夏・立秋・立冬・立春の季節の変わり目の18日前までを土用とする。
春の土用夏の土用、秋の土用冬の土用、それぞれ18日を足せばこれも72日となり、他の神々と同じになる。
この黄色い御幣を立ててしっかり治めなさい。」
埴安「ありがとうございます。」
老人「よしよし。それでは五神の神よ、これでちょうどよくなったであろう。
村が栄えるように、豊作になるように、悪いことがないように、国の民みなが元気になるように、
みなで祈って神楽を舞いなさい。私が先導します。」
五神「かしこまりました。そういたしましょう。」
>>
っていう話。
いやー、長いね。
書いてみて本当に長かった。
まあ誰得って俺得だよ。
いや、でも
360日を90日で分けてたところを72日ずつにするとか、
東南西北で分けてたのを東南西北中にするとか、
季節の変わり目の前18日を
「土」用にするとか
それぞれにイメージカラーの兵でなくイメージカラーの幣を持たせるところとか
すっごい考えられてんなーと思うんだけど。
俺だけ?
あー、書いたらまた神楽見たくなってきた。
秋に帰れるかなー。
おもしろかったし、
興味ももてたし・・・
こんなん、また、お願いします。
禁止令、ちょっと?解けました。